10/28/2013

[&] Sprite Animation Studios * motosakakibara


( via. www.spriteanimation.com )

BAクリエイターズサロン
「Mission:Impossible オリジナル作品をピッチせよ!」
榊原 幹典氏 Sprite Animation Studios @motosakakibara
http://www.spriteanimation.com/

自分の仕事の性格上、アートの話にかたよってしまうかもしれませんが、
話せることを一時間話したいと思います。
自己紹介すると '87 に JCGL という日本最初のCGプロダクションに入りまして、
一年でつぶれてしまいましたが、ナムコ、CGを未来のゲームに活かしたいということで、
ナムコで数年間働いたあとで、HD-CG NYという会社が立ち上がって、
JCGL 時代の先輩がそこで働いていて、呼ばれていきました。
その頃は CG アーティストという、最近ではモデラーとか分業されていますが、
その頃は始めから最後までやります。けっこう馬力があったので、

SIGGRAPH にも '83 頃から参加していました。
JCGL に入ったころに最初に見た Juxo Jr. は衝撃で、
アートとテクノロジーの融合の象徴でした。
その頃から、アメリカに目が向いていて、一流のアートと、
一流のテクノロジーの中で仕事したいと思っていました。

NY で 2-3 年やっていた頃に、
日本で声がかかり、スクエアに入りました。
調度 PlayStation 、ゲームに CGが取り入れられる時代の変わり目でした。
常に新しいムーブメントが起こる時に、チャンスが回ってきました。
飛びついてやりました。
FF7 という作品と、FF8 の 2本です。
その流れのなかで、ハワイでフルCGの映画を作るという話になって、
その当時、フルCGは珍しかったのです。

ハワイに行った後、映画が公開されたら、プロダクションはクローズされました。
多くの人は。LA に帰っていった人も居ました。選択肢があったんですが、
キャリアとして 15年くらいやっていて、
自分のやりたい仕事がやりたいと思って、やりたい仕事の場所が無いと思って、
自分で仕事を作ろうと思って、会社を作りました。
それが 2002年です。

今日の話は「ピッチ」オリジナル作品を作ろうという話です。
2002 年に立ち上げた会社が SPRITEスタジオという会社です。
ハワイなんですが、CGのスタジオと同じように、真っ暗で寒い環境です。
朝早く会社に来て、暗い中で仕事して、夜遅くに帰るので、どこに居るのかわかりません。
ファイナルファンタジーを一緒にやっていた仲間と立ち上げました。
日本でオリジナル作品を作るよりも、アメリカでやった方がやりやすいのではないかと思いました。
日本だと、まずマンガ?小説?と凄く難しい環境だった。

ハワイだと、アーティストを集めるのが難しく、LA に行くことになります。
LA に行ってから、オリジナルのコンテンツ作りと売り込み。
最初のミッションはオリジナルコンテンツの開発(北米における)。
FFの映画をやっていましたが、もっとカートゥーンぽいルックの
作品を作ろうと思いました。
CGの受注だけではなく、ストーリーやキャラクタも造り上げる仕事です。
ディズニー等に、オリジナルの作品をスタジオにピッチするのと、
スタジオの方から開発を依頼されることもあります。
北米でのノウハウや実績を作ってきました。

[ デモリール ]

自分たちで勝手に作って、勝手に売り込む作品です。
三本、作品を見てもらって、観客の人に、Sprite がやったんだな〜と
気づいてもらえるようなスタイルを目指しています。
なるべくブランド、オリジナルのルックを持って、
極端にそこかは外れるものは、やらないという。

スプライトらしさというのは、まずメジャースタジオの予算をターゲットにしない。
CGで言うと、10億、40億、100億というランクがあって、
30-40億を狙うものもあるのですが、
大きな予算をターゲットとしないというコンセプトで、やっています。
CG的にヘビーな毛や服の表現をしないで、
出来ないのではなく、やらないというデザインでやっています。
作品に引き込んでしまえば、髪の毛がフサフサしていなくても気になりません。
2002年は 100億円かけた作品なんですけどね〜
そこで使った体力や苦労が経験になっています。

