2/27/2014

[&] design thinking - noboru konno



「デザイン思考」のデザイン
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http://www.jida.or.jp/site/information/vision_20140130

■基調講演「イノベーションのためのデザイン思考」
  紺野登(多摩大学大学院経営情報学科教授、Japan Innovation Network代表理事)

海外事例も含めて、デザイン思考を話すということで来たのですが、
私が来るのが正しい選択だったかどうかわかりませんが....

僕自身は建築の教育を受けていて、アウェイでは無いのですが、
知識経営、イノベーションのジャンルをやっています。
最近、イノベーションとデザインが近づいてきています。
研究をしたり、コンサルティングをしたりしています。

ビジネスの変化
価値の源泉の変化
新たな知的方法論への関心
デザインの歴史的変化
イノベーションの方法論としてのデザイン思考
デザイン思考の体系化と普及
反省点と問題点:デザイン思考の終焉
デザイン思考の次にくるもの

NEST アメリカのスタートアップ、iPod を開発した Apple のメンバーが
やめて 2010年に設立した会社です。
サーモスタットを開発して、話題になりました。
人工知能を積んでいて、最初は手で操作し、だんだん覚えてくれて、
先読みして、最適な温度を提供します。
家庭の中のデバイスを開発しています。
当然ですが、Apple のトニーファデル。プラットフォームを
構築することを考えています。
他の家電もこのプラットフォームにぶらさがります。
Google に買収されました。
象徴的な例なのですが。

モノのデザインだけでなく、顧客の経験などが本質である。
モノからコトへ。
コトの中に埋め込まれるものが本質です。
こういった変化の中で、ビジネスの価値がどこから生まれてくるか、
その源泉が変わってきています。

カイザーのイノベーションセンターのある一場面です。
いろんなイノベーションを起こす医療法人です。
手術中に急に患者の情報にアクセスしたいとき。
認証をプロトタイピングしている様子です。
どの技術が優れているのかわかりません。
この場合、ドクターが手袋をはめているので指紋認証は使えません。
顔認証はマスクをしているので、使えません。
目の大きさと距離だけで認証するようにしました。
双子の先生だと見分けがつきません。
双子の先生を雇わなければ良いのです。
とりあえず作り足した、選択です。
何が良い技術か、何が価値があるのか、大きく変わってきています。

Human Centered Inovetion と呼びます。
人間/社会の現実から新しい関係性を創発する。
関係性 = コト
コトの中にモノが埋め込まれるということ。

何が価値があるのか?
そういった中で、ビジネスの価値を生み出す方向性が見え始めたとたんに、
新しい方法論に関心が生まれてきました。

その一つがデザイン思考です。
d.schoo, 人間的なアプローチ、
デザイン思考というキーワードが浮上してきました。

そもそも、なんでデザイン思考となったのでしょうか?
デザインの歴史に触れたいと思います。

デザインのこぼれ話をしておこうと思います。
デザインの歴史を大きくわけて紹介します。
100年くらいの歴史、産業デザインがパワーを持ったのは
1920年代です。大恐慌の時代です。
それまでは黒一色のフォードでした。
GMはデザイナーというより、アーティストを雇って、
カラー&スタイリング部門を作りました。
すべてのデザイン部門のはじめです。
モックアップを作る、コンセプトカラーを作る。

なんだ、色をぬっただけじゃないか。といいましたが、
これで世界一の企業になりました。

次に、戦後。情報化の時代。
1990年のグリッドパッドです。
いろいろな特許を持っています。
さて、違いは何でしょう?
すでにあるものの形を変えるだけ。
これまで無かったものに形を与えるようになりました。
その次に、いったい何がきているのか?

