2/08/2015

[&] FITCTokyo 2015 - yang02



#FITCTokyo 2015 創造性を創造/生成する
with やんツー yang02 @yn02
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yang02 というアーティスト名で活動しています。
山口という名前はあまり覚えてもらえないので、やんツー にしています。
デジタルメディアを基盤に作品を作っているのでメディアアートと呼ばれることが多いです。
学生時代ノイズバンドをやっていて、
楽器を演奏するのが出来なくって、最後のライブでスピーカーの台をやりました。

フリーでアーティストとして活動しています。
GRANDBASE と TYMOTE として活動しています。
2012年にプレスで参加していたので、今日は感動しています。

TYMOTEはモーショングラフィックを得意とするデザインチームです。
グラフィックデザインはなんでもやります。
このへんの映像作品には、僕はかんでいないのですが、
これから作品を紹介していく上でバックグラウンドを紹介しておきます。
久保田晃弘、三上晴子先生からいろいろ教わったのが反映しています。

三上先生の最後の作品
Desire of Codes、検索機能、amazon がリコメンドする機能が実装されています。
機械学習などのアルゴリズムで自動的に生成されるわけですが、
そういう物をインターネット上にもう一つの自分の人格が立ち上がってくるという作品

久保田先生のアートサットプロジェクト、宇宙芸術
2012年の作品でガイガーカウンターを使って、ガイガー管に放射線がスパークした時の表現

アートサットプロジェクトの何年も前から、
宇宙人のためのアート作品は可能か?
人間が知覚できなくてもアートなのか?
そのことに衝撃を受けた。
猫のためのインスタレーション
Installation for Cats 2013
祖母の家に作ってみた作品。
前提を疑って、猫の為の芸術作品はありうるのか?

今日のテーマ
創造性の創造?生成?
何を普通のことを言っているのか?
人間の意思や手作業を排除した創造性の生成
人ではなく例えば機会が創造的なものを作るという状況を、
どういうことなのかを発表したいと思います。

メディアアートなのですが、技術的な内容は無く、
考え方の話しをします。
これから紹介していく作品。

高校生くらいからグラフィティカルチャーにはまっちて、
可能な範囲で実践したり、見たりしていて、
グラフィティのサイトを作っていたり。
納屋に書いていて
これが最新です(笑)

グラフィティいろいろ昔から見ていて、あることに気付いて、
泡のような丸い装飾があったり、ひび割れのような表現があって、
この文字の装飾は良くある。
文字の崩し方にパターンがある

スタイルウォーズ = パクリの応酬
ということに気付いてしまって。
Wkipeia で創造を検索してみる。
矛盾していることに気付いてしまった

「シミュレーショニズム」
さわらぎのい さんの本に出会ってしまった。
この本の中で紹介されていた、
シンディ・シャーマン。何が画期的なのか?人々の記憶の表層を切り取って写真にしていた。
現代のメディアアート。
Tinder という出会い系アプリを、自動的に押すロボットとか(笑

グラフィティへの思いを捨てきれず、
GRAFFITI RESEARCH Lab に出会いました。
衝撃的でした。
強い光のレーザーで壁にグラフィフィティを描くとか。
彼らの活動が衝撃的でした。
モロに影響を受けてしまう。

Graffiti Research Lab Tokyo を設立して、
それを東京でもやろう!と
警察は気付くのですが、何がどうなっているのかわからない。
全然バレずに。

僕もそういう活動にインスパイアされて、独自のプロジェクトを始めました。
サウンドタグというもの。
ステッカーを街に貼っていきますが、そのタギング行為を音でできないか?
サウンドモジュールを沢山つくる。
音なんだけれど、これもグラフィティと言える?

Google Streetview が出るまえ 2007 年ころ?
LA に巨大なグラフィティがあって、それをネットで見て感動して。

パリのゼウスというライターが蓄光インクで書いたグラフィティ。
見えないから消されもしない。
GPSでグラフィティを書いてみようとか。
自転車で走った軌跡。
実際に描いてはいないけど、グラフィティじゃないのかな?

大学院の卒業制作で、
フォントをデザインするのですが、耳にマイクをつけて
バイノーラル録音しつつ
Urbanized Typeface
GPS を地図上にプロットするとグラフィックが表れて、
そのGPSデータをビジュラライズして、フォントですが、
標高も含まれたデータで、実際に使えるフォントにまで落とし込む。

全部文字を組み合わせると、ぼんやりと渋谷の地図が浮かんでくる。
わりと受けて、学生CGコンテストで賞を受けたりしました。

フォントの名前は都市名が多い。
Apple のフォントは都市名。
これまで3つの年、渋谷、韓国のインチョン、スペインのバルセロナ、
フォントをデザインするのはどういうことなのだろう?
そういうことをするのはアートにおいて有効な手段。

大学院を卒業して、
今度はグラフィティタグの画像、複雑に崩してあって、読めない。
興味の無い人は読まない。
そうすると、人間が手で描く良いは?
人間が書かなくてもいいんじゃないか?
自己実現欲求を満たす行為だが、読めないし、迷惑でしかない?
人間がやる必要はもやはない?

