11/19/2014

[&] Adventure of Latin typography - Akira Kobayashi



欧文タイポグラフィーの冒険
ローマン体大文字とヒューマニスト・サンセルフ体
小林章 Type Director, Monotype GmbH
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早速はじめようと思います。
「冒険」というタイトルがついているので、
いろいろ入っています。

なんでか?私が折角生身でいるので、
質問を受けたいので、一方的ではなく、
最後の 30分は質疑応答のコーナーにしたいです。
どんどん聞いてください。
前半が知っておいた方がいいことを中心に話しをします。
そのあと、10分間の休憩で、
事前に質問をまとめていただいた質問に解答します。

ドイツに2001年に住んでいて、ドイツでも日本の文字をよく見かける。
意味は通じるのではなく、飾りで使っています。
クールだと思われていて、特に意味があって、伝えようとしているわけではありません。

ドイツの家具の広告、男の子の部屋だと思われます「女」という文字が使われています。

博物館にいった時に、読めるんですが、
日本の人が組んだのではない、不慣れな感じがします。
表現的におかしい。
文章のおかしい部分。ぶつ切りの文章。
文章の中を読んでしまうと、どこかでひっかかる。
句読点の位置が、文頭に来るのはおかしい。
小学校の作文で直されませんでした?
日本語に不慣れな感じがする。
ちゃんと組んでくれていないのかな.... 残念。
なんだこれ!と笑いましたが、ドイツから日本に来ると、
日本の中に見る欧文は、同じような、笑えないんですよ....
オカシイ使い方を見ると。

それで、欧文書体という本を書きました。
一般向けに「フォントのふしぎ」ブランドのロゴはなぜ高そうに見えるのか?
どこにいってもロゴの見え方は同じ。
でもその有名なブランド、デザイン的に変わったことをしているのか?
オリジナルなものを作っているのか
Futura Medium で組んだだけです。
上のは組んだだけですが、
下、ファサードのお店のファサードは違うんです。
字と字の間が少しづつ開いている。
何にもしない状態はおちつかない。忙しい。
一番したのものは、開いただけで、大人のおちつき、威厳がある。
だから高級感があると思う。
どこからくるのだろう?

話しは 2000年前に戻る。
碑文に書かれている文章が、大文字で、ゆったりと組まれている。
字と字の間が広く組んである。
特徴というのは、大文字のデザインが、
S の時が狭い、O の字が広い。
その時代にはあたりまえのバランスだった。
フーツラは骨格として引きついでいる。
碑文っぽい書き方ができる。
伝統があるようにみえる。威厳があるように見える。
碑文に近づける感じを狙っている。

Trajan というフォントで A の文字を見てみましょう。
どちらが自然に見える?
斜め線が2本あるのに、2本の太さが違うのか?
どちらか一方細くなるのであれば、なぜ左側が細くなるのか?
理由があるわけで、それは、平筆でかく。
最初にしがたきをする。最初平筆でかいたはず。
自然と、こういう風になる。
だから A の左の斜め線は細い。
その方が自然に見えるし、
逆だと、変に苦労する。
書いていて、気持ちよくない。
ちゃんと理由がある
手に筆記具をもった時に心地よい形が基本。

碑文を掘る人の工房にころがりこんで、話しを聞いた時に、
教わった時に、理解しやすかった、
手で書いて自然な方が自然な形。あたりまえの答え。
平筆で書いてみるといい。
カリグラフィーについての本にも書き方がでています。
字の形がわかってくる。

手でもって不自然な形は、漢字もそうです。
みんな小さい時に、習字をやったときに、
横棒は右でとめる、左はらい、右はらいがわかっている。
理由を説明しないでもわかる。

Luca Pacioli によるアルファベット 1543 頃
数学者が昔の時代のローマの字は美しいのですが、
なぜそうなのか分析しようとした。
コンパスと定規だけで書いている。
書いていて、左右が裏返しになれば、気持ち悪いとかんじない。
書こうと思えば、かけてしまう。定規とコンパスだけなので。
この綺麗なアルファベットは、そんなに意味が無いと感じています。
なんでこういう字になるのか説明がない。
平筆でいっぱつにわかる。

オカシイことが、平筆をもって描く人はわかる。
そういう感覚はとても大事。
体にしみ込んでいない人は、こういう間違いをしてしまう、恐れがある。

●補正無しで幾何学的に作ったもの
筆での不自然とは違う。
目の錯覚をうまく調整しているかどうか?
この H は幾何学的に作ったもの。
縦棒と横棒がまったく同じ、横棒の位置が、上下の中心にある。
そうすると、どう見えますか?
横棒がちょっと太く見えてしまう。
上下、真ん中にはなく、ちょっと下がって見えてしまう。
補正をうまくしないと、ちゃんと見えない。
正円だと、もたっとしているようにみえてしまう。
交わる部分を細くすることで、割と自然に見える。
工夫をしているからはじめてできる。
訓練しながら作っています。

さっき平筆の話しがでましたが、
ある学生さんにローマン体の大文字の話しをたずねられて、
関西の学生さんで、ローマン体について、勉強していて、

I の頭がなんで凹んでいるのか? Trajan という書体。
碑文の形をわりと忠実に再現しているデジタル書体です。
もとの掘った書体も、凹んでいる。
なんで凹んでいる?
筆で書いてみないとわからない。
三回にわけてかく。
だから凹むということがわかる。
書いてみるだけで分かることが気付くまでに時間がかかる。
書いてみせたり、ワークショップやるとわかる。
基礎として、教えるのはアジアではまだまだ少ないが、
ヨーロッパでは普通にやる。ならっておいたほうがいい。

古いタイプの書体。
Trajan , Adobe Garamond, Baskarville
という書体があります。
下の曲がっている部分、なんで丸いの?
なんで?その説明は難しい。
これも書いてみるとわかる。
丸いということが説明できる

本を読んで勉強するだけでなく、
自分で書いてみるのが大事。

チョコレート大好きです。
ベルギーのお店にいってきました。
タイムズローマンでした。
悪い書体ということではありません。
どちらかというと、新聞などに使われる
感情を込めない書体としてむいています。

そのうち Trajan に変わりました。
いま一番新しいのは Cochin Italic に変わりました。
基本的な骨格は変わりません。
ブランドが味の繊細さや伝統、高級感を考えているのです。

セリフがついた所外、一番上が Trajan
Century Old Style
Times Roman
新聞の本文で威力を発揮する。
ロゴで伝統を表現するには向かない。

フーツラの S と比較してみてくだしあ。
C がまんまるですが、他の書体は C、
S, Rの頭が狭い、足が広い。
頭が大きいフォントがある。
悪い書体わけではない。
その違いがわかっていると、
皆同じということにはならない。書体の使いわけができる。

●サンセリフ体
Futura
Helvetica

H h
先になんにも無い書体。
サン = 無い、セリフは、ヒゲの部分。
19世紀の始め、芝居のビラ。見出しの文字に使われていた。
同じ太さに見える書体。
典型的な 19世紀の書体。
3つに共通した、19世紀っぽい感じがあるのは、
間の部分がひどく閉じている、割と閉じ気味。
数字も閉じ気味な感じがする。
Akzdenz-Grotesk 1896 など

humanist と呼ばれる書体
Frutiger 1976 という書体
C が綴じ気味だった昔の書体をひきづった書体と、
C があいて、Sも開いている、E が違う。
E が広いのは 19世紀っぽい、
Frutiger は左右が広くて、口が開いている。

これは、案外 2000年前の書体に近い。
そんなにかけ離れた話しでは無い。
S の左右が狭い。そのかわりに O が広い。
C が広くて口があいている。
やっぱり人間で手で書いて、手で掘っているのに通じる。

フルティガーさんと一緒に仕事しているので、
現代のフォントに取り入れる。
空港で使うフォントとして使われている。
表意用として使われるフォント
何でも読みやすいのか?
太さが一定の書体だが....
書体の選択を誤って読みにくくなっている例
上下の高さはいらないから、左右にゆったりした書体を選んで....
サンセリフだから読みやすいとはならない。

イタリアの空港。読みにくい。
斜めから?
真っ正面から眺める、ゆとりは無い。
それは、ちゃんと考えないと、サインとして機能していないかんじ。
悪条件でも読みやすいのがフルティガー

ヘルベチカと比較すると、Sの字の違いがかなりおおきい。
開き具合、口のあき具合は大きい。
ヘルベチカはかなり閉じ気味

条件を悪くしてみましょう。
ぼかしてみると、フルティガーはまだ読めます。
そういうところが評価されているのではないか。
世界各地で使われています。
ロンドンの空港、アレンジされたフルティガーが使われています。
ソウルのピンチョン空港。
羽田空港もフルティガーです。
上海空港。
オランダの駅も。
駅の構内。
迷わないという安心感がある。
日本でも使われていて。
表示以外では、スイスの郵便。
ベルンの街中。
スイスの高速道路。フルティガーの特注版。
いろんなところで使われています。
2000年前の文字と同じという自然さが残っているのが特徴。
NY です。夕暮れ時にもはっきり見えます。
かなり角度がついていても読める。というのは空くべきところが開いてみえるから。
開いている、内側の部分が開いている、
書体デザインでは、「ふところ」と言う。
そういったところが開いている書体と、開いていない書体とでは、
比較してみると、表示とかに限っていうと、フルティガーの方が優位。
これだけ角度が付いても読みやすい!というのは新鮮名発見。

別々の話しではなく、同じぐらい。
20世紀の後半の新しいサンセリフなのですが
人間っぽさを持っているのが素晴らしい。

「ふところ」の広さと、文字本来のプロポーション
それがヒューマニスト・サンセリフ体
表示に向いている書体と、向いていない書体がある。

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Q. 右手で筆を持って文字を作って.... 左ききの人は?

