8/27/2008

[&] Adobe Photoshop.com Mobile beta


Adobe Photoshop.com Mobile beta

うむ。この発想は無かった。
Photoshop Mobile.

iPhone アプリの中で、ゆる〜く写真共有する PhotoShare という
素晴らしいアプリがあるのだが、
その感覚に近いだろうか。

初めは写真共有サイト、オンライン写真サイトにとどまるだろうが、
"Photoshop" という冠をつけたからには、
さらに先に何かあるはず。(ShoZu も関係している?)

携帯電話だけでものすごく細かい写真編集をするとは思えないけど、
単に写真を加工するとか修正するとか出来るだけでも便利なのだが、
「携帯電話+写真」の持つ力はものすごいもので、
もっともっと魅力的なサービスが隠れているような気がしてならない。

8/22/2008

[&] SIGGRAPH 2008 report


TOKYO ACM SIGGRAPH-events-

今頃になって告知するなと、各所からおしかりを受けそうですが、
LA SIGGRAPH 2008 の報告会を 8月22日(金曜日)PM6 〜行ないます。

場所    CG-ARTS協会 4階会議室
      東京都中央区京橋1-11-2
      (最寄駅:地下鉄銀座線 京橋駅徒歩5分)
      (最寄駅:JR 東京駅徒歩10分)

地図 [http://www.cgarts.or.jp/outline/access/index.html]

短い時間ではありますが、各分野の専門家が凝縮した見所をレポートします。
SIGGRAPH に参加できなかった方はもちろんのこと、
一人では到底全部見切れない SIGGRAPH 参加者にとっても有益な報告会です。

会場が狭いので立ち見の可能性もありますが、お誘いあわせのうえ
ぜひご参加ください。会員は無料。非会員でも、たった 1000円で参加できます。
皆様どうぞよろしく!

開場:18:00 ( CAF より作品上映)
18:30 SIGGRAPH 2008 総括 / Exhibition(展示会) / FJORG! 25min

18:55 3D Theater / Computer Animation Festival 35min

19:30 *** 休憩 ***

19:40 Design & Computation / Slow Art 15min

19:55 New Tech Demos 15min

20:10 Technical Papers / Talks / Classes 50min
21:00 ending

写真は [OnLatte.com] のデジタルプリンターで描いたバリスタもかなわない技。

8/15/2008

[&] Walt Disney Concert Hall


LA Phil Presents | Home Page

Frank O. Gehry の作品。
ロスに来たら、これ観ないと。
ということで、早起きして観てきました。

素晴らしかった。

模型から考えてこの形になることも興味深いが、
この形状自身が、頭の中に思い浮かぶことが驚き。

予想以上のスケール感とともに、
実は大きいのか、実は小さいのか、
実空間の中で占める存在としてのボリューム感がとても不思議な感じがした。

8/13/2008

[&] SIGGRAPH 2008 (Tuesday)


Bolt

■Animated 3D Cinema: Imaginary Worlds Brought to Life

2D Movies, 3D Movies: Descovering the Difference
カンフーパンダの 3D 版
3D の映像を作ることによって、2Dの方も奥行き感のあるダイナミックな映像になる。
エイリアン&モンスター 古い映画クロノスのインスパイア

Telling Stories in Depth
右目用、左目用で、スクリーンからはみ出ないようにして立体感を得る
赤青立体視で確認するのも有効か。Bolt 3D のメイキング。
デプススクリプトを書いて、立体感が盛り上がるところと、そうでないところのバランスをとる

Stereo and Stop Motion
キャロライン3Dのメイキング。人形劇っぽい質感

The Production of 3D Films
ベオウルフ3Dのメイキング.
立体視用のパイプラインをセットアップ。
三次元のレイアウトとフィルムの中の三次元空間のデザイン
オープンシーズン3D

8/12/2008

[&] SIGGRAPH 2008 Papers


SIGGRAPH 2008 Papers

Paper fast forward : 各論文 1分ずつ、全部で 2時間かけて概略を発表。
コックさんの格好している人から、歌いだす人、ヘリウム吸って変な声の人まで。

