2/08/2015

[&] FITCTokyo 2015 - Mario Klingemann



#FITCTokyo 2015 秩序の喜び The Joy of Order
with マリオ・クリングマン Mario Klingemann @quasimondo
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みなさまの前話せるのがうれしいです。
歓迎していただいて、ありがとうございます。

今日のタイトルですが「秩序の喜び」ドイツ的な話しです。
教育的な側面も話せればと思います。

今日の話しは、日常と関係無いと思うかもしれませんが、
インスピレーションを得るために、情報をさがして行くのは
クリエイティブとして大切なことです。

自分自身を Code Artist と呼んでいます。
自分をアーティストと呼ぶのはどうなの?と思っていました。
何年にも自分の肩書きを探していましたが、今はこれに落ち着いています。

いろいろな分野で作品を手がけていますが、
全てコードベースです。
海の生物みたいなジオメトリを描いたり。
タイルとかモザイクとかをシステムとして使っています。
自動生成のタイポグラフィーもあつかっています。
グリッチアートも手がけています。

ご覧のとおり、基本的にはイメージを積極的に使っています。
私自身を絵を描かないので。
幾何学形状を使ったり、有名な絵を使ったり。

lowpolybot.tumblr.com @Lowpolybot
Twitter bot です。画像を投稿すると、抽象的に変換されてもどってきます。
私が介入しなくても作ってくれるアーティストです。

bot が退屈したので、bot間のやり取りから発生したアートです。
今日は私のダークサイドの話しをします。
私は秩序オタクなんです。
休暇でビーチにいっても、揃えないと落ち着かないのです。(笑

5年前に同じような写真をおみせしました。
なんで私自身「秩序」が好きなのか?
秩序そのものではなく、秩序を見つける課程が好きだということがわかりました。
秩序というシステムを作ると、システムにはまることがわかるとわくわくしてきます。
発見するということは脳内麻薬がでるようなことです。

鳥がえさを見つけてワクワクするように、動物のもつ海馬が刺激されているのだとおもいます。
現代ではもういろいろなことが知られてしまい、新しい発見はあまりありません。

#bldigital The British Library
というプロジェクトが始まりました
何を図書館がやったかというと、全ての本の挿絵を Flickr で共有したのです。
この絵を使って好きなことをしてもいいのです。
どんな画像なのか、開いてみないとわからなのです。
タグ付けがされていません。
昔だったら、それでもおもしろい発見ができました。
私が初めて見た人だ!と楽しむことができました。

中には情報を探している人も居るなと思いました。
どのイメージがどういうもので、ある程度の秩序がもたらせたらいいと思いました。
まだカオス状態です。
個々に対して秩序をもたらしたい。地図は地図。楽譜、原稿、ボートレート。
初期の頃のセルフィーですね。
丸い形。生き物。宝物探しのようなものです。

これをどうするの?教育の側面がはいってきます。
そもそも秩序とは何でしょう?

秩序というのはとある状態である。
もっとも自分に近しい要素のそばにいるということ。

つまり、近所、隣人性、類似性があります。
これをコンピュータが理解できる形に持っていきましょう。
3つのサイコロがあります。
これに秩序をもたらすとなれば?
数式的な視点からみていきましょう。

類似性という概念をとりこみます。
近隣性という概念もとりいれます。
隣りのサイコロの数で引いていきます。
とりあえずです。

差分が小さければ小さいほど、秩序がもたらされます。
今ランダムな組み合わせから解答に行き着くまでに、
全部をチェックしなくても、確認できる方法は無いのか?
これに対しての答えは YES です。

Google 到来前は都市間の距離を調べるのに表を使っていました。
この同じ手法をサイコロにあてはめてみましょう。
差が大きいサイコロは他から異質なものです。
差が無いものをはぶいて、差が1なものを見ていきます。
1から初め、最後に6まで。
アルゴリズムを使うとパスが解ります。
3つのサイコロを異なる順番は 720種類。それぞれにスコア付けします。
まれだからこそ「秩序」は美しいのです。
最悪のスコアと、パーフェクトな状態はとても難しい、表裏一体です。

色々なサイコロが多数ある場合に秩序をもたらすには?
分類法を構築していきます。
特徴と次元を見ていきます。

特徴:まずは数字を見ていきます。
数字ごとに並べました。
サイコロのサイズを見るということができます。
小さいもの、大きいもの。
また、色もあります。
色の明るさでみていきます。

比較可能な形にするには、正常化の仕組みが必要です。
全ての特徴を 0〜1 の間に当てはめていきます。
その間のサイズ、0.4 に属したりと分けていきます。
今度は数字となると、数式が活用できます。
ジオメトリを表現するベクターと同じです。
ここでは違いがあって、数字を足していくと、次元が増えていきます。
シンプルにするために 2Dで考えます。

座標にサイコロをあてはめます。
距離を計ることで類似性を計測できます。
ここに数字を投入すると 3Dの視点になります。
どんどん次元を足していけいますが、4Dになりと脳で処理できなくなります。

サイコロの話しから画像の話しに移ります。
比較対象をベクトル距離で表現するのはどうしたら?
画像には、目で見える以上のこと、エッジ、グラデーョン、距離感、
ヒストグラムを使うと、画像を最小限で表現できます。
数式を当てはめることで、特徴がわかってきます。

数式をあてはえていくと、127の種類に収めることができました。
127の次元をかかえた空間、画像の位置を表現され、
類似性があれば、それらが近いところに存在します。
脳内では理解できないので、 2D で把握する必要があります。

http://opensource.datacratic.com/daar-projector
何百という要素を 3Dに収めることができます。
類似性のあるものがあつあって、クラスタ化されていると思います。

t-SNE Clustering
インターネットアーカイブから本の類似性をマップにしました。
クラスタ化されているのが解ると思います。

デモを用意しました。
ボロノイダイアグラムを活用して、自分がどこに近いのかを探します。
このような形でカテゴリ別にソートすることができます。
まだまだ改善できるところがありますが。
基本的分類ソートができるようになっています。

とはいってもコンピュータ側で自画像であることはわかりません。
人間がその作業をする必要があります。

そうは言っても、一度指定しまえば、どこに自画像があるのかを探すことができます。
未知の情報が近くにあれば、自画像であることがわかります。

r-project.org
scipy.org
github.com/karpathy (JSサンプル集)

上記がすぐに使えておすすめ。

ソートをかけた後、画像をどう扱う
何百時間費やして作った本なのに、もう誰も見ない。
美しいオブジェクト画像にもう一度光りを与えたいと思いました。
まるでプレステを持っているような画像だと思ったり。
地形を見ていても面白く無いけれど、秩序をもたらすと
見ていて面白いものになります。

並べ替えれば、非常にデイテールを細かく確認できます。
多数の顔画像とか。
顔の向きで分類できたりもします。

誕生日に 44歳の顔画像を集めたりしました。
コラージュを作るのが大好きで、
イメージターゲットを絞って、コンピュータが必要な素材を集めて描いてくれます。
抽象レベルを上げたり、下げたりできます。
さまざまなエレメントを組み合わせて作品が作れます。

そして、今作っているのは Ernst というツールです。
シュールレアリズムのコラージュアーティスト Ernst をリスペクトしたものです。
このツールがあれば、 Photoshop が無くてもピースをコラージュとして使えます。
顔の部分、体の部分をチョイスしていけます。
二つのエレメントを様々な形で合成していけません。
ルールに基づいて、あたらしいコラージュが生まれます。
帽子とパイプを組み合わせてみたり。

好きな要素を集めて、ボタンを押すだけです。
背景と重ねることも可能です。