4/17/2019

[&] Design Research Tokyo Season 1 Episode 5 - Yumi Koyama / Farmnote



Yumi Koyama / Farmnote
8年間 Google Japan で働いていました。馴染み深い場所です。
その後、Farmnote というスタートアップで 2019/1 に参加しました。

What's research for ?
話をしたいのは、リサーチの話をするのではなく、一体験談を話し、
リサーチャーではなく、アート専攻でなりゆきでWebサイトを作ることになり、
ユーザーがどう使っているのか興味をもって、リサーチを学んでいたこともあるので
それを共有できれば。Falmnote は農業とリサーチをやっているので、
共有してもらえれば、理解してもらえればと思っています。

いいものを作りたい、最初の気持ちと変わっていなくて、
ユーザーの気持ちやメンタルモデルを知ることができれば、
研究や専門的な人もいるかとおもいますが、私が興味があるのは
デザインよりの話で、どうやったら、そのリサーチの結果をデザインに反映できるかを
大切にしています。

グーグル Japan にいる間に興味がわき、もともとはマーケティングの部署にいて、
そこでなにしているかというと、マーケティングのWebサイトを作っていて、
グーグルには20%プロジェクトがあって、他の仕事を手伝ってもいいので、
エンジニアのもとで UXリサーチのスキルを学びました。
もともとはIAというロールで仕事していて、ジャーニーマップとか作っていたのですが、
リサーチと重なるぶぶんが多い

マーケは一発仕事が多いので、リサーチの仕事の循環が違う。
プロダクトはロングタームで、リサーチを繰り返すのが学べるのが
やっていて実感しました。

これを3年ぐらい続けて、グーグルジャパンにはリサーチャーという役職が
いなくて、日本のリサーチの会社にコンタクトして手伝ったり、
サーベイを作ったりしながら、本当のリサーチャーのもとで
技法を学びながら実践を学びました。

それと同時に、実践を学びながら、知識として自身をもつために、
Iowa State HCIのプログラムの修士課程をとりました。
このプログラムはオンラインで完了するプログラムで、
オンラインを選んだ理由は本当にこの道に進むかわからかったので、
仕事を続けながら学べたので、よかったのと、
チームメイトがこの大学のプログラムを学んでいてよかったので、
この大学を選びました。

オンラインの利点と欠点がありますが、
ライブもあり、録画もあり、一週間ベースで宿題があるのでそれを提出する感じでした。
オンラインだと働いている人だとモチベーションが高く、
自分でお金をだしてやっている人が多かったです。

仕事始めてから学んだので、すぐに仕事に活かせるという繋がりが
すぐできるのがよかったです。
オンラインが向いていないのはネットワーキングがなく、
知り合いを作るとか、それに関する面ではそれはよくないというか。
仲良くなった人は2人ぐらいいますが。

オンラインは全体のクラスの30%くらいで、
カリキュラムを作るときに選ぶ、選択肢の幅がなかったことで、
VRの施設の施設をもっている大学なのですが、それにアクセスできないのが
もったいない。それなりのお金を払っているのですが。

プロジェクトのチームエンバーを自分で選べないので、
誰にあたるのかで運命がわかれる感じでした。

みんなでオンラインツールを使ってプレゼンテーションしたり、
そいうのに近い感じです。プレゼンやプロジェクトが行われています。

いまの会社の Farmnote というところで働いています。
牛にセンサーをつけて、牛が発情しているとか、病気だよ?とか知らせることをしています。
このグラフは牛の繁殖サイクルを示しています。

私たちが飲んでいる牛乳は、子供を産まないとミルクがでないので、
いかに効率よく妊娠させるかというのが、最大の農家の効率です
280日、一年に一回人工授精させて、常に牛乳が出ている状態にするのが
生産性をあげることになります。
私たちがやりたいことは、
食べ物を食べたら自分の生命の維持につかい、それでも余分があれば、ミルクにつかい、
エネルギーが残っていると、繁殖にまわる。
私たちのプロダクトはそれをどうやって可視化するか。
可視化して通知させ、認知度をあげて行動にするのがプロダクトがやっていることです。

牛ってのんびり暮らしているのかなと思ったら、牛舎で暮らしています。
これは搾乳している場所なのですが、
牛が並んでいて、病気が入ったり、薬をあげている病気の牛を分けて扱い、
どういうところに注意がいくのか見たりしています。

