12/04/2014

[&] UX Strategy - Toshikazu Shinohara



■ UX戦略としてのUXメトリクス
UX活動を推進するためのドライバー

組織の中で促進していく、促進要因としてのメトリクスを紹介していきます。
UX戦略とは何か?
フレームワークを考えていこうというのが趣旨です。

●UXとは?
ユーザビリティーという考えが中心になっていく。
経験そのもが、効果、効率、経験を向上して、満足度を高める。

●UXとは?
ユーザー + 体験・経験
利用前、利用中、利用後、利用時間全体の体験
例:横浜に住んでいるのですが都内に引っ越したいと考えており、
マンションの広告を見て、家に帰って、パソコンは寒いところにあって、
ブラウザを立ち上げて、検索する。。。。体験は分断しているが、
電車の中でスマートフォンですぐに見ることができる。
すっと目的にたどり着けるかが重要。どんな印象を持つかが設計されているかが重要。

●UXとは?
製品やサービス、またはアプリケーションやシステムとユーザーとのあいだの
インタラクション、相互作用のあらゆる側面をさす。

ユーザーを中心に据えたアプローチやユーザーを起点にしたアプローチ

UXの各種作業の用いられる方法やツール、規定、基準、
アイデアの表現や組織における位置づけ

組織体系化していく。

●日本における UX の現状
2002年〜
Webサイトを評価する基軸。20のヒューリスティクス。メディア特性としてのUX
2004年〜
戦略としてのUX, プロセス
デザイナーがやることとして浸透
2007年〜
UXの価格、UXのROI。UXのドライバーとしてのメトリクス
5つの次元のなかで、段階的に語って行く。
用語を規定し、企業がどうとりいれていくか?
いろいろな壁にぶち当たる。効用をマネジメント層説得できない。
どのように説得していくか? そこでUXメトリックスが浮上してくる。

Bill さんの講座は 10年前から始まっていて、
今では大きな概念になってきている。
翻訳の活動を開始している時に、UXの価格。
UXをお金化したらどうなるのだろう? IKEA の例など。
空間をどう作っていくか?という話しもして。
UX の ROI の特集は、UXメトリックスの考えを取り入れて紹介。

●日本におけるUXの現状
日本特有の類似ワードの乱舞
言葉に神が宿ってしまう。
言語というものは道具で、本来どのようなものに対して使うのか?
その意味では、思想や理念の部分と、方法論の部分と、手法の3つに分かれる。

デザイン思考というのが、イノベーションをどう起こせばいいのか?
経営コンサルタントに聞くのではなく、デザイン思考が生まれてきた。
それを取り入れることで自社にもイノベーションを?

デザイン思考のもともとの原理は IDEOのメソッド、
メソッドの中には、ブレストやプロトなどで構成されていて、
まとめあげられている。

デザイン思考を追求する経営の場合、理念がある。
アクセシビリティは手法で、ユニバーサルデザインというのが思想。

アーキテクチャ/カーペンター/ハンマー という意味分け
昨今の UX は思想になってきた?

●日本におけるUXの現状
公知の情報から....

SONY :One Sony
docomo:UXマネジメント担当
MTI:UXデザインプロセス導入
NECソフト:UXイノベーション戦略室
ファンケル:UXを重視した情報システム開発

ジャックマーの基調講演、
アリババが目指すUXの向上。
UX =漢字で「顧客経験」
違法コピーの解決。UXの向上に繋がる。
そういったことが起き始めている。
他の企業が進めていることが後押しになる。

●UX導入の目的
経営にかかわる効果
製品・サービスに関する効果←日本では一番重視するところ
ブランドに関わる効果
組織風土に関わる効果

デザインマネジメントの話しそのもの。
UXで一度顧客をつかめば、価格が高くとも使いつづける。
日本の企業で進んでいる企業では、組織風土、全社にはどう拡げるか?
一度定着すると、社員のスキルも上がるので、組織風土に良い効果が得られる

●日本が求められる背景
製品からサービスへのシフト
社会インフラのスマート化
競争化、グローバル化における経営戦略の要請

経営トップは、どう課題を乗り越えていくか?テーマをおいかけてる。
経営戦略の本がベストセラーになっていて、歴史的体系からもUXが求められている。

製品からサービスへのシフト:
ウォークマンから、 iPod と iTunes のようなもの。

Macintosh, Mosaic 登場、リアルなものをデジタルへ。
日本が乗り遅れているのは、ICTに完全対応しているのか? Amazon に比べて楽天は?

ここ 10年、モバイルが花盛りになって、一人一台どこでも使える状態になった。
顧客にとっても、どこででも、シームレスに、コンピューティング、リアルなサービスを使える。

サービス戦略のところにある iPod+iTunes
プロダクトデザインと、ソフトウェアデザインとサービスデザインが一体化されている。

曲を聴く、曲を管理する、曲を購入する。
この体験のデザインは、ユーザー側がどのようなことをしているのか?
ユーザーの視点が必要。
ハードウェアと、ソフトウェアにおけるデザイン、サービスのデザインを
どのように置き換えるのか?
マイクロレベル、相互作業の部分を一環したものとしてデザインしている。
iPhone で加速している。
スマートフォンに対応しないとビジネスが加速しない時代。

●UXが求められる背景
Fuelband ?
プロダクトデザインと、アプリと、Nike+ のサイト。
一環したデザインがなされている。
道具というものが自然なかたちで浸透している。

プロダクトデザイン、ソフトウェアデザイン、サービスデザインの時代を迎えている。
パーソナルだけでなく、ビジネス、B2B の話し。

スマートインフラ。
NEST という会社。室温調整のハードウェア。
Google に買収された会社。iPod のスピンアウト組。

人が室内に入る →近接センサーで感知 →点灯する
部屋の遠くにいてもわかる大きな文字表示
トリガー → ルール → フィードバック → フィードバック
スマートハウス化

●UXが求められる背景
アリババのOSのもとに、中国の自動車会社と組んで、かなり戦略的に狙っている。
スマートハウス、スマートカー、スマートグリッド、スマートシティ

●経営戦略の要請
1960年代 プランニング学派
1970年代 エマージェンシー学派
1980年代 ポジショニング学派
1990年代 リソースベースドビュー学派
2000年代〜 ?