個人的には、バックライトの方向の変化で立体感、質感豊な表示ができるディスプレイ
[ Towards Passive 6D Reflectance Field Displays ] と、
画像のどの部分でも筆素材にして描ける
[ Real-Time Gradient-Domain Painting] に関心。
それと研究的には、去年の逆をやりましたっていう Inverset Texture も、その大胆さというかトホホ感に関心しました。

以下、スペルミスには目をつぶってください。
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90 papers accepted
24 papers from ACM Transactions on Graphics

Animation

■アニメーションの周りの物や環境によって、動きを設定するもの
■一つの動きの流れから、丁度良いものと、長過ぎるもの、短すぎるもの。
■布の動き、固まりの動きの中で、不自然な固まりを除去する仕組み。
■形状の表面がアニメーション時に不自然なねじれを生じるのを防ぐ。

Image Collections and Video

■似ている形状(オレンジ)から大量のイメージから同じものを見つけ出す
■旅行の大量の写真から、三次元空間のどこで撮影した写真なのかを解析。立体的なスライドショーに
■表示装置の横幅が広がったときにも最適な映像(シームカービング)のビデオ映像版。
■動画像の顔映像に自由にひげや眉毛を増やしたり。展開した 2D Texture から unwrap mosaic

Noisy Collisions

■Spline Joint. 骨が移動する際に触れる場所、触れない場所、つながっている場所
■コップの中に布を落とした時の振る舞い。GIジョーの映像で、わけわからん。
■物理レンダリングの音版。物体が落ちたり、ぶつかったりする時の音の発生や伝達を表現
■物理シミュレーションの逆転、さいころが収まった場所から、最初の状態を逆転させて解析

Parallelism

■Larrabee (GPU の CPU 化)メモリ幅やキャッシュを効率化。歌付きの発表
■BSGP:GPUプログラミング用の言語。レイトレーシング用。
■どのようにバーで喧嘩が始まるのかに例えて、GPUの並列化を表現。近しいものと遠いものと。
■Gradient Domain Processing: 画像が巨大(3.3GB)だった時の扱い

Rendering Materials

■乳白色の Transparent Material 表現。カタツムリとか。複数の光源によるテカリを数パターン利用。
■birefringence : 超美人。論文の中身は意味不明。
■Material Edition with Global Illumination :オブジェクトを編集したら、即時に GI に反映,BRDF をリアルタイムに。
■ある法則を元に、自由なカーブに対して、法線マップを生成するテクニック

Characters

■Hiding Clones 、クローンキャラクターが個々バラバラの動きをする手法
■Spore で作成したキャラクタ(モンスター)のアニメーションシステムに関する紹介。ダンス的な動き
■Wiggly Splines: 単なるスプラインの動きに、リアルさや、おどけた感じを加える手法
■Example based Dynamic Skinning: グミのような質感を持った物質の動きが止まっても残るのを表現

Hair and Realistic Rendering

■髪の毛のデータを Photoboothを使って、イメージベーストでレンダリング。
■direct lighting + indirect lighting:新しい手法だと少ないデータ量で表現できる。
■Multiple Scattering: 数式の結果は 42 らしい。リアルタイムで表現可能。周りの環境に合わせた表現可
■安っぽいテレビ広告風:肝心のレンダリングはよくわからん

Model Building

■実物の写真から、樹木の形状を抽出。補完。季節の違う葉っぱの表現ができる
■Sketching Reality : スケッチしたパース付きの絵から、モデルデータを抽出して3D形状化
■ビデオ映像からバーチャルキャラクターを作成、タレントのジェスチャーをうまく表現
■形状変化の方法:ポイントベース、カーブベース、サーフェスベース、ボリュームベース。それ意外の使いやすい方法

Real Time Rendering

■全フレームの影をダイナミックに表現。レイトレーシングの影と遜色なし。反影っぽいのも
■Dynaic Refractie Objects: マテリアルを編集してコースティックスも表現可能。
■Smoke Rendering : 周りの光の影響を受けた、煙の変化に関するレンダリング。影表現も?
■Light Transport : シンプルで高速な方法