A. 8割以上の人が右手に筆を持って書くと思います。
ローマン体は右手です。左手の人は?カリグラフィーをやる人。
左利きの人が居るんです。
イギリスの書家で、右利きの人と同じ時を書きます。左手で筆を持ちますが。
それは不自然に見えるから、左用の文字にはしない。
余計なところに、注意を集めないことは結構重要。
左利きでも同じように書くようにしている。
左利きだから特別なバランスの文字を作るわけではない。

Q. フルティガーは数字のデザインを良く見るのですが、碑文には数字はあるのか?

A. 碑文の時代には、アラビア数字は無かったんです。
当時はローマ数字、時計の文字盤のような数字。
アラビア数字が使われるのは何百年もあと。
古代ローマ時代には小文字も無かったので、大文字で彫っていた。

Q. フルティガーの数字は?

A. 他の文字(数字、小文字)がどうなるのか、長年の経験で作ってしまった。

Q. 空港にあわせて特注で文字を作っている。既存のフォントで適していれば、そのまま使ってしまう?

A. フルティガーをアレンジしたヒースロー空港の文字。
大文字と小文字の高さのバランスを少し変えています。
もともと、BAA という別のセリフ書体があって、
それはオリジナル書体ですが、
大文字と小文字のバランスをそれにあわせて欲しいというリクエストがあって、
1は、下に横棒がついている。
BAA というクライアントが持っている決まりにあわせて変更しました。
その変更が無くても、活躍しています。
たまたまそこの規定にあわせて変更する場合もあります。

Q. フルティガーは最近になって、碑文に近いバランスの書体として使われるようになっている。
そういう風に見直されるきっかけは?

A. もともと空港用に作られた書体なので、読みやすさに優れているので、
他の空港でも、駅でも、読みやすさの観点から選ばれている。
古代ローマ時代とどう同じという観点では評価されているわけではない。
たまたまそうじゃないかと考えているだけで。
いくつかの書体か比べてみると、フルティガーが良くて評価されている。

11/17/2014

[&] Service Design Initiative



Service Design Initiative

■SDN Japan Chapter について

今日は SDN Japan Chapter の主催です。
この会はサービスデザインネットワークというグローバル組織の、
世界的なサービスデザインについてディスカッションする団体です。
直接会員を募集しています。
タッチポイントという会報誌が発行されています。
カンファレンスのディスカウントチケットがもらえます。

通常とは異なっているのは、「サービス」はローカル色が強い
普遍的なことをすれば良いのではなく、現地で何をサービスとして
成立されるかという事情、先進国なのか?などによらず、
どこにでもサービスというのは成立としている。

当初からローカルチャプター、現地支部
構成している各国で構成している。
日本のチャプターを慶応大学の武山先生と、コンセントの長谷川氏ら、3人で支部を作った。
東京でのカンファレンスを去年と今年行いまして、
カンファレンス活動、サービスデザインに関して議論を行ったり、
様々なテーマで話す会を。今回で三回目です。

グローバルカンファレンスが何者か?は、後ほど報告。
サービスデザインネットワークというグローバル組織があって、
Japan Chapter という階層構造をもって活動しています。
さらに、その発展系として、今日簡単な二部構成になっておりまして。

折角北欧まで行くので、コペンハーゲンにおとづれて、そちらも見てみたいという興味があって、
デンマークチャプターと連絡を取り合って、Esben Grondal 氏らとの交流イベントとして、
ツアーとして、デンマークのサービスデザインスタジオに訪問したり、
現地の方々とディスカッションする場をもうけました。
各チャプター同士の交流も活発化していこうかと。
今後チャプター同士の交流も、活性化していこうと思っています。
アメリカもいくつかチャプターがあり、UKチャプターとも
交流をやってみたい方がいらっしゃいましたら、一緒にコーディネートに参加して頂くことも。
Give & Take で。という取り組みもしていけるかと。
参加をお待ちしております。

■SDGC14の概要

コンセント塩崎氏
自己紹介、コンセントというデザイン会社で、PM, プロデューサーを担当しています。
サービスデザインに関しては、まだまだ勉強中。

サービスデザインは?
サービスに関わる人々やインフラ、コミュニケーション
物質的な構成要素を組織化、プラニングし、
サービスの質向上とサービス提供者とカスタマー間のインタラクション向上を考えるもの。

ものを作って、どう売っていくのか?から、
サービス自体の品質を競争優位性に使えないか?と考え始めてきたところから。
SDN Japan は 2年前に立ち上がり、大きめのカンファレンスを2回、
勉強会を3回、皆様の協力がないと、まだまだ広がっていかない。
協力頂けるかたを随時募集しています。

1回目、カーディフで開催されたカンファレンスの報告会
2回目、サービスデザインと組織

報告会をするまでに一ヶ月かかってしまいました。
10月6日が、グローバルを発展させていく会議があって、7,8とカンファレンスワークショップがありました。
結構強行な日程でした。

SDN とは?
国際組織がありまして、
サービスデザインをどう推進していくか?というのを国際的に、
海外、国内、オンライン、ケーススタディ、
公共と民間、両方を入れている。
エージェンシーとビジネスサイド。
タッチポイント冊子が、英語版、年間4回発行されていて、
今回みたいにイベントしたり、各支部を回って情報を回していくなど。
サービスデザインのデータベースを作って、人の紹介、
タッチポイントで取材攻勢をかけるなど。

2013年から、2014年までの会員の伸びが凄い。
270人から、620人。
前回よりも活気がでてきた感じがする。

過去7回のグローバルカンファレンスのテーマ

2011 サンフランシスコ
From Sketchbook to Spreadsheet 他の人の役目、マーケットはデザイナーが奪えるのではないか?
もう現場で根付き始めている。
ユーザー数の増え方もそうなのですが、同じ人が活動を初めていて、ケーススタティが増え始めている。

今回の SDGC2014 はストックホルム、半日ぐらいの移動時間。
場所は水の都、海があって、島が点在している。
公共機関が非常に発達していて、電車やタクシーで移動できた。
特徴的なところ、3Dプリンタのショップがあったり、
街中にマーケットがあったり、非常に新しいものと古いものが一緒になっている街でした。

カンファレンス会場は一カ所ですが、
サービスデザインについて勉強したい人、
教育に関して、
初心者、シニアなど、複数に分かれて。

メンバーズデーの様子。
ワークショップが始まる前のインプット、
ワークショップとセミナーを組み合わせていって、
情報を入れていって、それを実践に映していく。
実際に本番のカンファレンスは 600人の人ですが、
メンバーズデーは 100人ぐらい。

650人の参加者、
40ヶ国以上/欧米、アジア圏
医療、保険、小売、通信、金融、IT、ヘルスケア
ヘルスケア周りのテーマが多かったのが今回の特徴
日本からは 20名、メーカーなどからの参加。

タイムスケジュール
朝の9時から、夜の6,7時まで、カンファレンスが続いて、
トークセッションも、ワークショップも。
一人1日、7コマぐらいのセミナー
3年前はワークショップが少なかったのですが、
今年はどうワークショップで実践を持ち帰ってもらうかが主眼となった。

トークは、カンファレンス会場に集まって、
座学で内容を聞く。ワークショップは 10人以下で会話に参加するしかない。

今回、テーマは「クオリティ オブ ライフ」どういうことが
生活の質を向上させるか?というのがテーマだったので、
ヨガや瞑想も取り入れられていた。

実際にセミナーの内容を、その場でスケッチしてログをとっていたり、
隣りの人と指相撲してみましょうとか....
ボディコンタクトを含めたコミュニケーションの方法が。

質問のとりかたも、さいころ型のマイクが放り投げられたり、
コミュニケーションを促進させることが考えられている。

コンテンツのアーカイブが充実。
http://www.service-design-network.org/conferences/sdgc-2014-stockholm/
コンテンツが公開されると、
現地で参加して実践を持ち帰らないと意味が無くなってくる.....

■SDGC14セッションの紹介

インフォバーン井登氏
初めての参加です。以前から関心があって、一度は参加したかったのですが、
今回ちょうど誘ってもらったこともあって、調度参加するタイミングで、
会員になって、ディスカウントもきいたので....

