2/07/2015

[&] FITCTokyo 2015 - Sadam Fujioka



#FITCTokyo 2015 「楽しさ」が生み出すクリエイティブ
with 藤岡 定 Sadam Fujioka
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anno lab という会社です。
福岡で活動しています。
九州大学の卒業生で集まって 2012年の会社です。
ヨチヨチ歩きの会社です。
僕たちは新しい体験を作ろうと考えて集まったメンバーです。
僕らの野望としては、福岡を世界一楽しい都市にしようと考えています。

大好きな CM スエーデンのフォルクスワーゲンの CM
世界一深いゴミ箱


凄く面白いプロジェクト
大人でもついついやっちゃう。
公園を綺麗にするアプローチはいろいろある。
看板を建てるとか。こういってゴミを捨てる行為自体を楽しいものにする。
ついつい楽しいからやってしまう。結果として公園を綺麗にする。
素晴らしいプロジェクト。
こういうことをやっていきたい。



僕たちが学生の時に、ふざけた時に、「九州好青年科学館」というイベントをやりました。
体験型のコンテンツを展示したい。それが、ポンと提示されて、
面白いでしょ!とするだけでなく、それがどういった風に作られたのか、
一緒に伝えたいと思って企画しました。触って楽しむメディアアート。
メイキングを一緒に見せるなど。
科学館、まず放電実験とか、ワクワクを刺激し、その裏の仕組みを教えるというアプローチで、
アート作品を伝えていきたい。

大学で働いて、リハビリ用のゲームを着くりました。
どう社会に還元していくのか?
どうお金につなげていくのかイメージしていませんでした。
この三年で出来るかもしれないと思ってきました。

リハビリウム「起立くん」
リハビリで延々 200回起立するというつまらない運動です。
少しでも楽しい気分でやってもらおうと、センサーで感知して気が伸びていくとか。

子供達向けの展示をよくやっていて、
デジタルアートに触れる機会を作りたい。
cube for kids
パズルを並べるとその順番で音が出てくるテーブルを作りました。
英語が好きになる? 英語とか関係なく遊んでいますが。

SHADOW PLAY
フィジカルな知育玩具を作る
ワークショップをしていたら、モンスター展に呼ばれました。
静的な作品が多いので、インタラクティブなものを置いたら、喜んでもらえるのではないか?
KUMIKAでモンスターの形を作り、台の上に置くと陰の中からモンスターが生まれる。
自分の作ったものから生まれるので、クリエイティブな刺激になります。
震災をテーマにしたので、モンスターが出てくるのだけでなく、出て来たモンスターが壊すけど、
再生するという、復興をイメージしたものです。

■森の木琴
このプロジェクトに関わった時は anno lab が立ち上がる前でしたが、
インビジブルデザイン、CMの音楽を作っているところ、
学生時代から気に入ってもらっていて、
ちょうど会社を作りたいと思っていた時期のプロジェクトです。
福岡の山なんですが、山に籠って44メートルの木琴を作って
木の玉を転がして。

最初に 2m分のユニットを作りました。
最初は簡単なユニットだったのですが、いろいろ工夫していきました。

九州大学の工房をこっそり使って、
一つ一つのキーは、チューナーで計りながら、削ったり、ガムテープを張ったりして。調整しました。
二段階の傾きがあります。
ある程度揺らぎがある方が楽しい。直線的だと面白くない。
揺らぎを殺しても面白くないし、はみ出てもダメだし。
一回道のりを外れると修正できない。
サイドに玉を蹴って転がす仕組み。
没になったパーツも沢山あります。
三ヶ月ぐらいしかテスト期間がありませんでしたが、すごく楽しかった。

こんな感じで、一つ成功すると「うぉー」となって、
本番よりも、この時の方が好きです。

現場は 2月の後半で寒くて、最初雪かきから?
3日目ぐらいから、雨で流れて、撮影することができました。
2週間ぐらい籠っていました。
現場で聞いても同じくらい綺麗な音が聞けました。
山に響いて、本当に美しかったです。

ほんとに全然うまくいかなくて、繰り返したのですが、楽しかったです。
和音が出るバージョン
最終的にはボツになりましたが.....