Faces and Reflectance

■顔の写真をより左右対処に、スマートなポートレイトに、美人顔に自動的に修正。
■Face Swapping : 写真の中の顔の形状の差し替え。純粋な差し替えではなく、融合させた顔に置き換え。全員が笑顔に。
■色の有効成分を指定することによって、よりはっきりくっきりした画像に?
■複数の光源からの光沢の変化のある布のスキャンニング LEGO ブロックを利用したスキャナ。

Surface Modeling

■サブディビジョン手法:クラックが出にくい。少ないポリゴン数。
■ACC Patch, Catmull-Clark Patches を進化させたパッチ手法
■SOHO wavelets: 単純化した wavlet 手法
■N-Symmerty Direction Field Design : トポロジーによってコントロール

Global Illumination

■Smoke and Mirror 手法。さきのテレビ広告風の続編。結局なんだかわけわからん。
■Light Transport 手法:PRT用のフレームワーク
■解像度に応じたシャドーマップ。スクラッチから全フレーム分を作ることができる。
■影のアンチエイリアシングを出さない手法。パースを生かした Warping を行なう。高度なエラー補正で。

Shape Analysis

■オブジェクトにある置き方や、上方、下方を解析。オブジェクトを正しい上下で設置できる。
■繰り返し表現ジオメトリの構成情報をシミュレートし、似たような形状を正確につくる。
■オブジェクトのスケルトン(骨)をトポロジーから解析/生成。オブジェクトの芯がわかる。
■複雑なトポロジーのオブジェクトを最充填して変なつながりが無いように

Jiggly Fluids

■オブジェクトの振る舞いによって変わる水(液体)表現。オブジェクトのトポロジーによっても変わる
■粘度のような柔らかく崩れやすいオブジェクトの衝突判定と形状変化。まじめだけど、ウケは良し!
■Bubbles Alive: 泡表現。オブジェクトが水に沈んで泡が発生する時のシミュレーション
■狭い空間を無理やり通したときの、スポンジ的な変形のしミュレーション
■漫才的発表:Wavelet Tourblence for Fluid Simmuration

Texture

■Multiscale テクスチャ生成。拡大しても縮小しても使えるテクスチャ。地形、衛星写真のような表現に最適。
■Inverset Texture: 大きなテクスチャから小さなテクスチャを自動生成。(去年の研究の逆)ややウケ
■Lapped Solid Textures: あるテクスチャで物体を覆うときの不具合(変なのび)を修正。
■Anisotropic Noise : ノイズタイルを変にのばさずに形状に適応。速い。変なノビが無い。

Photography and Display

■Light Field Camera とプログラム可能な Aperture: デプスマップの取得。安価で作れる。
■4D ray sampling : レンズの中に IR センサーを入れて、レンズグレアを自動席に軽減したり、グレアを増加させたりできる
■Light field transfer : 相互反射したり相互に映り込むものの影響
■6D : ディスプレイの後ろのライトを動かすことによって、映し出される映像のフィールドを変化させて立体感を増す。スゴい!

Hair, Rods and Cloth

■Elastic Rods のシミュレーション。ねじれ、ねじれから戻ろうとする力をシミュレーション。
■Mass Spring model : 乱れた髪とか、なびいている髪の表現がより豊かに
■Elastic Sheet の布シミュレーション。毛糸の靴下ののびたり縮んだりする表現
■既存の Solver の不具合を回避。よりダイナミックに動かすことのできる布表現

Perception and Hallucination

■フラッシュありの写真とフラッシュ無しの写真を合成して表現。ヘリウム声でプレゼン。
■雑多ななかから、似たよなものを集めて表現。何バーセント、いくつぐらいあるのかを利用し表現。
■画像の中のあるオブジェクトをカラースペースを利用して移動、修正。
■Motion Illusion: ある手書き絵画のペンタッチ、ベクトル解析して、新たな表現に使う

Tone and Color

■Bilateral Image : エッジの抽出などを組み合わせて、画像をはっきりくっきりさせる方法
■様々な表示装置に映し出させる映像の違いトーンマッピングを利用して修正、緩和し、どれもが鮮やかに見えるように
■Image Quality Assistant : HDRとLDRの組み合わせ。Inverse Tone mapping の利用
■色の着いた光、ホワイトバランスが変な画像を、撮影後でも修正可能に。白色光、蛍光灯、太陽光の違いを吸収できる

