11/21/2013

[&] SIGGRAPH ASIA 2013 The Visual Effects of Pacific Rim



#SIGGRPHAsia Industrial Light & Magic (Singapore) Presents: The Visual Effects of “Pacific Rim”
Nigel Sumner from ILM (Singapore)
http://www.pacificrimmovie.com/
http://sa2013.siggraph.org/en/attendees/computer-animation-festival.html?com_content=&view=event&type=caf_panels_talks&group=Production%20Sessions&event=490


会場の参加者のほとんどが映画を見ているもよう。
[予告編上映]

Guillermo Del Toro 監督。
BLADE II, PAN'S LABYRINTH, HELLBOY II などを手がける。

●First Contact 
コンセプトアートを作りながら、テスト映像を制作。
限られた予算のなかでプロダクションのスピードをあげる工夫。
まず5ショットのストーリーボード(スケッチ風のもの)を作成。

●The Test
まずは数十秒のテストショットを作成。
(すでにこの時点で、音入れは、なんとスカイウォーカースタジオ!!)
サンフランシスコの制作チームでは、ゴジラをとても参考にした。
Ultraman Vs Gyango "The Ruffian from Outer Space"
ガンダムや、エヴァンゲリオンなども、
スケール感や、カット割り、ストーリーの展開などを参考にした。

●大きさ
大きなロボットたちが実際はどれくらいの大きさか?
AMP SUIT, エヴァ、メカゴジラ、オプティマス、GOPSYDANGER, STRIKEFREEDOM, VOLTRON(GOLION)
スペースシャトル。恐竜などなど

●ON LOCATION
カナダ、バンクーバーのスタジオでロケ。雪が降って凄く寒かった。
 [2人のキャラクタで操縦するシーンの撮影]
操縦席は動くの大変だけど、ほぼ実写。
操縦室全体が、油圧ジャッキで動く(揺れる)ように作ってある。
スパークや、火花、煙なども一緒に撮影できるセット。
俳優も大変。ものすごくヘビーな撮影だった。

工場の様子は、巨大なグリーンバッグのスタジオで、デジタルマット画で制作。
東京のシーンも一部リアルなセットを使って撮影。

●CHALLENGES
全1566ショット
Massive Destruction and Simmlation
International Production Workflow
4 Venor Partners
Stereo
New Pipline Mandate (THe Knoll Challente)

●KAIJU(怪獣)メインキャラクタ
それぞれの土地に出現した怪獣はそれぞれ特長があり、
テレビニュースで紹介されるようなシドニーの怪獣は、低解像度でも解りやすいように考えられている。
記憶の中で再現される怪獣も。アニメのような効果や仕掛けもたっぷりと。
ダメージを受けたバリエーションの怪獣もそれぞれデザイン。凍った状態のコンセプト画も。
それぞれの怪獣は、クレイモデルを作成。プロポーションや皮膚のディテールなどを確認。

怪獣の参考にしたのは、象の皮膚、爬虫類、ワニ、恐竜の骨の化石、サメの歯。
蛇は爬虫類の目(瞳)を参考に。角のあるサメなど自然からいろいろ学んだ。
逆に小さい生き物、虫なども参考に。
岩群や、砂漠のひび割れなども。
モデル作成の後にテクスチャを載せて確認。
ダメージを受けた怪獣の傷口は、泡風に。

●JAEGER; ドイツ語でハンターの意味。
タフなヒーローとしての位置づけ。
カーボーイ映画のジョンウェイン的。
ダメージを受けた JAEGERも、ダメージパーツ一つ一つまでデザイン。

STRIKER EUREKA
タンカーや客船を参考に。ダメージを受けた部分も壊れた船のように。

CHERNO ALPHA ロシアのロボット。
指や足の動き、構造も詳細に考えられている。
モデルとしてのは、プラント。パイプやバルブなど。ダメージを受けたデザインも。