個々のセッションの内容よりも、ヘルスケアの内容に関して。
サービスデザインカンファレンスに参加して、パブリックサービスの進化について、
分かっていたんですが、腑に落ちた部分をお話ししたいと思います。
ひとつだけ、ヘルスケア、メディカル領域のセッションで、印象深かったセッションの共有を。

感じたことの、一番のトピック、
北欧はデザインが進んでいて、公共サービスや医療も進んでいる印象。
今回改めて、ストックホルムで開催されたカンファレンスに参加し、
デンマークでもデザインファームを回って知見、そしゃくできたことを話したい。

●ひとつ、成熟しているということを感じました。
個人レベル、社会に対するかかわり合い、
日々の生活、社会や組織に自分がどう関わるかという意識が高い?
なぜか?その時にコミュニティレベルが高い。
自分たちのコミュニティにたいして貢献する価値、意味を感じている。
そうしなければいけないことを議論せずとも分かっている。
セッションを通じても感じてますし、時間の隙間の範囲で
街の中を動いていると、ホスピタリティが高い。
地図を見てうろうろしていると、すぐに沢山人が寄ってくる。
一般的に行われていること。人、コミュニティが成熟している。

国だったり、北欧諸国、国や政府や自治体レベルの社会に対する
貢献、コミュニティ、国がどんな価値があるのかを充分理解している。
ひしひしと伝わってくる。

●デンマークから参加してくれているエスベンさんと、議論したことがあって、
なんで市民参加型と言うけれど、日本は参加しないじゃないですか。
多いとは言えないなかで、なぜ北欧は参加するの?
なんぜこんな税金払えるの?凄い高い。
自分たちは、官僚を信頼している。政治家は何年かに一回かわるけれど、
官僚は国に良くする事を考えているに決まっている。
それに対する見返りをコミュニティに還元している。
自分たちが利益の還元を受けていることが分かっているから参加する。
それがデザインの切り口。
いろんなことを考えていく中で、デザインで可視化したり、
参加型の手法が進化したりといった部分が特徴的なこと。
そういったことが起こると持続的で、
国全体が回っていくことがわかっている。

●コペンハーゲンのデザインスタジオをまわった時にも出てくるのですが、
デンマークのデザインファームは半官半民のところがおおかった。
3つぐらいのジョイントベーンチャーから人がでてきて参加している。
官僚のコミュニティ、政府レベルがお金も出すし、コミットメントしている。

●サスティナビリティ:
サービスデザインという考え方そのものがそうなのかもしれませんが、
どちらかと言うとマーケティングの観点からすると、
一年間の中でどれだけかけた投資を回収するかを求められる。
そのタイミングで人の首がすげ替えられるから.....
サービスデザイン、北欧の世界は、十年後も価値があるのか?
20年後も価値があるのか?
企業もコミュニティの中で行きて行く団体として、
10年後に意義があるのか?という共通理解が凄くできている。
即効性や一定期間での成果も求められから。
UXにかんしてのメトリックスも盛り上がっているが、
それが永続的か?ということ。
隣りの国との綿密な関係があり、国がそれほど大きくも無いなかで、
省資源国である中で、国、政治、経済を営んでいる、
継続性なのではないかと考えている。
ヘルスケアにすごく反映している。

デザインというキーワード、
●どうその問題を解決するのか?
目の見えない方、シミュレーションしたりして、
そこで行うことの価値、どう問題を解決するかにフォーカスする。
問題を解決しないことには意味がない。

●参加型
ながいスパンで公的な機関に参加してみて、
目の前の問題で誰が解決するかに価値を置くか、
プロトタイプ文化、参加してもらうことが一番効果がある。
同じプレイヤーとしてその場に存在するので、
単に出来ました!サービスを使ってください!ではなく、
他を巻き込んでいくという、いいサイクル。

●シェアリングエコノミー
この価値は誰が享受するか?独りよがりではない。
経済が共有化されていない場合、自分の財産が不安。
もったいないとか、ボランティアしても徳があるのか?
利害関係があると、価値が生まれてこない。
医療とかメディカルはそういう例の一つ、
短期的な利害関係だけだと、誰がそのサービスをケアしていくのか?
オペレーションだけに目がいってしまうが、
自分たちが関わることで、国が潤うし、
国が潤うことで、自分たちも保証される。

高い税金を払うし、公共的な活動に参加することで、
自分が損をせずに、投資していくという考え。
世知辛い社会で行きて行く自分にとっては耳が痛い話し。

●ヘスルケア
SIG、掘り下げていこうというのが今年から始まった。
象徴的にとりあつかわれている。
公共性が高い、金融、サービスの実現
ファンダメンタルなテーマを取り扱っている。

完全受託の会社なので......
公的な仕事なのか?私的企業からの仕事なのか?
半分以上の人に聞かれた。
公共事業が人もお金もだして、手厚い支援を行っているのが印象深い。

●Low Cheaw Hwei
フィリップスデザインのアジア担当
テーマが「セルフサービス」。
私たちは慣れている。アジアでも、シンガポールでも慣れている。
この考え方は実は、アジア特有のサービスか置換。
定量的なデータがあるわけでは無いが、
アジアにおけるサービスは、

ホスピタリティ、旅行での良い体験。
プレミアムな体験。
お金をはらって良い体験

それがサービスとしてつきまとっている。
なのでことさらアジアではセルフサービスと言う。
一番の領域は、旅行とか、観光とか、非日常体験。
そこではサービスをリッチに体験すること。

メディカルやヘルスケアではハッピーな経験ばかりではない。
4年くらい前から初めているサービス。
ベンダント型のウェアラブルデバイス。
健康状態を監視。
サービスデザインのアプローチでやっています。
瞬間瞬間のサービスではやっていけない。
価値を支援する、一環していない、継続的なサービスにする必要がある。
ハードウェアに基づくもの、
サービスに基づくもの。

2030には、65歳以上が 18.7%
公共医療が追いつかなくなる。
保健省が参画をして、
フローを用意した上で隣人に、
医療が必要となる手前、予防とか、
隣人同士でやっていくサービスを考えている。
2シンガポールドル。参加していくモチベーションをつけている。
お金持ちは病院に行くが、シンガポールでは、
生活がアシストが必要な状態にある人が多い。
その中で 70% 以上の人が充分な医療が受けられていない。
増えていく医療費の増加をリーズナブルな解決を。
仕組みを作って提供して、メソッド化していく。

H2H という考え方
Hospital to Home

Consumer Helthcare
ケアする側と受ける側というのが変わってくる。
いい価値を産んでくることを実験的に取り組んでいく。

ある意味セルフサービスです。
アジアならではの考え方。
医療のサービスでもセルフサービスの考え方が実践されていっている。

●外から、救急車が飛び込んできて、
演台のところにつっこんできて.....
夜パーティがあって、事務局側が気をきかせて、スモークをたいたら
すごいサイレンが鳴って、消防車がやってきて、演出なのか?リアルなのか分からなかった。
医療におけるワークショップの前振りでした。急病院の体験。
分かりづらい演出でした..........

■慶応義塾大学 武山氏

SDN Japan の推進の活動、産学協同研究をやっています。
今回5回目、その差分、
特にキーノートスピーチからカンファレンスの特徴を示している。

一番最初は AirBnB の 担当者。クオリティオブライフというのが共通テーマで、
AirBnB の場合は、エンプロイーエクスペリエンス。
通常エクスペリエンスデザインはカスタマーだが、
エンプロイーに対して、それがどう最終的にカスタマーのエクスペリエンスになるか。
アメリカ企業に多いのですが。

Stan PHelps
マーケティングの観点から、サービスデザイン
Tenzin Shenyen 仏教のお坊さん。あまり記憶にない。
INDEX というプライズから。Kigge Mai Hvid
ここのプロダクトはいいから、何が社会に対してデザインできるか?
大上段の問題提起。

老舗、Nordic のサービスデザイン
Veryday というシンクタンク。
Nathan Shedroff
投資家の方
元マクドナルドの、最近の取り組み。

クオリティオブライフに焦点が。

livework のサービスデザイン
政府の存在と、ユーザーと、ビジネスとバランスをとってサービスを考えていく。
北欧の国はこういう考えサービスを作っているんだなと....

エンプロイー、
しらない人が使って、ホストになって、スーパーファンになって、その延長線上にエンプロイーがある。
カスタマーからエンプロイーまで連続的に考えている。

INDEX というデザインアワード、
プロダクトとサービスを組み合わせているが、
個々のものがバラバラに作られていて、社会の中でどういう影響があるのか、
全体性を考えていかなければいけないのですないか?

ヘルスケアで、
フィリップスはヘルスケア一本、
examination diagnosis/treatment/monitor/recovery/maintenance

丁寧に紹介したいのが最後のキーノートで、
元マクドナルドのサービスデザイン。
今はソーシャルデザイン、デザイスクールの先生、俯瞰的に、
挑発的なメッセージ。

HCD や Design Thinking が広がっていて、
それでカバーできていない、上乗せする考え方が必要。
大きい企業、大きいデザインエージェンシーでは普及していく、
上から降りてくる。
Social Design , VC Design , 非常にちいさい、コミュニティとかが
ボトムアップの形で現場でイノベーティブな活動をしている。
世の中的にもソーシャルイノベーションを紹介したり、
メディアで取り上げて認識を高めることをしている。

アフリカの公衆トイレを作るプロジェクト。
劣悪な不衛生な環境から、新しいトイレのシステムが入っていった。
意識、トイレを新しくだけではなく、衛生にたいする考えや、
メンタルな面での変化が重要。
こういったトイレをカートリッジ式にして、肥料にする。
農業活動に使われていく。全体のシステムを作っていった。
最初から全部作ったわけではない。
メンテナンスする仕事を考え、運ぶ、再利用、肥料化、段階的に続けながら発展的に最終的な姿に。

動かしながらサービスを発展させていくデザインのアプローチが重要。

こういったソーシャルデザインの特徴は、
高度な共感能力
新しい仕事や人材をインテグレートする統合的なサービスを提供していく能力
社会的な価値と、経済的価値をもたらすエコシステム

■VC デザイン
スタートアップで、急速に発展していく。
経営者の中にデザインスキルを持った人が進めていく。
投資家の中でデザインという領域がお金を有無。
テクノロジーよりもデザインよりも。
ジョン前田が投資会社の顧問を努めたり、

クラウドファンディングでお金を集め始めているのが特徴。
デザインがアントレプレナーシップをリードしていく。

ソーシャルデザインと、VCデザインは価値の両極のように思えるが、
ボトムアップでアプローチしていくこと、
ストラテジーも大事だが、現場に入りながらデザインを発展させていく。
デザインとテクノロジーのオーバーラップが面白い。
デザインな役割から、現在は現場でアウトプットを出していくことに変わっていっている。

デザインシンキングから、デザインメイキングへ!

