2/10/2010

[&] 3D VIERA

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VT2シリーズ | プラズマテレビ/液晶テレビ 「VIERA(ビエラ)」 | Panasonic

CEDEC や CES でお目見えしていた立体視用テレビ Panasonic 3D VIERA
VIERA VT2 シリーズ (54inch, 50inch) と
3D対応 Blu-Ray DIGA が4月23日に発売開始とのことで、
一足早く実物を観てきました。

まず、アクティブシャッターグラス(液晶シャッター眼鏡)が
サングラス風にカッコ良くなっていました。
Xpand3D の重くて不評な眼鏡に比べて、10g くらい軽いだけの 63g
らしいのですが、圧倒的にかけ心地良し。
眼鏡かけている人は、眼鏡の上部に立体視眼鏡がひっかかる仕組みがあって、
重さが自分の眼鏡に分散されて耳が痛くなることもない。
ボタン電池 CR2032 で約100時間弱くらい。実売 1万円くらいとのこと。
また、鼻の上に載る部分を調整できるので、子供でもかけやすいらしい。

あと、3D VIERA の方は、部屋を真っ暗にして観たせいもありますが、
黒色のしまり具合や、反対側の目用の映像がもう反対側に漏れるクロストークも
皆無で、数ヶ月前に 3D VIERA のプロトタイプを観たときよりも
格段に見栄えが良くなっているのがありありと分かりました。

もちろん両目視差で立体視を感じる部分もあるのですが、
背景の深黒が見えると、それだけで奥行き感が増します。
画面はいわゆるグロス表面でテカテカなのですが、
あまりに黒味が黒いため、まるでマットな画面に見えるのです。

その他、細かいいろいろなこと....

 ● 3D対応 Blu-Ray では MPEG MVC によって普通に考えると
  2倍の情報量になるものを
  1.5倍程度に圧縮して Blu-Ray に記録しているそう。
  この利点は、2D(立体視でない)プレイヤーでも観られることと、
  映像を詰め込みすぎて、画質が落ちるということも無いそう。
  (左目映像だけを再生すると、2D用 Blu-Ray と全く同じ画質)
 ● 旧 DIGA では残念ながらファームのアップデートで立体視に対応するのは無理。
 ● 静止画対応は、考えているけど、今はまだとのこと。
  Fujifilm の立体視デジカメは、
  撮影できる視差がきつすぎてテレビには向かないそう。
  8インチの立体視フォトフレームで観るのに最適化されている。
  いずれ、3Dテレビに最適な3Dデジカメを夢見て、
  有志で立体視写真コンテストをしているそう。
 ● もちろん BS11 の Side-by-Side 形式の立体視放送にも対応。
  今のところ残念なのはリモコンで方式を切り替えなければいけないところ。
  これもいずれは規格化して全自動で。
 ● インターネット上の動画コンテンツにも対応しているので、
  YouTube の立体視オプションにも対応。
  YouTubeの立体視は、Google の 20% ルールのもとで開発されているので、
  開発の進みが遅いし、赤青が逆だったりもするけど、今後に期待。
 ● Panasonic は現在ハリウッドにオーサリングスタジオ(研究所)を持っており、
  この分野を広める役目を担っている。
  今後は SONY はもとより Deluxe Entertainment や
  Sonic Solutions にがんばって欲しい。
 ● 立体視撮影時の左右のカメラが上下にちょっとでもずれると気持ち悪くなる。
  左右のカメラがねじれる映像もダメ。
  これは国立天文台の 4D2U プロジェクト でも
  検証/実感されたことでした。3D VIERA で宇宙を表示してみたいな。
 ● 左右同じ見栄えで立体感を感じるよりも、実は左右の目で見たときの
  わずかな質感の違いで、より立体感を感じているのではないかという話。
  フルCGでレンダリングした立体視映像の、
  左右の目用にシェーダーを書き換える技もこの理由なのかもしれない。
 ● あと PACE の話も出たけど忘れた。
 ● 立体感をつけようと左右のカメラを離すと映像は箱庭現象により小さく見える。
  これは、人間の目の感覚が 6.5cm 程度なのに比べて巨人の目になっているから。
 ● 遠くのものをズームした状態で立体視撮影すると、書き割り風の薄っぺらな
  オブジェクトに見える。これはズームの度合いや被写界深度(ピント)との
  バランスで編み出されるもので、どのくらいの薄さになるのか計算できるそう。
  逆もあり、fujifilm の立体視デジカメで撮影したものは奥行き方向に厚く見える。

とにもかくにも、進行役の徳力さんの絶妙な合いの手と、
Panasonic 末次さんの技術者魂と心意気が感じられる試写会に感謝。
製品になる時にはさらに性能が向上していることと、
次回はこの 3D VIERA で AVATAR が観られることを期待しています〜

追記:YouTube の 3D(立体視) 対応はまだ公式のものではなくて、
Google の Pete 氏の 20%プロジェクトで進行中のもの。

yt3d:enable=true  立体視表示モードを ON にする。
yt3d:aspect=3:4 アスペクト比を設定する。
yt3d:swap=true 右目画像と左目画像を入れ替える。

アナグリフ(赤青)表示の時に、左右の目が逆転してしまうバグあり。
(眼鏡の方を反対にすればいい(笑

表示モードは
Red / Cyan Glasses: Full Color
Red / Cyan Glasses: Optimized (Dubois)
Red / Cyan Glasses: B&W
Amber / Blue Glasses: Full Color
Amber / Blue Glasses: B&W
Green / Magenta Glasses: Full Color
Green / Magenta Glasses: B&W
Parallel
Cross-eyed
Mirror Split
Left Image Only
Right Image Only

YouTube の中を (yt3d:enable=true) で検索すると、
いろいろ見つかります。