いろいろ試して、シンプルでストレートなものになりました。
いろんなことを学びました。
どうやったらチームがポジティブに仕事をしていけるのか。
いろんなことを学んで、
マツケンさんが凄いと思ったのは、木琴の製作チームのトップでした。
凄い苦しいときになっても、ネガティブな方向にチームを持っていかない。
この人凄いなと思ったのは、福岡の山に 2週間延々と作業するだけ。
なかなかうまくいかないのも解っていたので、

単にご飯を工夫しようということになって、
豪華な弁当でもすぐ慣れてしまうので、
日替わりでメイドさんに給仕してもらって、
今日はナース姿とか、結構場が殺伐としそうになっても、それで全然ネガティブな方向にいかなくて、
問題を解決する時に、この方向にいかなきゃ いけないというのではなく
離れた方向から俯瞰して、全然違う方向から解決するのは素晴らしいと思いました。

会社を建てました!と真鍋さんに報告したら、
Perfume Global Site Project
勝手に作ってしまった感じなのですが、
Perfume がグローバル展開する時にやったプロジェクトです。

一番最初の仕事?です。
Anno Perfume Global Site Project
モーションキャプチャーデータをラインでつないで実験的な映像を作りました。
これも、自分たちが CGの会社ではないので、
正面から突入しても本職にはかなわないので、
CGをそのまま出すのではなく、一工夫して、ユニークなプロセスを作ろう、
そのプロセス自体が作品になるという。
製作過程を発表しました。

http://annolab.com/annoperfumeglobal/

一度 OHP シートにプリントアウトして、それをカットして
そこにグルー(のり)を載せていく。
半立体のフィルムを 1600枚、腱鞘炎になりそうになりながら作り、
硝子の間に挟んで、1600枚繰り返して作ったのが今の映像です。
コマ撮りアニメーションはリアルな物体を撮影しますが、
CGをコマ撮りすることは無いよな!と思って、
CGをこま撮りする意味は、アナログなテクスチャをつければ。
質感はアナログで動きはCG というもの。



プリンタの解像度みたいな、アナログ感が見えてきます。
ディレイっぽく、重なって見えるには、硝子に重ねて撮っているからです。
延々チマチマ作っていて、ストレスやばいよ!となった時、
自分たちでやりました(笑

自分たちのモーションと比較することができるなと思い。
キネクトでソフトウェアを作って、
うまく同じポーズをとったら、シャッターを切ってくれるツールを作って、
延々と会わせる。パフューム要請ギブス。
一人8時間くらい。

ひ、ひどいですよね。
でも真鍋さんにも気に入ってもらって、
エキソニモさんに、「技術とパフュームの無駄遣い」と言われて(笑

君たち面白いね!なんかできる?という仕事が舞い込んできて。
安い商品が作れるものは、すぐにライバルにやられてしまいますが、
面白いものが作れる!となると、代替がきかない。
一番最初にわけがわからないプロジェクトをやったのは意味があるなと。

プロジェクションマッピングのプロジェクトをやっています。
熊本神社。柏手を打つと、映像が変化するもの。
よく神社でクラブパーティをやらせてもらえたなと。

日本語で社会は「社(やしろ)」日本の社会は神社の前で会話が生まれて、
それでどんどん社会が形成されたと持っていて。
社会をより良い方向にしていく。
「社であいましょう」というイベントにしました。

お祭りは日本ときってもきれない関係。
初詣くらいしかないが、その他にも神社にもいきたい、神社 2.0 というものに。

IDPW 100年前から続くインターネット上の秘密結社。
インターネット闇市というイベントをやっていて、
今年は NY でも開催予定です。



時空間のしっぽ
過去の自分と共演できる。
アジア美術トリエンナーレに出展した作品。
地方にあるモニュメントを模したもので、それに触ると過去n自分と共演できます。
昔、ビデオフィードバックにはまった時期があって、
合わせ鏡のような現象。
もうちょっと時間の間隔を長くしたら面白いことができるのではないかと思って。
画質が劣化していくし、白飛びしていくのですが、
今はキネクトで深さも撮ることができるので、重ねた時に白飛びしないようにできる。

子供達は楽しんでくれて、5秒前の自分とインタラクトする作品なのですが、
大人は動かなくて、何もしない。
過去の自分としっかり対峙できる仕組み。
モニュメントを作って、触ってくれた人がわかるように。
アート作品として仕上げました。

Timecord
今シンガポールで展示しています。
音を食べる食中花のようなもの。
音と光を食べていく。
運のいいことに一つ売れて、スイスの方のところに設置にいきます。

なかなか人って健康のために何かやるとか、世の中のためにとか、
わかってても動けない。
そこで何が大事なのかというと、遊び心が大事。
遊び心があると、ついつい動いちゃう。
損得を考えないで動くのが大事。
そういうものを作るので、世の中を楽しくしていきたい。

アジアのシリコンバレーになろう!とかよりも、楽しさで日本を、
楽しいものが普及していく文化なので、
楽しさでブランディングしていけば楽しい都市になっていくのか。
笑顔の人の周りには笑顔が集まっていく。
人に伝わっていくと、より楽しい社会が作っていけるのかなと。