ディズニーから開発の依頼をうけてピッチしました。
なんどか通ううちに、プロデューサーに気に入ってもらって、
君たちのスタイルを気に入っているので、君たちのスタイルでやってくれ!という
循環です。

シンプルなものがベストだと考えていて、
他の国の人と比べて得意な分野で、足していくのではなく、引いていくデザインをしています。
やり方を間違えるとチープになってしまうので、
カーブの使い方や、面の切り替わりで、すごく気をつかっています。

自分たちでデザインを始めた場合もあれば、
デザイン画をもらって、スプライト風のキャラクタの依頼がある場合もあります。
実際にやりとりしていくなかで、ディレクションしてもらう例もあります。

自分たちのオリジナルもあれば、
依頼があってやる場合もあります。
LAですと、時差無しで、作業できます。

アフリカを舞台にした動物ものの企画ですが、
毛の表現を避けようとなり、ただ無くすと、出来てないと思われないように、
木彫りのようなカービングのモチーフを使いました。

■オリジナル企画の売り込み
LA に引っ越してから、本格的に。
まったく知らないところから、はじまりました。
自分はクリエイターなので、スプライトが何ものであるのか?
最初に名刺代わりのようなプロモビデオを作りました。
最初に考えたのは、アジアの文化から来ているということを活かして行こうと。
西遊記というのを題材に、アメリカのセンス、
自分が考えるアメリカのセンスとミックスして作品を作りました。
スタジオの人に見せたり、フィルムフェスティバルに出したりして始めました。

LAに居ると、誰もがひとネタもっています。
おもしろいおもしろく無いは関係なく、すぐにひとネタでてきます。
会社としてやっているので、1アニメーターがプロデューサーが話すのと、
会社が話すのは、違いが無いので、
目立たないとだめなので、デモリールを作って、
感性が会う人を探していって、会うひとを探すということをしていきました。
ビデオがリトマス試験紙でした。
まったく感じてもらえない人も居るので。
映像をみて、アプローチしてくれる人もいました。

2005年、Monster Samurai という作品です。
6分の作品を作り、ビデオをみたら全部わかるという作品にしました。
カートゥーンネットワークに、プロデューサーに見てもらいましたが、
その当時、サムライものをやっているのでイラナイと言われました。
最初の足切りみたいのがあります。
あーそうなんだと思って、ビデオを置いてきたのですが、
会った人ではなく、他のエグゼクティブが、ぜひやりたいと、
ダメだと言われた次の日に、やりたいと言われました。(当時サムライジャックが放映中)

■オプション契約

スタジオが気に入ったら、一定期間開発する権利を得ることです。
いいところは、開発の予算が全てスタジオから出ることです。
シナリオライターにお願いしやすくなるとか、
自動的に放映が決まるとか。
悪い点は、通常2年、1年、ロックされているのが何点。
他にオファーがあっても受けられない。
競争が激しくて、年間20本開発しているらしく、
年20本の企画のなか、7本くらいが作品になって、
最終的に 2本くらいが制作にこぎ着けるということになっている。
オプション契約になる前に 100本くらい持ち込まれている。
担当者の意見を取り入れて行く試練が待っています。
そのせいで黄色いキャラクタが、マッチョな紫のキャラクターになりました。
コメディ色の強いのんきなサムライを作りたかったのですが、
アクションものを強調していきたい、おもちゃも売れる作品にしたいということで、
なじみのない紫色のキャラクターになってしまいました。
黄色はスポンジボブの色だから辞めてくれ..... という話でした。

だんだん最初にやろうとコンセプトからずれてきました。
はじめてアメリカのスタジオとの制作でした。
企画した時の、ナマズのボスキャラ、コミカルなものです。
これがカートゥーンネットワークでは、こんな風に、
シンプルなものではなく、もっとディテールを出してくれと言われていきました。

■承認の階層
承認される階層というのがあります。組織図もわからなかったのですが、
最初偉い人なんだな〜と思っていた人の上にも、何個もレイヤーがあって、
LAスタジオと、アトランタの本社があり、番組編成とかはアトランタで全部やっていて、
さらに先にプレジデントが居て、何段階もある中をくぐり抜けていかなければいけません。
アジアやヨーロッパに部署があると、海外の人にも意見を聞き始めます。
無数の意見を聞いてくることになります。
例えば、アジアならこういうのはウケ無いとか、ヨーロッパだと受けないとか。
だいたいコンセプトが強いと、角が取れて、丸くなって、老衰のように消えてなくなります。