過去から、どう変わってきたか。
2008年アムステルダム。オランダは老舗のエージェンしがある。
キャッチフレーズが無かった。
最初の回はメソトロジーの報告が多かった。
2009年ポルトガル
2010年、ビジネスとデザインの結びつきを意識するようになってきた。
2011年、サンフランシスコ、かなりビジネスに照準をあわせて資金をとっていけるのか?役割をとっていけるのか?
2012年、パリ、デザインのアイデアよりも、組織の中の働き方や、組織論、実現する組織、組織変革に問題意識
2013年、カーディフ、エージェンシーが10周年的位置づけ、UKはデザインエージェンシーが早く発展した
2014年、ストックホルム。もうすこしソーシャルな観点からサービスデザインのミッションを考えていく。

タッチポイントというジャーナル。
タイトルから、傾向が見えてくる。
医療、教育は繰り返しでてくる。ビジネスとの繋がり、組織変革。
文化の変革、変換といったキーワードが時代とともに移り変わっている。

サービスデザインのテリトリが広がってきて、
UX寄りの話しをするひと、ビジネスモデル、ソーシャルイノベーションの話しをする
3つの種族が課題をかかえて話し合っている。
ひとつつづ、背景はキープレイヤーが微妙に違っているのだが、
なんとなくクロスしながらやっているのが今の状況。

ビジネスデザインとソーシャルや、
そこにインタラクション、テクノロジーがはいっていくとか。
サービスデザインが大きな役目を果たす領域になっていく。

最後に、
デザインとビジネスとエンジニアリング、ここのクロスをどう導いていくか。
3つの世界をクロスできるような人材をどう育てていくか?
ビジネスの中でも個人でやるか、チームでやるか?
そこが大きな取り組みにあっていくのではないかと。

■コペンハーゲンでのサービスデザインツアーの紹介

グラグリッド尾形氏
結果的には、カンファレンスよりも良かったのではないか....
カンファレンス会場から1時間、
街は自転車の文化、
車道と自転車道と、歩道。
街には自転車屋の向いに自転車屋があるという文化。
AirBnB のサービス、実際に体験してみた。
ホストの方の家に住むという体験。
AirBnBに関しては、サービスデザインのページに基調講演の映像があるので、
是非みて欲しい。
今回のツアーのガイドが、Esben Grondal 氏、日本にも居たことがあり、
パン屋さんアンデルセンで働いてきたこともあり、現在はサービスデザインの研究をしている。

21名のメンバーでツアーをしました。
コースは4つの施設。

KL.7
MindLab
WORKZ
Aalborg Uniberscity

一行は徒歩で KL.7 へ。
行動デザインのコンサルティング。民間の会社。
どういった活動をされているのか?
KL.7 というのは午前7時という意味。

MindLab
多様な人が関わって、複雑な問題を解決するという場。
公共サービスをデザインする国の機関。

WORKZ
組織変革のエージェンシー
主にゲームを使って組織を変えていく。
様々なゲームが開発されている。

Aalborg University
日本の活動、日本での取り組みを紹介。
デンマークでのサービスデザインを紹介。

ビジネスの「変革・チェンジ」に関わるデンマークでの取り組み

KL.7 では、行動デザイン
http://kl7.dk/
BEHAVIOURAL DESIN
人間の行動から、行動のデータを採って、インサイトからデザインする。
ベースにある学問として、行動経済学がある。

DATA+EVOLUTIONARYPSYCHOLOGY = BEHAVIOURAL DESIGN
http://kl7.dk/files/7214/1293/4905/Visit_from_Japan.pdf
コペンハーゲンの夜の街にはゴミが多い。
ベンチにライトが付いていて、光があるところにゴミ箱がある。
53% ゴミの散らかり具合が減った。

低コストで、効果の高いデザイン
コペンハーゲン市からの依頼
民間企業と行政との連携については興味深いところ

MindLab
http://mind-lab.dk/en/
公共サービスをデザインする国の機関。
経財省、税務省、雇用省、教育省が参画
ソリューションを実体化し、触れるようにしている。
サービスを利用する当事者が参加しやいプロジェクトのデザイン

WORKZ
http://eng.workz.dk/
http://workz.dk/downloads/marketing/workz_uk_catalogue_web.pdf
組織変革のエージェンシー
車線が法律で変わった時。変えるということは難しい。
組織の対人関係における問題やコミュニケーションの課題をゲームを使って解決する会社
緩やかに変わっていこうというのがポイント。
STORYLINE http://workz.dk/storyline
STREAMLINERS http://eng.workz.dk/streamliners などのゲーム
組織はすぐには変われない。
短時間で、簡単に、楽しんで。

当事者が参加できること
当事者がプロジェクトに参加
当事者がゲームに参加

■Esben
1988年生まれ、オールボー大学工学部
サービスデザインの研究中。
デンマーク支部の話し。
デンマーク支部は 2011年に設立されました。
3つのチームに分かれて、
コペンハーゲン
デンマークで二番目に大きい、街
オールボー市のチームに分かれて、
3年前からセミナーやワークショップ、
最初の事例として、参加系デザインの事例、

今年の春、新しい政党とワークショップをやって、
サービスデザインの方法論でデンマークの政治を変えるというワークショップ。
デンマークでは国民と政治家の関係は、信頼関係が悪くなってきているのを
変えたい。投票者、国民とがもっと政治をクリエイトする形に出来ないか?

新政党の代替等のユーザーインフォルメント
民主主義ではあるが、ワークショップで考えた。
デンマークの国立図書館とセミナーとワークショップをやって、
図書館の人たちから情報をもらって、新しい図書館の利用サービスを考えた。
銀行とともに、新しいサービスを考えるワークショップも。
興味のある人を集めて、小さい銀行でも業界の話しができる力がある。

11/14/2014

[&] Evernote's A.I. Design - Taido Lantz Nakajima



Evernote 中島大土氏 at Apple Store Ginza
シリコンバレーで働く日本人デザイナーが語る、これからのデザインとものづくり

[講演の内容は写真撮影禁止でした]

今日のイベント名は..... ちょっと長いですね。
すべてこのことを話したいです。最初の40分、Q&Aを。
皆さんとオープンな会話をしたいと考えています。
デザイナーとしてどうやっていくか?シリコンバレーはどうなのか?

シンプルにするとすると、
FUTURE OF PRODUCT DESIGN
プロダクトデザインの未来は?

自己紹介
TAIDO LANTZ NAKAJIMA
Principal designer at evernote
プロダクトデザイナー、AIチームに居ます。
それもあとで細かく話したいと思います。

僕はシアトル生まれ、高校までシアトルまで。
日本語も変かな?と、顔は日本人ですが、変な日本語が出てくるかもしれません。
SYRACUSE大学でプロダクトデザインと
機械工学を学んできました。

NYに行った方は?
SYRACUSE はその正反対の田舎です。
その後、日本に勉強しにきました。
上智大学です。SOPHIA UNIVERSITY
正直、日本に来るまで日本語が話せませんでした。
どういうカルチャーか知りたかったのです。

こちらの Apple Store 銀座でも勤めていました。
マックジーニアスとして
2001からクパチーノの Apple に勤めていました。
そこでエンジニアから、デザイン、最後に担当したのは iPod の UIでした。
2013年の8月頃から、新しいチャレンジ、
新しい問題を解決したいと考えて、
Evernote に転職しました。
最初、今のアプリのデザインをしたいと思いましたが、
CEOのPhil が、今日話したいメインポイントなのですが、
A.I. です。

A.I. と言えば、人工知能、SF映画を見ると、ロボットみたいな、
人間っぽいキャラクターが出て来たり、
この人だれか知っています?(アランチューリング)です。

A.I. の人工知能の産みの親と言われている人です。
彼のおかげ、A.I. というスタンダードが作られました。
同時に、彼の A.I. というのがマイナスの方向に見られてしまうようになってしました。
人間らしくないものと思われてしまって。

チューリングテスト。
簡単に言うと、コンピュータが人間としてごまかせるか?
人間と思われることが可能なのか?というテストです。

壁を挟んで人間とコンピュータがいます。
会話をします。
コンピュータなのか、人間なのか見分けるテストを行います。
テストの結果、30% の人に人間だと思わせることができれば、
テストにパスしたことになります。
1960年代にチューリングが書いた論文に由来します。