CHRIMSON TYPHOON
中国の三つ子が操縦するロボット。
外装のペイントにこだわっている。

ほかにも何代もいます。
それぞれ潜水艦や、軍艦などを参考にしています。

●SEAS- Edge Creasing,
モデルの詳細度によって、サブディビジョンの分割の度合いを調整。
RenderMan で速く結果が帰ってくるよう工夫。
60% のダメージ受けたモデルなども。

Gipsy Blue Asset
790,000 verts
2050 objects

OPTIMUS
1,900,000 verts, 10,000オブジェクトに比べると格段に少ない。

Gipsy のハイディテール版
1,920,000 verts
2350 object

●COMIC-CON
初めて映画のことを紹介。大成功だった。

海外にたどり着くシーン。プレビズはものすごく簡単。
でもそれのおかげで、何も無い海岸で、うまくトラックマーキングしながら撮影できた。

●OCIAN BATTLE
海での戦闘シーン(ヘリで運ばれるヤツ)

●FX OVERVIEW
Don Wong from ILM Singapore
香港出身。街中壊されて悲しい...

壊れた Gipsy が海岸にたどり着くシーンは色々な意味でチャレンジングで、
雪の表現や、特殊効果が多いので、パイプラインをテストする意味もあった。
Houdini で雪パーティクルの表現を。

シドニーのシーケンスはの粉塵は、GPUベースのインハウスツールと、Houdini を活用。
CHRIMSON TYPHOONが工場の中で登ってくるシーンの水は、インハウスのウォーターツールを使用。

Challenges in FX
- Amount of work and Complexity
- New Pieline and Tools
- Controlling Disk Space Usage
- Scale - speed, size and details

Alambicフォーマット, Houdini, インハウスツールが大活躍。
KATANA, RenderMan のパイプライン。
特殊効果ものでは Houdini の Mantra を利用したところも。

水関連の特殊効果が多かったので、ものすごく巨大な事前のシミュレーションデータに困った。
毎日メールで催促されて、データを消しながら作業した。
とでも巨大なうえに、ディテールが細かいので難しかった。
大きな画面でみるとその凄さがわかる。

●Water Tools
- Water Pipeline Based on BattleShip
- Improve and upgrade
- Much Faster
- Render with Renderman

スタートレックでもすばらしい水のシーンがあったが、
Pacific Rim は素早さが要求されて 1日程度で作らなければいけなかった。
波、水の動き、しぶき、ミスト、白濁、渦、全部表現しなければいけない。
波の動きや、高さ、動きなども演出できるツール。
必要なキャラクターの周りだけのウォーターシミュレーション。
波面に加えて、パーティクルとバブルの表現。
トータル50ミリオン(50億)パーティクル?

そのほか、ウォーターシミューレーションのシーンをいくつか。
カメラに波がぶつかるシーンも。

●UNDERWATER FX
水中のシーン
Plankton
Bubbles
Vents
Blood And Oil
Silt, Dust
ここでも Houdini が活躍。

●HONG KONG の戦闘シーン
プレビズ→アニメーションの調整→ローポリゴンでの破壊シミューレーション→
→破壊シミューレションドリブンのアニメーションとの調整
破壊されたチャンクや、ダスト、DEBRIS を加え、全体に細かなダスト、爆発のダストを追加。
最後にガスタンクの爆発、スパーク。ビルのガラスの映り込み、細かに割れたガラスを追加。
RenderMan のレイトレーシングで反射を計算。オフィスの紙が散らばるのも追加。
怪獣の体液が散らばるもの、ビルの部屋の明かりを追加。
ビルの構造物、周りの窓の反射(ネオンの映り込み)、GIPSYのヘッドライト投影
ヘリコプターのスポットライト。Gipsy へのネオンの映り込み。
ボリュームライト、ビルディングへの照明。デジマット環境(周囲光)
SATURATED HAZE, 都市のデジマット(デジタルマット画)

●SUCCESSES
Alembic Cache Pipeline
Adaptive asset detail
Strategic use of deep holdouts
Advanced water simulation pipeline
Inproved global collaboration tools
We got the show done!

1ショットあたり 35GBのアセット量?