Deblurring and Dehazing

■止まったカメラで撮影した動く物体のぶれを除去する。
■一枚の写真から、ぶれを取り去る。霧でぼやけたような写真があ、くっきりとした写真に。
■ぼけぼけの写真を修正。ピントがあったかのようなくっきりとした写真に。
■ぼけた写真のアーティファクトを除去。特に拡大した時のぼんやり感が除去される。

Folding and Unfolding surface

■紙で複雑な形状を作ったときのようなもの
■Freeform Architecute : Lilium Tower のような滑らかで複雑な形状表現を、より単純なカーブ形状で表現するアルゴリズム。
■形状に合わせたテクスチャー表現。模様がのびたり縮んだりすることも
■Green Coorinations : Green と呼ばれる新しいコーディネートの方法
■オブジェクトを繋げたときの水漏れを?

Humans

■Group Motino Editing : 群衆ものの動きの道のりを編集できる手法
■character lazy: 群衆キャラクターのトレーニング方法。動きを教える。
■Interactive Simulation : Human Locomotion リファレンスを使った方法。
■骨格を考えた動きのコントロール手法。手の指の骨が浮き上がって見えるような表現

Shape Acquisition

■地震ではがれ落ちたような壁の再生を形状と色から考える
■4点利用した再合成の方が正確。デモとコードを公開
■オブジェクトを 360度撮影。その3面画像からオブジェクトを再構成
■透明オブジェクトなど、3Dプリンタを使わなくても。コックのコスプレ

Dirrerential Elements

■2D Incompressible Flows: ユーザのストロークによって変化する。水の上に墨を流したような表現
■よくわからなかった
■映画の予告編のような紹介。中身はとにかく、映画っぽかった。
■よくわからなかった2

NPR and Deformation

■ある形状をスケッチしたものを 14人分重ねたら、間違いの無い NPR ドローイングが出来た
■halftoning 手法。元画像がハッチングされたものでも、独自のハッチング描画に。
■コントラストの錯覚をうまく利用した表現。実際は同じ明るさでも形状によって違ってみえる。
■データドリブンアニメーション:顔、表情アニメーション

Performance Capture

■マーカーを大量につけた(筋肉)アニメーション。スケルトンモデルは単純でもダイナミックアニメーションの付加で豊かに。
■複数の視点から取得した形状とテクスチャ
■複数視点から撮影したビデオによって、形状の取得。
■マーカーレスのキャプチャ手法。複数ビデオの入力から隠れている所などを解析

Painting and sketching

■カーブを描くだけで、グラデーションのついた塗り方が行なわれた画像に。
■リアルタイムキャプチャして、画像そのものを筆にしてペイントできる。
■画像の中に、制限、敷居を描くことによって、目的の画像を自動的に描く
■Durer や Malanjo のような絵。既存の三次元形状に絵筆で形状を書き加える方法

Procesure modeling and painting

■衛星画像から、自動的に分かりやすい地図を自動生成
■ジオメトリを分解して、説明書きができる取扱説明書自動生成
■Interactive Visual Editing : 建築物の生成に自動生成手法を。リアルタイムでビルの窓の数を増やしたり減らしたり。
■Interactive Procedual modeling : 自動生成で地形から都市を生み出すことができる。河の形状に合わせた都市。

[&] SIGGRAPH 2008 (Monday) cont.


Ken Perlin's homepage

今年の SIGGRAPH Award の一人 Ken Perlin 氏。
若手の部類に入るが、ものすごい量と質の研究成果を積み重ねている。

僕が初めて彼の研究を知ったのは VRML で作られた自立して動くペンギン達。
彼の数多くの研究はどれもイノベーティブでそれまでになかった種類、無かった領域の研究。
これからの興味はどこに向かっていくのであろうか?