モンスターサムライの結末。
開発は順調に進んで、2年かかるところが10ヶ月ぐらいでできあがり、
2006年クリスマス頃、いけるね〜という話をしていたのですが、
数週間で雲行きがあやしくなってきて、会社のトップマネジメントが入れ替わってしまって、
上の役員が変わると、全部捨てられてしまって、
結局は、開発を勉強させてもらった.... という結末になってしまいました。

次はゲーム感覚でいこうかと、6分のデモにもお金がかかってしまっていたので、
今回1枚の絵でピッチしようかと。
ディズニーに持ち込みました。
ゾンビの世界でのワイルドなカーレースというコンセプト、その中に普通の少年が
紛れ込んで.... というストーリーです。
語学力が無いので、インパクトのある絵を見せて、キーワードを話すと、
言葉を言わなくても、妄想を膨らましてくれます。
これも、ラッキーなことに、持ち込んですぐに気に入ってもらって
ピックアップされました。
いくら持ち込んだ先が、エライ人に見えても、その人にも上司が居て、
上司に向かって説明しないといけないのだが、説明が難しい作品はそこで終わってしまう。
そういう意味でいうと、誰がピッチしてもおもしろい、シンプルで強い作品。
語り継がれて生き残っていく作品が強いです。
これも途中で、開発のトップが変わって..... 2-3年の周期で変わっています。
企画の周期が1-2年だと思うと、エグゼクティブが変わらないうちにやらないといけない。
開発の途中で、これをスポンジボブみたいにならないか.... と言われて、
そのまま開発続けることもできなくも無いのですが、
まあ、作品を円満にオプション契約を破棄して、権利を戻してもらいました。

次は、スタジオに持ち込んでピッチするシリーズなのですが、
業界のカンファレンス、フィルムフェスティバル、世界中から放送局や配給会社が来ていて、
共同制作の道を考えていきました。
いかに日本が不利かという話がわかりました。
イイ話をしているのは、フランスやカナダ、税制メリットがある国が強いです。
助成金があるので、2-30% の労務費が戻ってくるとか、
全体予算の 50% は割と簡単に集まってしまう。
国内で作った作品をピックアップしようとするので、フランスのプロダクションや、
カナダのプロダクションは、50%くらい資金が集まっていて、
いいな〜といつも思っています。
日本の場合は、そういう税制優遇は無いですし、日本は高いというイメージがあって、
韓国に頼んだり、インドに頼んだり、
日本がイイヨ!と言えないのが難しいところです。
世界のマーケットで売ろうとすると、レギュレーションが厳しく、
イギリスだと刃物が出てくる瞬間にアウトとか。
代替案として、光り物の魚にしようかと、話をしますが、
最初に刃物を見てしまうと、あぶない作品だと思われてしまう。
いろんな人の意見が聞かされるので、
自分でもなんだかわからなくなってきます。全然違うことを言う人がいます。
プロデューサーと、作る人とをちゃんと分けるといいのかな〜と思います。
カンファレンスに来ている人は、購入担当や、話を聞いている人は、
別にアニメが好きな人ばかりじゃなく、そういう人に作品のことを話していくのが
むなしくなったり、テレビもっていない人もいたりして....
日本だと情熱で動くときもありますが、かなりビジネスライクだな〜と思いました。

OWLY という、おもしろいなーと思ってアーティストに電話して、
作品制作しないかと持ちかけました。
まったくオリジナルだと手が出せないということもあって、
世の中に出ているものだとやりやすいというサラリーマン的考えもありました。

Toy の露出から始めようかという
2010コミコン、トイナミという会社に協力してもらって、
限定発売 1000個反販売しました。
少しでも、世の中に出ていると進みやすい例です。

自分で思っている、やってて良かったな〜と思うのは、
モンスターサムライも、まだ声がかかっていて、
ジムヘンソンから声がかかったり、映画化の案があったり、
WILD Bone に関しては、ディズニーから契約を取り戻し、ヒットエンターテインメント
とやりましたが、マテルに買われて....
一喜一憂しても仕方が無いので、どこかに周期にあたってミートして行けばいいのかな〜と

