2/13/2016

[&] FITC 2016 - Rama Allen



FITC 2016 Day1
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言い訳を言わずにやってみること
with Rama Allen
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なるべく手短かに、サクサク見せていきます。
もし、あまりにも早すぎるのであれば、叫んでください!
コラボレイティブマジックについて話します。
見ている観客とクリエイターの間の映画の体験をしめします。
こういう風に魔法をかけるのです。

こういうマジックのような感覚を共有していきたいのです。
今日は VR のことを話していきます。
MILL という会社で働いています。

 「MILL のプロモーションムービー]

アーティスト、テクノロジストが混在する、たまざまな
分野にまたがった人々の集団です。
その中心にあるのは、映画、動画です。
動く画像、動画が、大きな形で変化を生み出そうとしています。

現在 MILL でエクゼクティブクリエイターを勤めています。
これは私が8歳の時の写真です。
いろいろなところで、物を作るということで先頭を走っていました。
全然境界性を作らないのです。
いろいろなことを経験し、周りのものを組み合わせたりしてきました。

私も日々、子供のころ、どういう状態だったのか、
常につとめています。子供の頃を思い出すのは大切です。
もっともクリエイティブで、恐れを知らず、
魔法が使えると信じています。
監督としては、できるだけ沢山のルールをぶちこわしたいという考えを持っています。

監督としてコードの力、フィルムと映画の力を組みあわせることで、
インタラクティブな作品で思いもしないようなものを作り上げてきました。

 [ MILL の VFX 集 ]

私自身は恵まれているなと思っています。
人に新しい体験を与えたいのです。
現在 MILL LAB というところに所属しています。
ツールを開発したり、実験的なプロジェクトを通して
映画の未来を模索しています。

そこで考えるのはアートとテクノロジーの融合です。
没入感のある映像はどうやったら作れるのか模索しています。
そこで、転換期にきています。
子供の頃に夢見た魔法の世界が現実になるのではないかという。

今、没入感のある映像に関して、宇宙開発のような時代で、
矛盾も多いが、エキサイティングな時代です。
この段階で技術の統合、収斂というのは、革命的なスピードで置きています。
非常に沢山のハードとソフトが登場してきています。

そのため、断片化、細分化もおきてきています。
これからは良く無いことも置きていくと思います。
そこから、学んで、良いこともおきていくと信じています。

MILL のプロジェクトを3つ紹介。

1. EMPHATHY
共感を得ることから話してきます。
VRでは感情を入れこむことができるようになってきました。
動画を作って見ました。独房にいる囚人の気持ちになれる映像です。
アメリカでは8万人の独房に入れられてる囚人が居ます。
感覚も奪われています。心理的なダメージも受けています。
これを見ると、独房になるとどういう風になるのかを体験できます。
サムスンの Gear VR で見ることができます。
ヘッドセットを着けた人が見回している様子です。

実際の独房に入れられている状態の音です。
インタビューの音声などです。
実際に見えるものがストーリーの中に入るこんでくるように
映像制作しました。
全部体験すると 10分間です。

幻覚について、いろいろ調べてみました。
皆さんが会いたいと持っている幽霊、ゴーストについてです。
自分たちの視界の一番端に少しだけ入ってくるのです。
この動画全てを通して、新聞のヘッドラインを文字にしています。
実際に多くの囚人は自傷行為に走ってしまい、
いかに恐いものであるのかをストーリーで表現しています。

もう一つ重要なのは、時間の経過です。
時間の経過とともに、光が動いていきます。
非常に優れた VR体験は、「移動」に尽きると思います。
移動させることができれば、存在感がでてきます。
もっと深いところで影響を及ぼすことができます。

こういった、監督として、もはや単純にストーリーを伝えるだけでなく、
記憶と、位置(場所)をどううまく組み立てていく、
アーキテクトの役目が必要で、
場所を作っていくのです。

こういった体験は、360度、音に大きく依存しています。
VRの世界では、映像以上に重要なのが音なのです。
適切なタイミングで適切なサウンドを届けることで、
映像の中の場所にいるかのごとくおもわせるわけです。
感情移入、共感が生まれます。
いってみれば、新しい種類のドキュメンタリーが制作可能になったのです。
体験を与え、新しい形で伝えることができるようになりました。

サンダンスフィルムフェスティバルで、
公開しました。かなりの評価を頂いていて、
MILL ブログからダウンロードしてください。

2. FULL BODY
全身で経験する、没入感のある乗り物体験
レクサス用のビデオゲームエンジンです。
ホバーボードからインスピレーションを受けて制作しました。
レクサスはホバーボードを作ったんです。一個だけでしたけど。

[ホバーボードの映像]
https://www.youtube.com/watch?v=bvYUq6Ox0Hc

バルセロナの一カ所でしか体験できません。
バルセロナのスケートパークに行かなくても体験できるものをと
依頼をうけて、作りました。
LAのクルマのショーで公開しました

[レクサスのホバーボード映像の映像]