その後 Pixar の Edwin Catmull のスピーチ。
「ストーリーこそが重要」と何度も何度も言っていた。
彼らが 25年前に考えていた Pixar/RenderMan の基本スペックは
今でも生き残っている。
20年前の昔から、今のコンピュータの性能、必要とすべき解像度を予想して
何十年も生きる「仕様」を考えていた。

僕らは 10年後に何が残せるのだろうか、20年後に何を残せるのだろうか。

[ The Reyes Rendering Architecture ]

[&] SIGGRAPH 2008 (Monday)



■From There to Here : A Stereographic History
三次元写真、三次元映画の歴史。黎明期〜 8K RED Camera を使った立体視まで

■3-D 101 (Sticks)
Peter Anderson : Real3D を使った効果的な立体視効果の説明。
お箸を使って説明。2台の三次元用カメラでとらえられる視野角の範囲を考え、
一番効果的に立体感が得られる範囲と、範囲外になる例を説明。
スクリーン奥に感じられる範囲と、同時に感じられる全面に飛び出す範囲のバランス。

■How to get 3D on a 3D display
三次元スクリーンの歴史と現状。Dolby 3D, ZScreen, RealD

■3D Imaging : That was the. This is now.
3D をどのような効果に使うか。アクセント、ストーリーライン、チープトリック?
オブジェクトサイズとスクリーン空間。
2Dとしても良いものを 3D化するのか、3Dでこそ良いものなのか。
高いフレームレートで低い解像度か、低いフレームレートで高解像度か。
一台のプロジェクタか、複数台のプロジェクタか。

■Integrated Multi-Aperture Imaging
FPGA を用いた、立体視用カメラの試作

■Users of 3D Stereoscopy in vehicle Engineering and Design
Ford が車体デザインに立体視を使った例。HMDとCAVEの利点と欠点

■3D HD Vision for Microsurgery
医療機器の立体視装置と録画機器。顕微鏡を覗き込んで手術するよりもスクリーンを観ながらできる。

■Stereo Views of the Solar System / NASA Jet Propulsion Laboratory
NASA の衛星、惑星探検でも立体撮影の計画多し。


今年の SIGGRAPH はイベント情報が Twitter で流されている!
あと、各部屋の定員チェックが厳しいので、立ち見でも部屋に入れない場合もあり。要注意。

8/11/2008

[&] SIGGRAPH 2008 (Sunday)



SIGGRAPH 2008

やってきました Los Angeles 
今年の SIGGRAPH は内容が結構様変わりして、戸惑うこと多し。

シアターのスケジュールが複雑。
立体視系のセッションが充実。
プロダクションのメイキングものが惜しげも無く出そろっている。
論文系は、髪の毛が流行かも。

はてさて、今年はどんな年になることやら。

8/06/2008

[&] Bird's Nest



予告編/映画【鳥の巣 -北京のヘルツォーク&ド・ムーロン-】 公式サイト

通称“鳥の巣”と呼ばれる北京国家体育場メインスタジアムの
メイキングドキュメンタリー映画。
HdeM (Herzog & de Meuron) の二人(スイス人)建築家の奮闘記。
日本では青山プラダビルの独特の構造が思い出される。

HdeM の事務所は 200人のスタッフをかかえ、40のプロジェクトを同時進行。
「鳥の巣」は当初の予定より、予算を削られ、工期も短くなり、
あーだこーだといった施主側の勝手な要求にも応えなければならない契約だったらしい。

なぜ、これほどの厳しい予算と厳しいスケジュールで
ちゃんと建ったのか、不思議でならない。
映画の中では、結局その謎はわからないまま。
それと、彼らほどの建築家でも模型や CGモデルでは不安で、
やっぱり実物の曲線を見て安心していたのが印象的。

優先順位と、コミュニケーションの大切さ。
その土地におけるリサーチと文化背景を知ること。

何かをあきらめることと、何かをあきらめないこと。

やっぱり建築って凄いんだと思った映画でした。謎は深まるばかりだけれど。

8/02/2008

[&] windbell



株式会社 岡村製作所|オカムラデザインスペースR 第6回企画展

伊東豊雄氏と takram の、まるで生きているような「風鈴」
280個の風鈴がそれぞれ自立して光つつ、周りにも影響を与えている。

赤外線センサーが人の動きを感知して音が鳴ったり、
白色 LED が涼しげに光ったり。
並び方によっては音階のように聞こえたり。

全部が一様に並んでいるのではなく、地形の起伏のように
盛り上がったり、うねったりしているところが、
単なる人工物ではない気配を感じさせる。

とか、そんなウンチクとか分析とかはどうでも良くって、

「自分が風になったような気がする」んだ。この風鈴達の中では。

8/01/2008

[&] de-marketing


de-marketing

インタラクティブ/コミュニケーション/デザイン/広告
                        タカヒロノリヒコ

メディアはメッセージ(マクルーハン)