あまり最初に建てた企画を変えるわけではなく、
どこかでマッチすれば良いのかなと。
2005年に作ったものが 2013年に声がかかるということで、
賞味期限が短いわけではないので、ポートフォリオにしていくのが大事だなと。
一本世の中にでたら、皆が振り向くチャンスがあります。
ポートフォリオを作ってコツコツとやっています。

オリジナルの企画を作っている理由の一つは、
上流からかかわっていると、プロダクションにもメリットがあります。
毛の表現は辞めましょうと、作っていくと、手間が減って利益として帰ってきます。
手を抜いているわけではないので、クライアント側も満足してくれます。
日本とアメリカの両方で成立する作品は作れないのか?と言われますが、
特にコメディは全く違い、
例えばパックマンは編集のスタイルやスピードもテンポも全く違いますし、
セリフのギャグも違ってわからなかったり。

スタジオに持っていくピッチのパターンと、
カンファレンスのパターンと話しましたが、
ネットの広がりで、Amazon Studio が出来て、
Amazon がアニメーションを作ろうという取り組みが始まっています。
Netflix のように月極で配信していくことが始まっています。
ユーザーからの評価が高かった作品を次のステップに進んでいきます。
フィードバックによってコトを進めていっています。
Amazon のサイトに行くと、アニマティックスというビデオコンテを見せています。

最近は実写も取り入れた作品をやっています。
ポートフォリオの一貫として、実写畑の人もわかるもの、
ルックが飽きてきたので、新しいものをやってみました。

映画の企画として持ち込まれた作品で、
プロデューサーと予告編を作りました。Blazing Samurai
スプライトのやっているシンプルな作品が映画っぽくなるとどうなるのかという作品です。
プロデューサーからの要望として、ワザとダサい感じにしています。

9年へこたれずにやっているのですが、
パックマンのテレビシリーズ化を担当することになりました。
フルCGで、立体視です。
ハンナバーバラで作品化され、人気のキャラクターです。
スパイダーマンのプロデューサーで、6月から Disney XD で上映されていて、
6歳から11歳のカテゴリーで 1位になっていて、
1位になると、上映回数が多くて、一日に7時間ぐらい延々と再放送を繰り返していきます。
放映のスタイルからして、北米と、日本と違い、
北米スタイルだと、何回見てもおもしろいというものにしなければいけない。
見た事があっても、もういっかいそのギャグを見たいとか、
途中から見始めても、人の興味をつなぎ止めるものでないと難しい。

バンバイナムコゲームチームと、トイチームと組んで、
スプライトのテレビチームがトイが取り入れる形になっています。
膨大なアセットを無償でバンダイナムコのゲーム用に渡しています。
すごいコストダウンになるのではないか、
テレビと同じ形のキャラクターがゲームでも見られるのがうれしい。

日本語でしたけど、実際は英語で作られていて、
日本語のボイスもとって、ポスプロでは日本語版と英語版を同時に作っています。
テレビシリーズとしては、かなり手がかかった作品ではないかと思っていて、
最初のデモリールから、10年たってますが、
名刺代わりのピースから、一貫したものがあるのではないかと思っています。
スプライトで造り上げたルックを試すことができて、評価されたのが、
すごくうれしいことでした。

日本
BANDAI NAMCO GAMES
OLM Digital

北米
ARAD Productions
SPRITE Animations Studio

日本と北米の時差を活かして、24時間うまく回っています。
Skype の呼び出し音はほんとにイライラします(笑

北米からの受注作品、プリプロから関わっているのが大きな違いで、
北米のスタジオと日本のスタジオが直接やるスタイルよりも、
スプライトが途中経由することで、スムーズに進むのですが、
以外とそういうことが大事なのではないかと思います。

10年間を支えてきている間、会社かなりのお金を失ってきていると思うのですが、
なかなかつぶれなくて、助けてくれる会社や人が居て、続いてきています。
ポリシーを貫いて一貫してやっているのかなと思います。