64年かけて、先日初めてコンピュータがこのテストにパスしたのです。
ちょっと違うな?と思いました。
なんでコンピュータは人の代わりにならないといけないのか?
人をだまさないといけないのか?
人間は独特の感情、知識をとって、そこから判断することができる。
コンピュータも知識を引っ張ってくることはできる。
プラスマイナスあると思うのです。
なんで代わりをしないと。

ロシアのチェスマスター カスパロフ。
彼が IBM の DeepBlue のチェスの試合をしました。
彼が初めてコンピュータに負けたチェスプレイヤーです。
コンピュータに負けたから弱いのではなく、
世界でもっともランキングが高いプレイヤーでした。
チェスのランキングシステム、数字によって、高いほど良いプレイヤーです。
この時、カスパロフも、トップになっている時に負けて、
コンピュータには、人間の感情があるとか、カンがあるとか言っていました。

2005年、カスパロフがあたらしいチェスゲームを考えました。
Advanced Chess というゲームです。
普通のチェスなら人間VS人間ですが、
人間+コンピュータが一つのチームで、対戦するというゲームを作りました

チェスのレイティング(イロレイティング)
人間は、勘や感情はコンピュータには理解できないもの。
コンピュータはデータを読みこんで一番いい動き、
それを全部表示することが可能。
何パーセントうんぬんという計算が強い。
コンピュータに任せて、最後の判断は人間がするというチームワーク。

そのことによってレイティング、個人のチェスマスターが、
150%, 200% ポイントがあがったプレイヤーも居ます。
凄いと思いませんか?
前までは、コンピュータは人間の代わりではなく、
人間と一緒にパートナーとしてやっていく。

それなんですね、Evernote がやっていこうとしている A.I. は。
人間の代わりではなく、
人間の見える範囲、情報を拡張していきたいというのが
Evernote のゴールです。

A.I. は Artificial Intelligence は、
パートナーとして、人間を助けていくために一緒にやっていくのが大事という考えです。
拡張する。

Augumented Intelligence
このチームのデザインを担当しているのが自分です。
CEO Phil も AI は Evernote の中心。
ユーザーの経験を、理解して、必要な経験を作っていくために AI を作っていきたい。

A.I. と考えると怖いですよね。
テスラのCEO イーロンマスクも、人工知能が怖いと言ってました。
ターミネーターみたいな.....
まあ、そういう気持ちもわかります。
われわれ Evernote は、それも理解しています。
プライバシーが一番だと思っています。

A.I. の三原則を作りました。

●A.I. はあなたの仕事をより良くする

●A.I. の中心はデザイン(ビジュアルデザインだけでなく、設計)
どういう時に、どういう情報を見せるのか?
タイムオケージョン。どういう時に与えることが可能なのか?
そのためにデザインは大切。
情報を、お勧めするものを違うタイミングでやってしまうと、
引いてしまう。
バランスが凄い難しい。おすすめするものなど。
デリケートにデザインしていく。
AIは我々の中心

●それは、個人の経験をより良くするために AI を使っています。
マシンラーニングを使っている会社は多いです。
でも正直使っている理由は、売り上げのため。
広告などに使われています。
僕のなかでは、それは「悪」です。

ほんとにこれはシリアスに考えていることです。
AI のチームはどういうものを作っているのか?
この何年間か、トップノーツ、関連ノート、
ディスクリプティブサーチ、自然言語検索、
今年数日前、発表したばかりで、Evernote Context という機能。

あなたが一番役に立つ情報を表示するという機能です。
資料を書いているとき、関連するノート、関連する人、
LinkedIn のプロフィールを出したり、Evernote Business であれば、
社内の同僚のプロフィールを表示するなど。
ニュースの記事、タイムリーな記事を表示します。
あなたが重要と思っていることに関することがでていくる。
これを見て、待てよ?これって、自分のアカウントのノート?
同僚のノート?
人やニュースはどうなんだ?中に入っているものじゃないじゃないか?
ユーザーのデータを見ているのか? それは違います!
我々の AI三原則にしたがっています。

必要なものを、スマートに仕事できるように考えられています。
売り上げを増やしたいわけではありません。

Evernote の話しが長くなってしまいました。
Future of Product Design
プロダクトデザインの未来について、
プロダクトデザインの未来は何か?
工業デザイン、フィジカルなものから作ったデザインから、
ここ数年で、デジタルなものになってきた。

次のステップは何なんだ?
A.I. IS THE FURURE OF DESIGN
AIがデザインの未来。
今のモバイルは AIを使っていない。
ユーザー自身を理解しているわけではない。

いつも携帯電話もってますね?
なんでそんなに大切なものが、あなたのことを理解していないか、納得がいかない。
もっと理解して、一日をよりよい生活にしていくのが大事だと思います。

このまえ、Google サンフランシスコでデザインのサミットをやりました。
Google FORM
Matias Duarte も AI の話しがでてきました。
彼も AI がデザインの未来だと言っていました。

皆さん、携帯電話を持っていますよね?
皆さん電話しているじゃないですか。話している時、画面は真っ黒ですよね。
こういう時に、どう情報を見るのかな?と思うじゃないですか。
今の時代はウェアラブルになってきて、
どう連携していくのか、電話で話している間は、時計に情報が表示されたり、
今話している人が、ノートやメールを表示するとか、
どういうことを話したらいいのか表示されたら。
それも AI なんです。
そこの内容、どういうトピックを表示したらいいのかが AI です。

WHAT TO DESIGN FOR?
どうやってこのことをデザインしていくのか?
DON'T DESIGNTOSOLVE FOR A PROGRAM
何をやったらダメなのか?
デザイナーとして、問題を探す、それを解決しようとする。
AI を使うものは、まだ問題が発生していない。
まだ新しいものなので、目の前の問題を解決とは違う。
経験はそのままのレベルでしかない。
AIで経験を上げていくのが未来のデザイン。

問題を解決するデザインではなく、
現在の経験をエレベートしていく。
解決と改善の違い。

電話で話している時にウェアラブルの方に情報を映す、
それは経験を改善している。
スピーカーフォンを使えばいいので、経験が壊れているわけでは無い。

Evernote も、この考えでデザインしていっています。

DON'T FOLLOW TRENDS
トレンドを真似するな。
今流行っていることを真似するな。
いろんなアプリを真似してしまうんです。
実際それがベストなのかというのは別なんです。

一つの例として、ナビゲーションボタン、どうやって動く?
左に情報を置く?タブにする?
そいうのはトレンド。
ナビゲーションは 6/6plus だと体験が壊れてしまう。
そういうのはトレンドといって、
今よくても、未来はダメなんじゃないか?というものがトレンド。

DESIGN FORAN EMOTIONAL EXPERIENCE
これは凄い重要です。
経験、感情、いい感情、経験の上で、感情的、いい感情を作れるデザインを作れ!
ということ。
我々がおし進めていることは、セレンディピティ感を作ろうということ。
サプライズや、ハッピーを作ろう。
欲しいと思ってないときにも、何か出てくるときとか。

ユーザーがいい経験ができるかというのは、感情次第。
感情をコントロールできませんが、
いい経験、うれしい感情を出せるような経験を作れるような道を
そちらにデザインしていければいいと思います。

Evenote では CEO Phil も良く言っていますが、
「我々はセレンディピティボタン」を作りたくない。
「今欲しい」というボタンを押すのではなく、
欲しいと分かっていない。もっと情報が必要と思うことが少ない。
検索をしたら良いと思うのですが、
そうして自然と必要な情報、関連情報、よりよく出来るために
情報を表示した時に、セレンディピティボタンを作らずにできる経験を推奨しています。

HOW TO DESIGN THIS?

CAROUSEL アプリ / DROPBOXアプリ
ストーリーをユーザーに伝えなければいけない。
一番最初にデザイナーがストーリーを教えるのはエンジニアです。

初めて起動した時の画面です。
FLE First Launch Experience と言います。
どうやって使うのか?教えるための画面。

まずはエンジニアにデザインを渡します。
エンジニアが「これ作るよ!」と言います。
UIがバウンスするんだとか想像しても、
エンジニアが静止画を見ても伝わらないんです。
実際、画面と画面の間のストーリーが抜けているのです。

LOST INTRANSLATION
ストーリーが正しく伝えられない。
エンジニアにも損、デザイナーも損、ユーザーも損、

Photoshop, Ai, Id, Sketch パワフルなツール、
ちょとと問題なのは、結構前に作られているアプリ、
写真編集や、紙面編集のためのもの、
モーションで説明しなければいけないが、
一つの画面しか作れない。
そこでチャレンジがでてきている。

プロジェクトがあります。
最初のコンセプトは、Photoshop, Ai,
エンジニアは、xcode で。
デザイナーのスキルとしては、美しいデザインを作るところまでで、
動かすものを作るのはエンジニアですが、
その間にギャップがありすぎるのです。
出来上がったときには、思ったものになっていない。

この数年に新しいムーブメントがでてきています。
それはプロトタイプです。
コーディングもできる、デザインもできるユニコーンと言われる人は居ました。
動くものを作らないといけない。

PIXATE
FRAMER.JS
QUARTZ COMPOSER
ORIGAMI
INVISION
FLINTO
PROTO.IO
AFFTER EFFECTS

先ほどのカルーセルの例、Framer で。
ちょとだけコードを学べば、動きも作れ、説明がもっと簡単にできます。
結果としては、こういう作品が出来るのです!

