2/10/2014

[&] LeanUX - ShibuyaUX



#ShibuyaUX - LeanUX
http://kokucheese.com/event/index/144061/

■出版経緯。オライリージャパン高さん。
1月に LeanUX という本を出版しました。監訳を坂田さん。
出版前に増刷りがきまりました。
出版の経緯は、2冊目の本です。
2013年に Leaning UX , エリックリースが、
Lean シリーズを立ち上げました。
プロダクト、開発、さまざまな側面に Lean 的な側面を
反映させるか、いろいろな分野に適応させるためのシリーズです。
日経 BPからの Lean 本は考え方が書かれた本で、
それだけ単体だと、そういうのがあるんだなという本ですが、
LeanUX をどうやって実践するの?というための本です。

構築、計測、学習というループをまわしていくことによって、
よりユーザーのニーズを反映させること、
顧客インタビューをどうするのか?
Lean StartUp を実践するための本です。

Lean Analytics が春くらいに出版の予定です。
こういう本も企画中です。
計測分野をどういう風にすれば良いのかが書かれた本です。
非常に重要な位置づけの本です。
引き続きご期待ください。


■コンセント 坂田 さん
もし UX な人がドラッガーを読んだら。
原書を読んでいて、
言葉を何度か著者と言葉をかわしたことがありました。

Agile UX NYC2012 名前が変わって Lean UX になっています。
一人で乗り込んだのですが、
NYの真ん中で3日間、そこでジェフ・ゴーセルフの発表がありました。

Jeff Gothelf: Demystifying Design from Interaction Design Association on Vimeo.


Demystifying Design
デザインやっていることを打ち明ける。
ブランド価値をどう高めるのか?
かつ、従来の問題提起していたのは、UXデザインはブラックボックスで、
中身が見えないものでした。
UXデザインを通過すると全くわからないものがでてくる。
職種に関する作業やプロセスの透明性を維持しなければ、信頼が得られない。
もともとこういうことを訴えていた。
Lean UX というのも出版を初めていて、告知をされていました。

Lean UXが出版され、それをテーマとしたカンファレンスになりました。
今回の主題である UXですが、様々なフィードバックを得ていまして、
読んでいて一番感じているのは「何本ですか?」という質問でした。
書店によっては、VBの設計のところに置いてあったり、
ビジネス本のところに置いてあったり、フィットするカテゴリがなく、
様々に応用のきく本なので。
本質的には特定のカテゴリに属するものではない。なぜか?

LeanUX は MindSet であるといえます。
考え方を紹介します。

●1. Collaborative,Transparent, and Demystify.
コラボレーション、透明性、打明かすことを重要視します。
チームから離れて働くことはなりたたない。
デザインできたから、組こんでおいて!とかはもうきかない。
共通言語が無いので、お互い何をやっているのかわからない。
議論する共通の話題がない。組織の断片化がおきている。

●2. Documents don't solve customer solutions
ドキュメントは解決策では無い。
美しい画面設計とか、そこに時間をかけるのはナンセンス。
Lean UX でもそのことを訴えている。
どういう機能を作ろうか?どういう資料を作ろうか?
何を作るために我々をやっているのか?
自分のリソースの投資がかわってしまったり、フォーカスが変わってしまうので、
ミニマムにおさえる。

●3. Building the right 'it' before build 'it' right.
人間中心設計の目的は、問題解決。
ユーザーがかかえている課題を解決する。
解決する質によって、ソリューションの質が変わる。
ただ問題を解決するのではなく、解決する問題の質を上げる。
課題のステートメントの抽象度が高すぎて、
もっと根深い課題があったりする。
問題解決に時間を使う。

楽しく物を作ろうという、プロセスに依存しない開発ができるようになる。
まずユーザ調査しましょうとか、段取りはできているが、
プロセス道理にやっても違う自体に陥った時に、
プロセス依存になってしまって、正しい意思決定ができないでいる。
人間中心設計をやることが目的になってしまうと逆効果になってしまう。

●4. Every design is a bypothesis . experiment!
全てのデザインは仮説である。という前提で始める。
会社によって前提はことなる。
作っているサービス、価値、価値を感じる人、
それぞれ違う場合である。前提が揃っているのはまれで、たいてい違っている。
前提が違う。前提を固めていて、仮説としてとらえ、
検証に動きが生まれる。すべては仮説であるということを認識し、
正しいか正しく無いかは、検証して確かめる。
実験は大切で、科学の実験は、なぜそれが起こったのか追求すると思います。
数字の意図がみえないのではなく、実験結果を掘り下げていくのが重要。

実はこの考え方は、ドラッガーの MBO に沿っていることがわかりました。
昔の本なので、読まれている方はすくないと思います。
Management by Objectives の略。目標による管理。
ここでいうマネジメントは人の管理ではなく
共通の目標に到達するためのマネジメント
これがチームビルディングにも良い影響を与えます。

本人の自主性に任せることで、主体性が発揮されて結果として大きな成果が得られるという
人間観、組織観に基づくもの。

MBO in Lean UX
の思想に当てはめるとどうなるのか?

●チームから独立して働かない。
文節化している企業の縦割り組織のあり方及び個々人の
自主性や責任感を問いただします。

●何を作るか、ではなく何が効果的か
チームで到達したい共通目的ないしは目的(オブジェクティブ)が何かを問いただします。

●正しく、ではなく正しいものを
共通目標ないしは目的に対してメンバーの仕事への取り組み方法(マネジメント)を問いただします

●全てのものは仮説であり、実験する
すべての行為における動機づけ、および達成感とは何かを問いただします。



Lean UX はMBOに属している。
ドラッガーを読んだら、LeanUX に近づけると思います。
考え方、マネジメント、目的の管理。
50年前から語られているもの。
つまり、内容を実践するためにはドラッガーを読むのが近道かもしれません。
経営と現場とはちょっと違いますが....

LeanUX は様々なカテゴリに小用可能な普遍的なマインドセットである。
なぜ Lean UX をすすめるか。
Lean UX は日本企業が抱えている潜在的な課題を表面化し、
本来のモノづくり、コトづくりのあるべき姿に気づかせてくれる本です。

あたりまえの観点かもしれませんが、実際の企業にあてはめたら
当たり前でないことのギャップを感じて欲しいと思います。

週末の各種ハッカソンイベントにみる、協業の重要性はそろそろ認められるべき。