2/13/2016

[&] FITC 2016 - Yoko Shimizu



FITC 2016 Day1
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芸術と科学の融合
with Yoko Shimizu
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生物化学出身。
芸術と科学の融合。ラボでは、自然現象を視覚化して、
様々の人に体験してもらったり、
インスタレーションの研究、制作、発表を行っている。
コミュニケ−ション活動やワークショップをしている。

R&D, Exhibition, community, Kids
子供向けイベントも。
もっと社会の役に立ちたいということでワークショップやイベントを開催。

なぜアートと科学を融合するのか?
デザイナーやテクノロジーを融合したり、それらの専門性を持っている
なぜ芸術と科学を融合する必要はあるのか?

アートとサイエンスは、非常にクリエイティブや、
既存の固定概念を打ち破ったりしているので、
科学者やアーティストの考えは似通っていると考えている。

NYの近くに住んでいて、アートも、理科も好きで、
大学では、理化学的なこども勉強してみたいと考えて、
生物学と化学を勉強していました。
いま研究している内容をアートと組み合わせたら、
かっこいいことが出来るのではないかと考えました。

人類の歴史でブレイクスルーが会った時、
印象派は、光や視覚に関するサイエンスを取り入れた絵画、
アインシュタイン、レオナルドダビンチ、などの例

人類がさらに発展していくためには真のクリエイティビティが必要。
現在は専門家が別れてしまっているが、
いままでなかった概念を生み出す必要がある。

サイエンス = テクノロジー
ではない。
私たちが推奨しているのは、サイエンス全体を学ぶ。
宇宙の中に自然界があって、その中に生き物がいて、
その中に人類があって、
宇宙規模の仕組みはメカニズムを学ぶことで、
テクノロジーには、無限のインスピレーションを受けることができる。

凄く長い時間、耐えうる発明、発見、理論、
を考えていかなければいけない。
ベースにあるのは生命の基本、
テクノロジーは、流行があり、数十年後には通用しない。
ベースにあるサイエンスを理解することで、
世の中が使えるような最先端の分野を考えていく。

サイエンスの様々な分野を知るのは需要。

光合成印刷
葉っぱにフィルムを取り付けることで、光合成を行わせています。
植物工場用のLEDライトで、光合成促進用のライト、
写真のように現像していく、ライトボックスで
現像し終わったフィルムを展示しています。
透明な部分は光合成が行われ、黒い部分は生成されなくなって、
現像処理をしていくと、写真のように溶液を入れると画像が
現れるようになっている。
グラフィックや細かいものもプリントできます。
ミクロな活動が行われているため。

フェルメールの作品を葉っぱに現像したのですが、
徐々に表れてきた時、生命の神秘を実感した瞬間。

ギャラリーの中のクリーンルーム
細胞自体は凄く小さいのですが、最初は全く見えないのですが、
コロニーができ、充分大きくなった時に、様々な形、
POP Culture という作品。
カルチャーという言葉が、アートの世界では「文化」だが、
化学では「培養」という意味。

文化的中毒 Cultural Addiction という作品
社会的な意味を含めている。

生命や自然を扱う面白さは、100%コントロールできない、
思ってもいなかった結果が生まれることがある。
全部コントロールしようとするのではなく、
英知を超えた発見をうまく取り入れていけたらいいなと思っています。

実際顕微鏡で見ると、Cellscape 地層のように見え、
非常に美しいもの。
顕微鏡写真をモチールにした写真をとっています。

水中開花
進化とはなんだろう?
ある新しい環境に生命が適応して生き残って、
発展していくこと。1代で進化するのは難しいのですが、
新しい環境で生き残ろうとしうのは美しく、強く生きている。

さまざまな解剖も行っています。
植物の解剖も。

遺伝子組み換えをせずに、植物の色は香り、特性を
物を注入することによって、DNAを改変すること無しに、
育てながら特性を身につけさせるという手法。
今回は、梅を青い色で開花させたシリーズ。

私たちにとって重要なのはコミュニケーション。
多くの人、科学者にも、面白さを知ってもらう。
体験型のインスタレーションで、身近なものを思ってもらい。
机上の理論だと思っている人もいるが、
自然界で起こっていることが書かれているのが教科書なので、
身近に体験してもらいたい。

特に英語でのプレゼンテーションに力を入れています。
日本語だと最大 1億人くらいだが、
英語で発信すると、より多く、様々な人に伝えていく。

コラボレーション
科学と芸術だけでなく。
トーマスエジソンは、集団として天才的な発明をしていく。
Collective Genius , R&Dがあったからこそ。
私たちも、さまざまなプロジェクトで、多くの関係者と連携して
集団で偉業を実現しようと考えています。

自然史博物館、常に博物館に全部展示しているわけではない。
裏に沢山の標本がある。もったいない。
アートに活かしていけるのか?もっともっとインスピレーションに使っていく。

名古屋市、科学博物館
バイオ館、バイオラボがある。

名古屋ボストン美術館
館長が医学博士。
アートとサイエンスの融合を昔からサポートしている。
現代美術館自身も、従来の絵画にはとどまらない、
さらに先端のアートが増えてくるので、美術館としても変わっていかなければいけない。
表現者、アーティストも、
今のトレンドやテクノロジーに依存してしまうのではなく、
何世紀も、長いスパンで考えた作品を提供する必要がある。

文化を伝えていくミッションがあるので、
長期的スパンで物事を考えるよう推奨している。
前衛的なギャラリー、大学、企業ともコラボレーションしています。
東京都内でも町工場が沢山あります。

科学と芸術の融合について、
どうやってコラボレーションしていくのか?
活動を沢山発表していくのが重要。
国内だけでなく、海外にも発信。
思いもよらなかったところからサポートが得られる。
コンセプトやイノベーションが自分だけものでは、
人の心に伝わらないので、
技術やテクノロジーを使って、社会に貢献するか?
文明全体に貢献していけるか?

Water Lens シリーズ
水というのはレンズとして使うことができ、
様々な形に変えることができるので、
https://www.youtube.com/watch?v=S8cCiyLRWnA

水をとおして見ることで、拡大して見ることができる。
自然現象というのは美しく、学ぶこともあり。

丸いタイプのウォーターレンズ
上下反転
https://www.youtube.com/watch?v=UacWUeP8Pyg

これは、球の形をしているので、全部反転しているのです。
様々な自然現象が身の回りにおきていて、
ちょっと注意を払うことで、
大きなテクノロジーの発展はヒントになることがあります。

私たちは、光を目にして、水を見ている。
窓に水の滴がついていたり。普段を違う風景が見える。
大きな発見に繋がることができる。
特に子供向けのイベントで展示している。
水は、光を通すが、曲がって通る。
そのようなシンプルなことでも面白いインタレーションができる。

皆さんも、身の回りのインスピレーションを発見していって欲しい。
脳に音が伝わっているのは、空気の波。
鼓膜が動くことで、音を認識している。
音だけでも美しい現象を作ることができる。
重力や表面張力などの現象に注意してもらって、
大きなイノベーションのヒントにしてもらいたい。

科学と芸術の融合にコラボレーションしたい方は、
声をかけてください。