この FULLBODYコントロールというのは新しいことではありません。
けれど、360度の映像で体験するのは新しいことです。
これから新しいことがおきてくる。

VRと、物理的な体験をあわせることで、魔法の移動が実現でき、
映画でもなく、遊園地でも無い体験です。
課題はあり、見ている人が酔ってはいけないのです。
どういう動き、どれくらいのフレームレートになるのか?
酔わない工夫が必要なのです。
Oculus は VR酔いを生じてしまいます。
非常に吐き気をもよおしたり、負荷になってしまいます。

Nintendo Wii のボードをスケードボードにみたてました。
パワフルなコントロールでなければいけないが、
酔わないようにしなければいけない。
もう一つは、出来事が、他の人達とも共有するという点です。

3. MAGIC WINDOW
3つ目のプロジェクとは、非常に大変なプロジェクトでした。

[ Google Spotlgiht HELPの映像 ]
https://www.youtube.com/watch?v=XVx53Ur0bb0

いったいここで何を見せたのか?
タブレット端末で、ドライブしています。
360度対応している動画で、それを観られるのは、デバイスのみです。
Google から委託を受けて制作しており、
ジャスティンリン監督、(スピードシリーズ)
最高レベルの大作ができるのか?というところから始まりました。
それを 360度の視界を可能にし、
モバイル端末で動かすというのがお題でした。
エイリアンの侵略がテーマの映像です。

新しいツール、手法が必要です。
まずやったのは、新しいカメラリグを作るということです。
4台の RED カメラを使い MILL ステッチというツールを作りました。
リアルタイムで 360度映像をプレビューでき、
何が撮影されているのか、監督が確認しながら撮影を進めることができました。

Google Spotlight というアプリをダウンロードすることができます。

オーディエンスとともに体験を作るということを紹介していきます。
これから先、作り手としては、
Viewer Agency という考えを進めていく必要があります。
見ている人が周りをコントロールできる、入っていくことができる、
きっかけを作ることができるというものです。
ビデオゲームでは実現できていました。
映画の中ではまだ出来ていません。
新しいコンテンツのジャンルになる可能性があります。
まだこれには名前がついていません。
自分が出演できる映画です。

受け身としての映画と、能動的、インタラクティブに動く
バランスをとることで、絶妙な没入感のある体験になります。

アーサーCクラークは、
充分に進化をとげたテクノロジーであれば、魔法と見分けが着かない

まさに皆さんの知覚すべてに関してです。
私たちが、本当はこうだと分かっていることと、
目にしていることと矛盾していれば、どういうふうに処理されるのでしょう?
VRの世界では、感情と、知っていることの間には
少し遅延が生じると感じています。

いま居る場所は分かっていますよね?
VRを体験するために何か顔につけていますよね?
でも他の場所にいるような感情になります。
それが私たちの心に起こる魔法です。
脳の一番古い場所、爬虫類の持っている脳、
まさにこれこそが、本当にそこに居ると感じる脳だと言えます。
そこで飛ぶなどといった脳の部分です。
これは決して論理的にコントロールできる部分ではありません。

実際、VRの体験が強力な体験で、
VRではなく、あたかも自分が体験したかのような記憶になります。
つまり、こういう事を見たという記憶ではなく、
体験したという記憶になるのです。
映画の製作者にとっては、どんな映画よりもパワフルな体験です。

これを PHANTOM MEMORY 効果と読んでいます。
これから先の監督は、場所と位置と記憶をうまく組み立てていく
アーキテクトなのです。

これが全部一緒になると、どうなるのでしょう?
つまり、これこそが、新しい体験を作っていくことになるのです。
見ている側が参加するのです。
まさに、これまでのビデオゲームと、映画のちょうど間に座るもの、
まったく新しいジャンルのもんです。

私たちにも魔法の思考が必要になります。
魔法の思考力、新しい世界、新しいものを組み替えた世界が
生まれることになります。
目に見える世界は、ガチガチの世界、
その中にわれわれはいろんなルールを当てはめていかなければいけませんが、
VRの世界では、ルールは関係ありません。

私たち、まさに素晴らしいまさに目に見えない世界を
作るところまで来た、
子供の頃に探検したかった世界を作り上げることができます。

より多くのことをするために、独裁権をもって扱えましたが、
それを諦める必要があり、
監督として、どこを見て欲しいということは言えなくなっている。

どこに弱みを持っているのか、アイデアがあればコントロールすることも
できるようになってきている。
映画でうまくいかないアイデアは、VRでもうまくいかない。

クリエイティブとテクノロジーは早い段階で協業して欲しいl。
歴史において、テクノロジーに映像が迎合してきたことはなかったが、
いろいろなことを試してみて、それを表現して欲しい

良く無い結果や、変な結果もあると思うが、
それらを経験して、より良いものを作ることができる。

さまざまな挑戦的なプロジェクトに参加して欲しいと思う。

安心、安全を忘れてもらい、恐いと思いところに挑戦して欲しい。
悪名高いと言われるくらいに成ってください。
得意では無いと思っているところも探索してみてください。

PHANTOMSHIP.net を探してみてくだしあ。
RAMA-ALLEN.COM にポートフォリオです。
@ramanaut インスタグラム
全てのプロジェクトを共有しています。