落書きのための装置
壁にモーターを設置して、モーターをランダムに回すことで、
スプレーで描いていく。

SENSELESS DRAWING BOT from yang02 on Vimeo.


SENSELESS DRAWING BOT
壁にモーターつけなければいけない制限があったので、
自立するように。

二重振り子を使って作品を作りたいというアイデアがあって、
カオスが動きをします。
駆動部分にはモーターがついていないのに、ずっと動き続けます。

見てのとおりなのですが、街で見られるタグにそっくり。
たまに文字のように見えたり。
いわゆるタグジェネレーター。
Make 等いろいろなところにとりあげられました。

ソフトでやっている人がいて、
「お前の作品はたいしたことないよ」って言っていて。
ヘクターという装置で、2002年に作った装置。
グラフィティとは関係なく、デザイン、プリンタのようなもの。
しまいには、メールが来るという。
あったのを知った時はショックだったのですが、
これはこれで面白いな〜と。

SENSELESS DRAWING BOT #2 を芸術祭で新人賞をもらって、
消化器を改造したグラフィティ
有名なブランドを狙っています...
.これが逆にブランドのコマーシャルになっていて。
それをマシンとして実装したいとなり。
消化器でなくていいじゃない!高圧洗浄機を使おうと思って。

二台の高圧洗浄機を搭載し、
トランスアート東京というイベントで招待されて、
公開製作しました。
壊すのが予定されていたビルだったので。

次の年 2013年に、3331 というスペースで個展。
マシンの個展を開催しました。
もともと権威的なものが嫌いで、今でもそういうのがあって。
小さいギャラリーを真っ白にして。
アクションペインティングのようなもので、ポロックの自動版とか。
舞台美術みたいとか。
次の展示のオファーが舞い込んできて、
このシリーズに飽きてきたので、
次の作品を作ろうとします。

抽象表現主義 1940年代。
自分の感情をキャンバスの上に載せた。
人間の感情の変化とは?
東ひろきさんの「弱いつながり」環境に限定されている。

SEMI-SENSELESS DRAWING MODULES
札幌国際美術際で発表した作品です。
一日に7万人がとおる地下通路にセンサーをしかけて、
交通量、騒音、湿度と温度をセンシングして、
センシングしたデータをもとに、モジュールにパラメータを送ります。
環境のコンディションによって、決められています。
対人間ではなく、環境そのものに反応して動いています。

抽象画家が意識せずにおこなっていることと、同じなのではないかと思って。
ライブペインターなら、観客の反応で描く絵が変わっていくとか。
この芸術祭は 毎日8時間、最終的にはかなりカラフルな絵をえがきました。
人間が書いたかのような。
評判がかなりよくて、
ファッションカタログに採用されたりしました。

BAKE
というチーズタルト屋さんに、デザイナーのセキユウスケさん
札幌の絵を買って、設置したり、
毎日描いていたり。

まとめ、
僕のテーマに戻っていくのですが、
何かアート作品を作るためのものを作っていて、
メタクリエイションをしています。

菅野祐介さん、ドイツでコンピュータビジョンの研究をしているのです。
Facebook で機械学習とかコンピュータビジョンとか

人間のクリエイティビテイとはなんぞは?
学習と模倣と少しのノイズで生成されるのではないか。
ノイズを増幅させないといけない。

何かをクリエイトする、作るとき、模倣するとき、
誰かの模倣から始まる。模倣して真似しているだけなら....
模倣したことを解釈して学習していかなければいけない。
そのサイクルだけでクリエイティビティは発生しない、
ノイズ、偶発性を発することで、多くの人が認めるクリエイティビティが発揮される。

機械学習、人工知能を使って人間以外ができないか?
最近仮説をたてまして、
今年何カ所で展示する予定なのですが、
三カ所、別々な場所で、おなじ作品を展示するのでは面白く無いので、
三カ所別々の更新。それぞれ、模倣と学習とノイズ。
5月ぐらいにどこかでみられます。
こういうものをイメージしていたりします。
今度は具象的なものを描かせる。

ポートレイトを描かせる、それは自画像と言えるのか?肖像画なのか?
そうすることによって偶発性をテーマにしたものです。
他でも機械学習を取り入れてみたり、進化させようとしています。

創造性を創造/生成するという紹介でした。