デマーケティング。広告の範囲をせばめることによって、価値を高める
ぺたろう:グローバルにつけるのだが 9to5 のツールとして展開した。
広告主の要求は Offer と Order でしかない。
広告主と客を直接繋げないことに価値を生み出すこともある。

今のインターネットビジネスはブラウザの中だけに縛られている。
コミュニケーションを作れれば、専門のアプリケーションでも勝負できる。
インターネットの場合は、狭い範囲に視点が固定されるから飽きられやすい。
映像にコメントをつけられる仕組み(パテントを取っておけば。。。。)

ある人が映像を見終わったかどうかを、サーバーサイドで検知できる。
第一話を見終わったら、その話に関係のあるメールが送られる。
インターネットというものでできるコミュニケーションの幅を広げた。
簡単な仕組みをいくつも組みあわせた。
インタラクティブな楽しみは、ブラウザの枠を超えたところにある。

わざとバナースペースを小さくし、背景にとけ込ませることによって、
逆に目立たせる手法。いつもと違う違和感を作り出すことで認知させる。

検索連動型広告をアプリケーションの中で実現。
インターネットは自由な発想

ユーザーベネフィットとのトレードオフ
常駐するアプリケーションを使い続けるのには、価値が無いといけない。
これまでの広告は流しっぱなし。
テレビ番組の隙間に広告。番組を見るためには広告もみる。
インターネットの場合は、広告そのものが価値が無いと使ってくれない。

TVCM そのものを Web のアイコンにしてしまった。
どこからくるのか、導線を解明する。

デジタルインセンティブ。デスクトップガジェット的なもの。
サイトを訪れたタイミングで何種類かのプレゼント。
お持ち帰りいただく、引き出物のようなプレゼント。
音楽の決めて:音楽を聞く時に必ず広告が見える仕組み。
フリープライズマーケティング:おまけつきマーケティング。Seth Gordin

コミュニティの作り方。たった3日間で万単位のユーザが集まった。
ユーザコミュニティと距離をとる、お隣さん戦略。
キャスピィ:パトロールが充実している。悪いことが起きないコミュニティになった。
コミュニティの中に企業が土足で入ってくるのは気に入らない。
その隣に、システム、書き込み方が同じ仕組みを使う。
書き込みが増えれば増えるほど、キャラが強くなる。

使い方を覚えなくていい。
広告のクリエータはゼロからの発想が好きだけど、
ゼロからではなく、プラスアルファがいい。
人の集まっているところと、組めばいい。

自動販売機みたいなもの。
人の歩いているところに置かないと買ってもらえない。
品揃えが良くないと買ってもらえない。

囲い込む、ではなく、囲い込まれるように設計。
ユーザーとの設計をうまくつくる。エンゲージメントプランニング。

集まってくるだけでは、価値が無い。
人を集めた。
そこから先。
サイト来訪がスタート。効能説明、理解促進にたどり着くまでに何を置けばいいのか。
チェックボックスで選択することによって、自分にとっての事柄になる。
コミュニケーションの設計にとっては、自分が重要。

ティザーサイトも一枚だけではなく、
エンターテインメント(おもてなし)を考え、ブログにしてしまった。
ブログをキャンペーンで使うときは
ペルソナ(キャラクター)が重要。実在の人物でも仮想の人物でも良い。

エクスペリエンスをデザインするのが Web の仕事。
Web 以外の広告は「刺さる」と言うが、Web の場合は「動かす」
時間を考慮したデザイン、導線を考慮したデザイン。
何をしてもらうか。

たくさんの情報を載せられるのが Web のいいところ。
でも生活時間は有限。
生活者の「可処分時間」のどれくらいをもらってみてもらうのか。
15秒?30秒?5分?10分?
長くいればいいものではない。