二枚のスクリーンショットと比べると、
全然違いますよね。
モーショングラフィックスは、シリコンバレーでは凄い動きがあります。
Apple も Google も、やはり、ものが動く、経験ができる。
感情が表せるのは重要。

ツール、作っているものを勉強して行かなければいけない。
さっきお見せしたグラフです。
プロトタイプツールを使えば、エンジニアに近づいていけるな!と思います。
どうアプリが動いたらいいのか、説明するには、とても便利なツールです。

The best way to predict the future is to invent it. - Alan Key

それなんですね AIというのは。
今のトレンドではなく、
未来を作っていく。
どういう感情を表したいのか?
それをするには、今の問題だけを解決するのではなく、
先 1-2 年、新しい技術い対してデザインしていかなければいけない。

WE'RE HIRING!
AIのインターン、プロダクトデザイナー、
機械学習のエンジニアを募集しています!

一緒に夢を追いかけたい人は、ぜひ一緒に働きましょう。
経験を作っていくこと。
今無いことを考えていくことがデザイン。
底が見えないのが未来です。

Q. Apple で学んだことは?

A. Apple はデザインが一番だと思っている。
ダメだと思ったら、位置からやり直したり。
それを Evernote に持っていって活躍しています。
AI はデリケートで、ユーザーがなんでここに出ているの?
信用感を無くす可能性が高い。そのバランスです。
時間をかけて、何度も何度もつくって、考え直してやるのが大事。大切に思っています。

Q. 未来の分からないものをデザインしていく、難しい。
個人で未来のわからないものを大切にしているもの、チームとしての行動習慣などがあれば、教えて欲しい。

A. 未来が分からないデザインに関して。一つは、僕として重要視しているのは、
自分を今のスタンダード、今の普通が普通か?経験のスタンダードだと思うのがダメ。
携帯電話での体験でも、正しい答えがその場で出るわけではないのですが、
もっといい経験、キュリオシティをいつも持っていること。
Evernote としては、話し以上に、どうやって今の経験をよりよくしていくのか?
何が足りていなんだろう?と毎日考えています。

Q. 作り手の目線と、ユーザーの目線がかけ離れる時があると思うのですが、
どういう時に、ユーザーの目線に立つ工夫をしていますか?

A. 正直結構難しい。自分もユーザーでも使い方が違うかもしれない。
ひとそれぞれ。ストーリーボーディング、どういうユーザーが居るのか。
デザインというか、当てていくこと、パワーユーザー、
こういう状況で使う人がいる、それぞれどう使っていくのか、
そこから UI と UX を考えていく。
個人の一日というもの、どうやってアプリや機能を使っていくのか、
それがイメージできた上で、デザインしていこう。
それが必ずしも間違う時、全然違う使い方をされるとき。
当然だと思っていても異なる時がある。
A/B テスト、複数のパターンを作って、限られたユーザーに使ってもらう。
それのテストをして、ソリューション A がいい!とか、そこで決めることができる。
今ではアナリティックスを使っています。

Q. プロトタイプが重要だと思っていますが、デザイナーとして仕事していますが、
壁、ブロック、エンジニアのコミュニケーションの中で、
デザイナーとしてどこまでヤルのか? その一歩先の部分、デザイナーもコードを勉強すべきなのか?
デザイナーとしてどの領域を高めていくのか?

A. いい質問です。簡単に言うと学んでいくベキだと思います。
大きな理由としては、これから出てくるデザイン系大学生は、コーディングも出来ます。
JavaScript とかも。そのスキルで仕事場にデビューしてくる。
考えたデザインを伝えやすくするためなら良いと思います。
コードを学ぶのは大変だと思いますが、
コードを学べない場合は、ツール、100% 製品は作れないが、
一応エンジニアとの会話で、どういうストーリ、経験を作っていくためにはツールで充分。
これからの未来のデザイナーは確実にコードも書けますね。
自分の後輩、同僚に言っていますが、
いつも後ろを振り向いています。これからもすごいタレント性のあるデザイナーが出てくるので、
新しい考え方を身につけていかないといけない。
今のままであればいけない。変わっていくもの、より良いデザイナーとしてやっていきたい。

Q. 感情を作っていく、ユーザーの仕様感やログを見てどう調べているのか?
感情を作る、仕事をしている時、良いタイミングは?

A. 難しい。インタラクションデザイナーだとか、UXデザイナーという肩書きが出ている。
それはでたらめの肩書きです。
経験そのものを作ることができない。
インタラクションを作って、その結果が感情なんです。
インタラクションの道を作っていくこと。
最後の気持ちは、ユーザーの個人個人で変わってくるもの、
A/B テストでは、質問したり、ビデオ録画で戸惑っている様子を見たりしている。
usertesting.com というサイト、A/B テスト、モデレーターが付く。
我々も良くつかっている。
デザイナーでもあるけれども、自分もユーザーなので、
自分の勘で、予想して、それをベースとしてデザインしている。

ユーザーテストの経験をしたことがあります?
ユーザーテストをしている時、その場で見ています。
はらはらドキドキしています。ひとつひとつの行動が。
そのすべての経験が思った方に行く時は「よっしゃー」と思います。
他の人が使うと他の結果がでるときは、凹みますね。
ちゃんと理解して、デザインしていけば、良いデザインを作っていけると思います。

Q. デザインという文字を見ると、わかったようで分からない感覚になります。
その四文字から何も連想できない。

A. デザインを日本語にすると?色々ありますね。
作る、それ以上に、想像する、夢を作る。
デザインというのは、いろんなデザインがあります。
グラフィックデザイン、プリントデザイン、
電子工学の基盤を作るのもデザインなんです。
夢、感情を作っていくものがデザイン。
思いやりがあって、作られたもの、作るものとして考えて欲しいと思います。
物理的なものでもデジタルなものでも、
結果は、何かを伝えたい。感情や情報を伝えたいのが結果。
ものをとおして。

Q. エンジニアリング、大学院生です。AIを学んでいます。
とてもインプレッションを受けました。
デザイナーとしてもやっていきたい。
面白いと思いましたが、UIデザインを学ぶには?

A. 人工知能の勉強をしていて、エンジニアの経験があり、知識もある。
実は得している、普通のデザイナーよりも。
AIに関して、どう使ったらよいのかも分かっている。
どういう方法で表示するのか良いのか?
テクニカルな限界が分かっている。
いつどう見せたらよいのか、感情的なデザインを考えて勉強したら素晴らしいことができると思います。

Q. もの作りを広く考えた時、IoT, ビッグデータ、使い手をいっぱい考えて指向して考えていかなけれいけない時代、
Evernote のアプローチは、いろいろな作り手にとって魅力的なアプローチだし、ノウハウだと思うのですが、
コラボレーションは?

A. 具体的にはお話しできませんし、パートナーシップのチームがやっているので、正直わかりません。
これからの 10年は、ウェアラブル、IoT なので楽しみなんです。
眼鏡や時計だけじゃない、アクセサリーなんです。まだ。
いつでも自然に体に身につけていけるもの。
何か忘れた!と思うものではなく、毎日の経験を良くしていく。
衣服にセンサーを入れていく、汗をかいたか、ストレスを計測したり。
健康的な情報も、特に重要になってくると思います。この 10年間でスマートフォンを皆使っています。

Q. AI とサービスの共存の仕方、AIに基づいたサービスを作りたいと思ってチームで作っているのですが、
タイミングを間違うとユーザーにとって反感を買う結果になる。
そのトライ&エラーを長い時間繰り返していかなければいけない。
小さい会社としてはリリースしていかなければいけない。
ユーザーにとって不利益でしかないとき、どんな解決策を?

A. Evernote でもそういう疑問がありますが、夢を見るときは大きいです。
ほんとに大きい夢で、パーフェクトな経験だと思って、
現実に戻ると、技術的に問題があって、出来ないとか、
この時間では出来ない、いろいろ出てくるのです。
その時に、我々は、MVP (Minimum Viable Product) を考えるのです。
辛いことです。パーフェクトな経験を削っていかなければいけないのですが。
これは何度も話し合って、やっていかなければいけない。
デザイナーも作り直さないといけないこともあります。
ストーリーがバラバラになる時もあります。
あたらしい MVP に向けて、一番いいデザイン、一番いい経験を作ることです。
難しいと思いますが、皆さんと一緒に相談していければ。

[&] xpd2014 - Service Design



#xpd2014 エクスペリエンスとビジネスをつなぐサービスデザイン 武山 政直氏

技術のポテンシャルをどうビジネスにつなげていけば良いのか?
そういう観点から伝えていきます。

テクノロジーとビジネスをどうつないでいくのか?
実施に大学で、経済学部の学生にデザインを教えています。
ビジネス、政治、法律を学んでいる学生にデザインを教えることが重要になってくる。

企業とビジネスの課題を共有し、実践的な研究と教育を。

日立のデザインセンターと、電気自動車の未来の形。シャアすることが生活のニーズとどうつながっていくか。
大日本印刷のデジタルコミックの販売サイト、コミックを読むことが生活にどう入り込むか?
購買のプラットフォームを体験のプラットフォームに。

コンビニエンスストア。
ブランドを作るということとサービスを作るのが一気通貫していない。
サービスを作るスタッフがバラバラ。つながらない。
サービスを通じてブランドを体験してもらうのがこれからの事業。

スマホネイティブ、中高生がどう使っているのか?
スマホネイティブ向けの学習サービスは?