データと分析によって合理的な経営戦略を計画する 派と、
やってみて判断し、修正してまたやってみる。

市場環境や競争向上に目を向ける 派と
自社の経営資源に目を向ける 派

人と組織こそ、模倣不可。

●競争化/グローバル化
エマージェンス+リソースベースドビュー
試行錯誤型の経営+リーダーシップの重視
リーンスタートアップ+グロースハック

●リーンスタートアップ
コストをかけずにMVP 製品を作って、顧客の反応をみて、どんどん改善していく。
顧客開発モデル、顧客を発見し、実証し、ものを作る組織を作り上げていく。
これは UCD, UX の数々の手法のこと。

●背景
製品サービスへのシフトから、
インターネット上のサービス融合が必須条件

社会インフラのスマート化から
オープンイノベーション、異業種融合におけるユーザー起点の必須条件

●UX戦略とは?

アメリカのUXは細分化してきて、いろいろな集まりがある。
インターネットと切り離すことはできない。
すぐにコミュニティーが作られ、維持することができる。

UXPA という団体。(UPA) アメリカ初のコミュニティ。会員数が減ってきている。
なぜかというと、戦略、手法、などのコミュニティが細分化してきている。
どのようにとらえるか?

英:戦略とは、不確実な状況下で、特定あるいは複数の目標を達成するための高度な計画のことである。
日:戦略は、一般的には特定の目標を達成するために、長期的視野と複合思考で力や資源を総合的に運用する技術・科学である
競争に打ち勝つためのもの。

改善していけばいいだけでなく、
今無いものを付け加えていく、ユーザー視点で、サービス視点で考える。
今ないフィールド、イノベーションが求められている。
プロダクトアウトではなく、ユーザー視点で。
あらたな発想で、今までに無い付加価値が求められている。

「UX戦略」とは、
組織と活動を管理、運営、促進すること

●フレームワーク

------------------------
 リーダーシップ
------------------------
メソッド | メトリクス
------------------------
 マネジメント
------------------------

●UXのマネジエントとは?
一定のプロジェクトを構成して、そのプロジェクトを完遂することによって、
UXの重要性を実証しなければいけない。

UXの組織形成やUXマインドの組織内での醸成を求められており、
組織全体にUXを普及させなければならない。

プロジェクトにおけるUXマネジメント = 狭義での UXマネジメント
企業経営、組織経営におけるUXマネジメント = 広義でのUXマネジメント

●UXメソッド
各種手法の習得、手法の特徴の把握
メソッドタイプの習得・メソッド対応と手法の組み合わせ
対象プロジェクトに最適なメソッド&手法を採用

[画像]

手法のメソッド化
ベントレー大学でもUX講座があって、それがとても有効。
企業の中でもコースを作って啓発していく方法がある。

●UXマップ(ジャーニーマップ)
タッチポイント、接点、何が起きているのか?
手法のとりまとめ方法として活用している。

ビジネスモデルジェネレーションが流行ってきました。
マップは厄介なやつで、出来たつもりになるのですが、
手法の神髄の部分がわかっていないと、間違ったマップになってしまう。
レッドオーシャンの考えなどを知っておかないといけない。

各種手法の取得、手法の特徴の把握
メソッドタイプの習得、メソッドと手法の組み合わせ
対象プロジェクトに最適なメソッド&手法を採用

例:GE の playbook, ユースケース集

●UXリーダシップのタイプ

- 変革型リーダーシップ
- サーバンド型リーダーシップ
- 連携型リーダーシップ

●リーダーシップ
コントロールする独裁型リーダーから、ファシリテーター型のリーダーシップへ

●組織化活動の要

組織化活動のための不分律「測れないものは管理できない」

●メトリクスに向けて
定量分析:分析の目的によって定量情報をあつめ、指標の大きさを分析
定性分析:上記同様に定量(データ)を集め、各種フレームワークに照らして分析

●UXメトリクスの定義
個人的な体験の情報を明らかにすることができる
確かな情報に基づいた意思決定を行うことができる

この業界には、このメトリクスで、このくらいの値が標準だということを示していきたい。

●導出に向けた考え方

ユーザー視点KPI
マーケティング視点KPI
業務プロセス KPI
財務視点KPI
組織の意識・風土視点KPI

●UXメトリクスの実践

1. UXのパワーを売り込むこと
2. 小さく産んで大きく育てること
3. 時間と費用を確保すること
4. 早めに何度も計画を立てること
5. 製品・サービスのベンチマークを立てること
6. データを吟味すること
7. ビジネスの視点を持つこと
8. 自信を見せること
9. UXメトリクスを誤用しないこと
10. プレゼンをシンプルにすること