導線の設計
どこからきて、どのように回遊して欲しいのか。
イベント会場。博覧会、ディズニーランドは参考になる。
Webプランニングを真剣に学びたいなら、イベント/博覧会を知るべき。
並べ方の順序や、待たせるときの人の動かし方。

エクスペリエンスデザインは、スーパーマリオに学べ。
マニュアルが無くても遊び方がわかる。

Web サイトはマニュアルが準備できない。
ユーザが来た瞬間にユーザが使い方が分からないといけない。
ユーザがこのページを通ったら、次の使い方がわかる。
ユーザの学習能力を考える。

CM を作るときには、テレビリモコンはデザインできないが、
Web を作るときは、リモコンもデザインできるようなもの。
クリックではなく、はじくことによって、使わせる。
グラフィックだけなら他の広告でもできるけど、
はじくとか、インタラクティブ性は Web のみ。

早すぎたボツ案。
トレーサビリティの Web サイト。
ブランディングに使える。
ビール缶の底のシリアルナンバーでトレーサビリティができる。
自分の飲んでいるものがひとつひとつ違うオリジナルストーリになる。
同じナンバーが入力された場合は、違う視点からの映像に切り替わる。

今、広告に関して思っていること。
今までの広告はトイレタイム。
なぜマス広告が売れなくなってくる可能性。
地方にいくと、みんなテレビを見ている。新聞も売れている。

マスプロダクツのターゲット = 
セグメントされた商品、サービスを作る 。マスメディアのリーチが違う。

「とらえる」ある趣味、ある興味で集める。

もしかして以前ほど Web 広告が面白く感じられないのはなぜか。
検索連動型広告がある意味面白くない理由。

マーケティングの目的はものを売るという行為を必要ないものにしてしまうもの。
マーケティングというのはカスタマーをより理解して、
そのカスタマーがフィットする
売るという行為とカスタマーとのいい関係作りというのは未来永劫かわらない。

勝手広告に期待。

Q. 雑誌が元気ない。雑誌はどうとらえているか?
A. 出版物の編集長は勝手に世の中を先走っている。
 最近の出版社は読者の顔色をうかがいすぎている。だから飽きられるスピードも早い。
 あらゆる紙媒体は食べやすいサイズにしてサーブしているのか?
 R25は素晴らしいコンセプト。一駅で一ページ、1コンテンツが読めてしまう。
 ちょうど良いサイズ。
 生活者の時間のどのくらいの時間いただくのか、どれくら楽しませるのかを考えて
 コンテンツを作る。
 紙なら紙でやればいいし、映像なら映像ならではのやり方をすれば良い。
 書店での販売モデル以外のサブスクリプションモデルがもっと普及しないといけない。

Q. 雑誌広告と本文のような良い関係は?
A. 一部のラグジュアリーブランドは自身で。
 迷うなら、自社でサイトを作ってしまえばいい。
 ISSEY MIYAKE オフィシャルサイト。
 自分のところでメディア (web) を持ってしまえばいい。
 カッコ良く見せる、媒体側がそう見せないとダメ。

Q. 携帯広告は?
A. PCと携帯の両方を生かせばいい。携帯メインの人も、PCメインの人もいる。
 ターゲッティグの時にモバイルしか使っていないユーザを目指すことは無い。
 PCとかで告知すれば携帯電話のサービス利用率がひろがる。
 どちらも使えるようにしておく。つながりを持たせる。
 iPhone 自身が普及しまくることは無い。
 日本の独自の携帯文化が日本がスマートフォン文化が広がる予感。

Q. 「お隣さん」Web 上の距離感とは?
A. 当時は人が集まっているところに何かをつくる。
 人が集まっているところにバナーをはっただけ。
 同じカテゴリを作らないようにしたので、行き来するようになった。
 おとなりさん感覚で、行き来するようになった。

広告主の立場になってオリエンシートを作ってあげる。
広告主サイドのサポート。
広告メディア側が自分たちの広告製品をどう開発していけばいいか分からない。
媒体者側のサポート。
コミュニケーションのプランニング領域。
助太刀(スケダチ)
広告ビジネスに関わるあらゆる立場の人達を助けるビジネス。
今後のビジネスを考える上で重要な考え。暖め続けている。

次回は建築家の Astrid Klein 氏。