未来の想像都市を作るのに、未来の都市にはどういうサービスがでてくるのか?
博報堂のチームと一緒になって、三田エリアで取り組んでいます。

サービスデザインを教育分野で使えないか?
小学生の子供達に実体験してもらって、
子供達にゲームを作ってもらうのですが、単に遊ぶだけでなく、
同じ世代の行動を変えてあげるためにゲームを使って、
楽しみながら自分の行動を変えていけないか?
その手続きを大学生が小学生に教えて、
ペルソナをたてて、どう変わっていけるのか、ゲームで体験してもらう。

サービスデザインももはや小学生もやっていく時代。

グローバルに広がってきて、
Service Design Network,
去年 Japan チャプターが始まりました。
サービスデザインのコンサルタンシーがヨーロッパにはありますが、
日本でも。

サービスデザインはなぜ注目されているの?



1) サービスドミナントロジック
「サービス」は昔から使われてきましたが、
ものつくりから、コトつくり。
これは重要ではなく、
ビジネスを
グッズどみなんとkから、サービスドミナントに。

ものの価値を作ったプロバイダーの立場になると、
商品にどういうコストをかけて、だれにどれくらいの価格で買ってもらうか?
消費者からいうと、手間は関係無く、それを素材に
自分の価値のあること、どういう役割をはたせるのか?
様々なリソースと組み合わせて最終的な価値に。

[写真]

設計 - 開発 - 製造 - 販売 - 仕様
外的リソース
顧客アウトコム
内的リソース

この中にイノベーションのヒントが見つかっていく。
生活者にどういう体験を提供するのか?
今の時代でとらえなおす必要がある。

スーパーにしても、食材を提供しているのか?
食事を楽にする方法を提供するのか?
健康な食生活をサポートするのか?

アウトカムを設定しなおすと、新しいビジネスチャンスが広がってくる。
お客さんと一緒に価値を作る。

新しいアウトカムから生活シーンをとらえると、
豊かな食生活を考える。
オムニチャネルなどがどう入っていくのか?

2) 顧客アウトカムと価値共想

スターバックスは、単なるコーヒーの提供だけから、
都会のサードプレイスを提供している。

保険は、保険をうるだけでなう、ライフプランの設計を
交流しながら考えていき、そこに保険を活用していく。

音楽CD を提供してたところから、
自分らしいライフスタイル。
こういったことが益々いろんな領域でおこってくる。

ジョギングを継続する楽しさ。

パワーショベル、衛星を使ってどの地域でパワーショベルが何台くらい
モニタリングして、部品交換の時期をみつもったり。

マイカーの所有。
自家用車で行きたいところにいくには自動車を所有しなければいけなかった。
今は所有しなくてもいい時代。

高性能なエンジン;
エンジンの飛行時間を保証するモデルに変わってきている。

3) エクスペリエンスと事業とつなぐサービスデザイン(ストラテジー)

顧客にとってあたらしい価値、戦略を考える必要がある。
3つのタイプgあある。

a) 顧客のエンパワメント
知識が足りない?
カーナビが無いと、目的地に行き着けない。
カーナビがあると、どこにでもすいすい行ける。
スキルや知識をトレーニングや製品でトランスファーしていく。

b) 企業と顧客の役割分担の変更(顧客→企業)

カーシェア、自動車を保有することの手間や不安を
全部アウトソーシングする。
会員は使いたい時に車に乗って返すだけ。
多くのサービスが生活者の負担を軽減していく。

その逆もありえる。
IKEA かつては家具屋さんが最終形態を提供していた。
IKEA は自分で組み立てなければいけない。
低コストで手に入れるためなら多少の手間もよしとるす。
カスタマーが手間をかければかけるほど、愛着を持つ、価値を高く評価する反応がおこる。

人が作った家具と、自分が作った家具と比較すると、
自分で作った方が高く価値を設定する。
お客を楽にすることばかりを考えるが、
実は参加度を増やす、貢献したいという発想も必要。

c) 異なる顧客の価値共創ネットワーキング
検索サイトを提供しながら、広告を提供し
二つの顧客の価値をつなぐことで、価値を生み出す。



3) エクスペリエンスと事業をつなぐサービスデザイン(オーケストレーション)

様々なコンポーネントを体験につなげるための
オーケストレーションが必要。
全体的にどう調和を計るのか。

サービスデザインはビジネスのオーケストレーション

サービス ----- エクスペリエンス/デリバリー/エコシステム

いろんなサービスの体験価値。
サービスを実際に使えるものに仕組みを整えていく。
いろいろなステークフォルダーが持続可能なものにするために、リソースを出し合ってサポートする仕組み

スターバックスの例をとると、サードプレイスという考えでインテグレーションされている。
顧客との関係、設計。
お客さんから見えない後ろの作業もある。
店舗だけではなく、流通、サプライヤーなど、事業をなりたたせるための背景がある。

1) エクスペリエンスのオーケストレーション
2) サービスのデリバリのオーケストレーション
3) サービスエコシステムのオーケストレーション

お金だけじゃない価値でビジネスは成り立っている。
どういう形でチームを組むとエコシステムを真似されないのか。
いずれにしても、作り込んでいく必要がある。

様々なレベルでのオーケストレーション。
一気通貫でオーケストレションしていく必要がある。



サービスブループリント
カスタマージャーニーマップ

複雑系を相手にすることになる。
どうやって分かりやすくするのか?
ビジュアル化のツールを用いて、アイデアの形成をしたり、アイデアの評価を

デザインの初期の段階から、一緒にアイデアを出し合っていく、
ソーシャル系のデザインは、こういうアプローチが重視されていて、
デザインのプロセスと合意形成が一緒に行われる。

4) サービスデザインの応用分野と事例

ポルトガルの空港のデザインプロジェクト
サービスデザインならではの象徴的なプロジェクト
イギリスにあるエンジンというサービスデザイン専門の会社、
ANAという国営空港、空港のブランディング、サービスのタッチポインまで
作り直した。

航空産業も競争が激化している。
リサーチをまずする。顧客が求められている価値が満たされていないこと。
空港のブランドを再定義する。
通過点ではなく、旅客のとってのアドバイザー、憧れられる対象
全体のビジョンにしたがって、空港の機能を
カスタマージャーニーでシナリオをより魅力的なものに書き換えていく。
どういうタッチポイントが必要か?
世の中に出していくと、最初にイメージどうりにはいかない。
余地をのこして発展させていくことが重要。

デザインマネジメントツールを作って、
フレキシブルにデザインを変更してい余地をのこしていく。

そこで働く人のスキルも変わってくる。
スキルセットをデザインして、職員にトレーニングしていところまで面倒を見て、
組織のデザインにまで入り込んでいく。

魅力的な提案をすることだけでなく、
その組織もデザインすること。
サービスデザインの本丸は組織デザインにまで。

フィリップスの例、
家電企業。サービスデザインをとりいれ、
サービス化へ舵をきっていっている。
ヘルスケアの分野。
ホスピタル to ホーム という考え。
病院だけでなくサポートすることが難しくなってくる。
であるならば、できるだけ個人がセフルサービスでマネジメントできるように、
病院の仕組みを分散化していく。
サービス、プロダクトを使って、家庭と医療機関をつなぐ

フィリップスは専門のデザインチームがあるが、
サービスデザインを共有して、
デザインセンターはイノベーションセンターの役目もあり。

 ストラテジー:戦略の提示
 パイロット:実施のためのファシリテーション
 イネブラー:他部門との連携の推進

金融機関、UK政府が取り入れて、オンラインサービスは、
デジタルサービススタンダードに基づいて、アジャイルでテストしながらやっている。
中小企業でも導入して、地方都市の手助けをする。

大きくわけると、サービス
デザインが応用されている領域は、

サービスデザインの応用領域:
 サービスインタラクション
 公共サービスのイノベーション
 サービス経済のビジネスモデル

オーバーラップしてくる。

5)さらなるチャレンジ(オポチュニティ)
サービスデザインはオーケストレーション。
時間軸で調和しないといけない。
ハーモニーを奏でてもらえないといけない。

ここをどういうふうに変えていけるか?

ネットワークとしての顧客。
いままでは同じタイプの顧客層をイメージしやすかったのですが、
一人のジャーニーではだめでネットワーク的なジャーニーでなければいけない。

ビジネスモデルも B2C という単純な関係は無くなってきていて、
収益をどうやって回収を全然別のところから得る方法もあり、
どうやって戦略を進めていくのか?

サービスエンタングルエント
従来あったサービスが新しいサービスのコンポーネントとして入っていう。
最初から想定していないサービス。
サービスがモジュール化していく。
Facebook Connect や FitBit Apps など。
サービスの世界でももつれ合いがおこっている。
最初から全部想定して、デザインしていくのは難しい。

設計図を実現するのではなく
種をまいて、そだてて、成長させていくパラダイム。

Sweet Spot
技術的ポテンシャル/事業収益制/人間的(社会的)有望的

mt@keio.jp

[&] xpd2014 - Drone Next Big Thing ?