牛2ヶ月までは乳首がついたバケツで、手であげています。
分娩の瞬間に立ち会ったり、獣医さんが子供を産んだあとに
子宮が回復しているのかモニターで見たり、
これは実際に放牧している現場です。
どうやって発情を見つけるかというと、牛のお尻に色をぬって、
すごいアナログなんのですが、これをどうデバイスで通知するのか考えています。

アーティファクト的なこととして、
分娩管理版というのがあって、どのぐらいの時期に分娩がおこるのかパッとわかるようなツールです。
あとは、カードソーティング的な手法を使って、
何が農家にとって重要なのか、グループ分けしてもらったり、
社内では営業の人にもカードソーティングを教えたりしています。

グーグルジャパンはけっこう大きい組織で、
今の会社は小さい組織で、
リサーチ会社で被験者を集めて、ちゃんとやってくれたのですが、
この分野はそもそもプールがなくて、自分たちで探さなければいけないという
レアな領域なのと、農家は謝礼をわたせずに、人が来てくれることがうれしくて、
1時間ぐらい普通にしゃべってくれるのがうれしい。
彼らにとって嬉しいのは何か?
普段決まった人としかしゃべっていないので、喋ること自体が楽しいのか?

遠隔のインタビューはハードルが高いので、
農家でネット環境があんまりよくないので、できないのと、
外の人は受け入れない傾向があるので、
すでにリレーションがあるところにいくのですが、
飛び込みでいくのは難しい。
話すには最低限の知識、単語をしらないと
言っている意味がわからない。
「全然牛の知識がないのです」というと新しいことを教えてもらえ、
私が考えている農家のイメージとは異なり、会う人会う人いい人。

大きい組織だと、どう周りを巻き込んでいくのが難しいですが、
スタートアップの場合は、会社を巻き込んでいくのにリサーチチームの仕事をしってもらい、
結果、大きい会社だと、コミュニケーションロスが発生して、デザインを作ってくれたりしなかったりするのですが、
小さい会社だとわかった結果を直に利用してもらえるのが「楽」だという感覚はあります。

ファームノートは帯広がメインのオフィスで、
こういう矢印があったり、防風林で風がこないように、信号機がすごく薄かったり、
家の雨戸がないとか。雨戸があると開かなくなるので。
なるほどなーとか、周りを見渡すと面白いことがあります。

Q&A

Q. リサーチをするうえで計画したのだと思うのですが、初めてなにをリサーチするのか、何がポイントなのか?
A. 私も知識がないので、営業の人についてまわって、牛の知識を横できいて得るところから。
 部署は新規開発プロダクトなので、どういうニーズが、だいたい回ってくると似たような話がでてくるので、
 そういうニーズをきいてみんなが思っていることなのだと、自分の中で把握した上で、
 繁殖版とかもカレンダーとか使っていないけれど、じゃあなんなんだ?というところから、
 だんだんリサーチの目的とか、まとめていく状況です。
 実際、知識ないので、けっこうまだ手探り状態です。

Q. ないようからずれるのかもしれませんが、転職されたのは、なぜファームノートに転職したのですか?
A. 新しい、リサーチが好きな理由はなんだろうと考えたときに、人のメンタルもでるは、
 電車で隣の人が話していることが面白い。農家は全然知らない世界、そういう意味で全く知らない世界を知るところに
 惹かれて、リサーチして毎日新しいことは発見できるので。
 グーグルには素晴らしいリサーチャーがいるので後ろ髪がひかれましたが、挑戦したいというのがありました。

Q. プロジェクトの中であったら、営業の人と異業種の人と協力したエピソードがあれば、教えてください。
A. 今の会社で3ヶ月なので、他のチームを巻き込んではいませんが、営業のひとと一緒にまわっているので、
 カードソーティングとか使って見たいとか言われて、うまくこれからやれればと思っています。

Q. リサーチャとして働く前に勉強していたのですが、現場、今、お手本にしているリサーチャーとか影響を受けた仕事とかあれば。
A. お手本.... という一人の人がお手本とかはないですが、グーグル時代にいろんなリサーチャーの人から、いろんな手法と
 分析とか、あって、ホワイトボードの人もスプレッドシートの人とか、いろんなスタイルがあるので、
 どれが自分にあっているのか、自分で分析するときとか思いますが。
 とくに人ということではなく、数字で扱いたいタイプなので、数字よりで分析するなという傾向はあります。

Q. 数字で分析される、アグリカルチャーはたくさん数字を集めるのは難しいのですが、そう時に数字で説明するのは?
A. 定量とか定性ではなくカードソーティングの時に数字で出すとか、そういう感じとか。農業の分野では数字がないので、
 自分でどう納得するか、飲み込むかという感じです。