Q. お金が無くなると会社が存在しなくなると思うのですが、
 オリジナル作品作りの時間と、仕事の時間と、どう時間を工面していますか?
A. お金と人が大事で、2005年のコアメンバーは未だに同じです。
 スタッフの力量が 2倍三倍のポテンシャルの強者で、
 短い時間でクオリティの高い作品が作れます。
 単純に仕事が無かったので、オリジナル作品を作ってました。
 変な作品を作っていると、スタッフがザワザワします。
 ハワイからLAまで来て、手ぶらでは帰れない、無言のプレッシャーがあります。
 ミッションとして、捻出しているというよりは、やるんだ!という

Q. 独立する前と、独立した後で、人を驚かせるために一番こだわっているところは?
A. デモリールを作る前、いろいろやっていたのですが、自分たちがいと思わないものは、
 人に評価されたとしてもうれしくない。
 コマーシャルにしても何にしても、やりたくないものでも腕がいいので良いものができても、
 あまりうれしくない。自分たちが気持ちよいものを作り、
 結果的に見た人が良いと思ってもらえるのが良い。
 多用な人が見て、マッチングすれば良いのかなと思います。

Q. 日本だとオリジナル作品を作るのは難しかった?
A. 日本の作品がマンガ原作や、小説原作のものばかりで、裸で企画を持っていっても
 怖くて投資するだけの度胸が無い。あまりにも日本が現作ものが多くて、
 アメリカは原作ものが無い。アメリカは根っこから全部の権利が欲しい。
 日本はあったまっている作品をもってきて、映画だけ当たればいいという風潮がある。 
 ビジネスの規模が大きいこともある。
 日本は逆に情熱的なプロデューサーが居るけれど。

Q. 学生なのですが、3DCGに必要な能力はありますか?
 キャラクターデザイナーは募集していますか?
A. 3Dの作り方とかはあえて研究していなくて、
 クリエイティブなアーティストになりたければ、映画とか音楽とか、
 自分が何が好きなのか発見できれば強いと思います。
 コアメンバーが10名、他はプロジェクトベースで求人しているので、
 パックマンの時もストーリーボードアーティスト他 15名。
 ちょっと募集すると、ぱっと 100名くらい応募してきます。
 でもあまりイイ人は、なかなかいないので、光るものを持っていれば採用します。
 日本からもリモートで何とかなります。

Q. 日本のアニメは2D作品が多く、3Dは受け入れられていなのですが、そういうところは?
A. それは、そうですね。ドリームワークスや、Ice Age も、みな北米のプロデューサーに聞くと、
 世界中でウケていても、なんで日本で受けないのかというミステリアスな国だと思われている。
 漫画もアニメもいっぱいあって、受けての感性もだいぶ違うのかな。
 ミニオンみたいな、その時間笑えればいいという考えなのですが、
 日本だと何か持って帰りたい、元気になりたいとかあります。
 なんとか日本のマーケットでも受け入れられるものが作りたいと思っています。

Q. プロダクションと、スタジオとの関係で一番難しいのは?
A. すごくやりやすいプロデューサーだったのは、最初 150% の作品を作っておいて、
 コイツに任せればいいや!としておいて、
 とんでもない注文も来るのですが、注文に対応してあげていると、
 そのうち注文も無く、信頼してもらえ、関係性が築けていきます。

Q. 市場の大きさから、アニメが好きで無い人も仕事していて、差があるという話でしたが、
 アニメが好きじゃない人と仕事していく上で、モチベーションをどう維持しているのか?
A. スタッフが日本、ハワイ、LAまでついてきて、10年間変わらずにやってきて、
 これはなんとかやってて良かったと思ってもらいたいというのがあります。
 メゲないでやっていく。今これを辞めてもやりたい仕事が無いので、
 誰かがサポートしてくれている間は、自分の使命かな... ということで。
 やる気が無くなる瞬間は 10年に一回も無いです。

Q. 外国に販売するとか、今後考えていますか?
A. オリジナルの作品は常に海外と共同制作する先を探しています。
 コーディネーションの仕事の可能性はあまり無い。
 受注作品だと、価格の叩き合いになってしまいます。
 OLM はポケモンがあるので、かなり基幹がしっかりしていて、
 様々な作品を手がけていたので、良い意味で我が無いので、良いフォーメーションです。