#xpd2014 Drone Next Big Thing ? 北野 宏明氏

今日はドローンの話し。
アメリカの大学の強さや、誰を知っているか?
カーネギーメロンで、自動走行車。
最初は公園で時速 30km ぐらいでしか走らなかった。
その次は高速道路で。
その次は DARPA のグランドチャレンジ。
今は Google Car の責任者をやっている。

Google は自動車に興味があるわけではない?
彼が18歳の時に親友を交通事故で亡くしている。
交通事故を無くしたいというのが価値。
技術は、ドリル。「穴」が交通事故が無くなること。それが本当の価値。

自動で動かせるのが重要なところ。
次に映像を見てもらいたい。

AMAZING INMOTION (Lexus SWARM)

ドローンで CM作る会社が担当。
100台くらいのドローンをリモコンでは無理。
全部プログラムされている。飛行パスではなく、自律的に動いていて、
基本的な動きだけ、他は自動で。
これは今ドローンでできることの一つ。
アーティスティックに使うことはできる。
今は 4つから8つのプロペラで、100台飛ばすには自動操縦。

ラファエロ・ダンドリーア
手の動きでドローンをコントロールする。


マルチドローンの研究、くっついているときは連動している。

Assembly Drone 組み立てドローン。ブロックを置いていく。

問題はコスト。

Amblance Drone
心臓発作で倒れてしまった時、救急車では間に合わないので、
AED を持ったドローンがそこに飛んでいく。

Google Solve For X
アフリカでドローンを使う。ドローンによる宅配ネットワーク
アフリカは道がものすごく悪い。
https://www.solveforx.com/

Amazon Prime Air アマゾンの出荷

物販系のところで速く確実に。
車が行くより速い。

暦本先生のところでやっているのは、
ARと Augumented Human
第三者がそれを見ながら、アドバイスし、指示を出す。

Issues
Safety
Noise 意外と重い
Misuse 悪さをしないように
Cost and Payload

何台かのドローンはリモコンでも何でも良いのですが、
100万台飛ばないとビジネスにならない。
少なくとも、千葉だけでも10万台飛ぶ時に、
どうやってマネジメントしなければいけないか?
どういうインフラが必要か?

今のドローン研究とは違う世界になる。
リモコンで飛ばすものではなく、
航空産業の新しいタイプのものがでてきたと考える。

なんで、飛行機は安全に飛んでいるのか?
自動操縦。
事故のほとんどはヒューマンエラー。
トレーニング
インフラ。ほぼ自動的に離着陸できる。
それぐらいのインフラが無いと。
完全に都市計画の世界。そうしないとホビーでしかなく、実用化にならない。

犯罪に使われる?
TIME
http://ideas.time.com/2013/01/31/criminals-and-terrorists-can-fly-drones-too/
犯罪者がドローンを使おうとしている。
技術が止められない。
ドローンはコンピュータが空を飛んでいるもの。
ハックできる?悪用できる?セキュリティの問題が重要。
ドローンディフェンスが必要。

ドローンを守るのは必要。ウィルスバスターみたいもの。

いろなことを初めているところ。
UAE Drone goog awards
https://www.dronesforgood.ae/
1億円の賞金。30ぐらいがファイナリストが選ばれている。
ドバイ政府はGDPの5%を新しいもので稼ぐ。ARとロボティックスで。

ドローンを使ったときに OKなことは何?
20年くらいで変わること、インパクトがあるミッションは?
もっと大きいのは何なのか考える必要がある。



これから決めようと思っているのですが、
ロボカップです。1997年に第一回。1991年にやろうと考えて始めた。
アポロ計画は進歩をもたらした。
50年でライト兄弟からジェット飛行機まで。

エニアックから、チェスに勝つまで 50年。
だいたい 50年のスパンで、おこっている。

ドローンの50年チャレンジが何なのか考える。
1997年、1999年。
今のドローンは 1997年のロボカップレベル。
電総研?がかなり税金使ってやったが、1cm も動きませんでした(笑

人間でリモコン操作 vs ロボット自立動作 
人間はいっさいボールに触れないくらい。
人間の能力を超えている。
ヒューマノイドだと ASIMO が PK戦をやり、はじめて人間と対戦しました。
ロボカップもヒューマノイドやりはじめました。
このレベルは加速度的に上がっていくと考えています。

この技術を使って、倉庫の荷物ロボット
Warehouse Robots at Work


KIVA システムという自動システムを作った。
Amazon に 800億円で買収された。
ボロカップのスピンアウトとしては一番大きな成功。

NAO は、softbank が 100億円で買収。今は Pepper を作っている。

Rescue Robots @ WTC
無線が使えない。
http://crasar.org/world-trade-center-911-disaster/
オープンな技術を拡げていく。
福島で動いているのはロボカップのチャンピオンロボット
ロボカップはアメリカの災害庁と協力して、
テキサスで実験をている。被災者をセンサーで探すとか。

オープンにコンペして、マイルストーンを設定し、
原泉になっていく。

ドローンでそれは何か?
搬送は分かる。それは5年以内に進んでいく。
それを超えてインパクトがあるものができるのか?
技術的なところからのプッシュではなく、
最終的にドローンがもたらす価値は?
空を飛ぶモビリティ。
どういう価値が生まれるか?

顧客価値が何か?
テック系のスタートアップがしがちなミス。
思考を変えられるか?

実際「死の谷」応用が無い。事業が成功しない。
「死の谷」で、あり得ない応用をしてしまって、
死の国でそのままお陀仏になる(笑



技術よりもバリュー。それを考えてから、
死の谷をわたってはいけない。

次どうするか?
すぐにいろいろなドローンは始まっているのは良い。
一個一個は、数がそれほど多くない。
100万台のドローンが飛んでいる状況を想像し、
そこでドローンが何をやっているのか?
整然と動いているのは何をやっているのか?
その時にリモコンはありえない。
そこに至るまで、5年後には何?20年後には何?

そこまで素早くたどり着く方法は?
ロボカップみたいなもの?

Think Extream
エクストリームなアイデアを考えて、
そこからちょっと戻ったくらいのところが良いアイデア。

東京上空だったら何台飛ぶ?
何をやるとそういうことがおこるのか?
ちゃんとインフラとして定着するためにはどういう都市開発が必要なのか?

ビルの屋上、各階にマーカーやビーコンが居る。
それを目印に飛んでいける。
高さが数百メーターで、数センチの精度で、
ビーコンのネットワークができれば。
都市の価値の違いがでてくる。

AEDドローンが、何メートルおきに置いてあって、
心拍の異常を見つけたら、救急の連絡が無くとも
ドローンが自動で飛んでいく。
街として付加価値が根本的に変わっていく。
今までできなかったことは何なのか?

[&] xpd2014 - opening


#XPD2014 ロフトワーク、林 千晶

人がドリルが欲しいのは、ドリルで開けた穴を欲しいからだ。Theodore Levitt
肉を買うが、肉そのものではなく、子供がお弁当で喜んでもらうことを想像して買っている。
なんで自分たちはこんなに運動するのだろうか?スタイルが良くて愛される存在でいたい?
それが欲しいものであって、その一つの行為が運動。
この原点に戻ってみたい。

ブランドマーケティングをやっていると、なんで買っているのか忘れてしまう。
人を動かしているのではそこでは無い。特にインターネットを中心としたテクノロジーがでてきたときに
従来の商品とはまったく違うところで、深いところ、新しい価値を見せることができる。
既存の商品レイヤーの中で物事の価値を考えていても、もっと新しい価値を提供するチャンスを逃している。

MITは凄く学費がたかく、年間500万円、留学すると1000万円くらいかかります。
500万の価値は何だろうと考えた時、日本の大学だと、先生の授業に価値があると考えるが、
大学で受けられるものが、多くの大学が無料でその内容を提供するようになっている。
eラーニングだからつまらないのでしょう?と思いますが.....
面白い情報を提供していて、魅入ってしまうもの。
最初のダイジェストだけではなく、大学の価値はここでしかえられない
ディスカッションやインタラクションにこそ価値があるので、
オンラインで提供できることは、どんどん提供する。
結果としてその大学で学ぶ人が増えるという状況。
どこをオープンにして、どこで戦うのか?どこをオープンにしていいのか?
何が自分たちが提供している価値なのか?
今の商品が価値だとおもっているとオープンにできなくなる。
何が自分たちが提供している価値なのか?

最近だと、色々なところで言われていますが、
AirBnB 世界のホテルに変わる、世界中で宿泊先を探すサービス。
部屋数でいうと、世界最大のホテルチェーンになっている。
旅をするという体験に新しい価値を提供している。
提供するのも個人、それを利用したい人が探していく。
ピア2ピアの体験を提供している。
AirBnB の面白いのは、ローマでお城に泊まってみるとか、
ツリーハウスに滞在してみる。使われていない飛行機の中とか。
旅の価値というのは、高級な部屋ではなく、ローカルな体験ができるのか?
と AirBnB は明確に言っている。
新しい産業がどんどん生まれてくる。

サービス<体験<価値 そこまで下がっていかないと、サービスを生み出せない。
1.0 製品中心
2.0 消費者指向
3.0 価値手動

体験というものが、私たちの行動を司っている、隠れた価値を近づくためのキーワード
そのことについて一緒に考えていきましょう!
面白い未来が待ち受けている!