ネスプレッソ、
コーヒーマシンをうっているのでしょうか?
コーヒーパックをうっているのでしょうか?
これは、ジョージクルーニみたいな生活をうっているのです。
ラグジュアリーブランドのような経験です。
モノを使って、コト、経験を生み出す時代になりました。

知識デザインの時代に、デザインシンキングがでてきました。
全体的にデザインの世界が広がってきています。
デザイン思考だけでイノベーションが出来るわけでもビジネスができるわけではなく、
いかに戦略的にデザインが使えるかが勝負になってきます。

これまで対象としていたモノがデザインの対象でなくなってきています。
一つは、ビジネスモデルです。
「ビジネスモデルジェネレーション」
ビジネスモデルをデザインする。これらをどう関係性をつくって、
価値を生み出すのか。パターンランゲージようのなもの。
これまでなかったキーワードがデザインの中に入ってきました。

●デザイン思考の体系化と普及

最近よくワークショップやりますといって、
観察、アイデア、プロトタイピング、ストーリテリング
これがだいたいのデザイン思考のワークショップです。
これはプロセスだけを紹介したもので、
オントロジー、存在論ではありません。
プロセスだけをフォローしてもイノベーションはおきません。
実は、12-3年前から、ワークショップを一緒にやったりします。
知識層蔵を重視しています。
知識を作る、イノベーションは社会の中にある暗黙値を
形式化、言語化して事業にしていく。
それをアントレプレナーがやる。
暗黙値、身体的な知を形式知化していく。
獲得した暗黙値を、中から外にだす、組み合わせでシステム、戦略を作る、
それは終わりではなくて、顧客の現場に持っていく、
組織の内部に浸透させる。これをずっと繰り返す。
デザイン思考がでてくるずっと前からわかっていたのです。

なぜデザイン思考が大事になるのか?
オントロジーのレベルにいかに落とすか?
インサイトが生まれるかどうか?
コンセプトが生まれるか?
知の産物、知識を課程の中で生み出していくのが大事。

なんで今やろうとしているのか?
これまでのプロセスがうまくいっていなかったから。
デザインの部分で一生懸命やっていたり、
もしくは開発していたり、トップに紹介して、
はじめて市場にでていって、失敗したらどうなります?
期間が長いと、すでにチャンスが失われていますよね。

コストを下げて、お客のところに早くもっていけば、
失敗のリスクが減る。これがデザイン思考の優れているところ。
これをどう組織で使うかがデザイン思考の優れたところ。

ワークショップを何回やれば充分見合うのか?
開発コストも安くなるし、失敗コストも減ります。
これまでのイノベーションのやり方は顧客のところに完成物が
言った時にはもうタイミングをのがしている。
情報が漏れる危険性を考えても、素早くする価値がある。

ポイントとしては、プロセスを学ぶだけでなく
どうやって運用するのか、
それもいくつかのポストで。

失敗例は、ある製造業メーカーに、あるコンサルタントが
ワークショップを提案しましたが、メンバーは楽しかったのですが、
イノベーションはおきませんでした。

●反省点と問題点
デザイン思考でポストイットを思い浮かべるようであれば、病気です。
ポストイットの3Mのためにやっているのではありません。

アランケイが、
デザイン思考をやっている人がデザイン教育を受けているのはおかしい。
エスノグラフィーがプロトタイピングをするのはおかしい。
デザイナーが含まれるのであれば良いが。

何のためのイノベーションかを忘れて、
デザイン思考のプロrセスだけを折っていってもイノベーションは起きない。

デザインマネジメンドは死んだか?
いくか、デザイン思考にもうひとつふたつ加える視点が
あると思っています。

ある本に、
「アップルは、こういったデザイン思考をつかって、
iPod を作った。あれ?そうだったっけ?
元IDEO, バイケイツによると。
アップルはデザイン思考ではない。
アップルも無意識にやっているかもしれないが、
それなりにデザイン思考を思っていることが全てではない。
自分たちなりのデザイン思考をもつ、
そこにフォーカスする人もいるし、それを土台にして手を加える人も、
総合的な力を活かす人もいる。

デザイン思考は、企業、産業にとってデザインの大切さに
目を開かせたのがよいこと。

アップルはシームレスな音楽経験を伝えたいからディテールにこだわる。
最終的には、人々にとって何が良いのかを追求しながら、
ディテールを追求し、デザインプロセスの横軸と、目的の縦軸が無いといけない。

イノベーションというのは社会のギャップや、義憤や、
そういうところから出発します。何のためのイノベーションなのか。

エンブレスという保育器は、子供達という大きな目的があります。
通常の 1/100 のコストで作るという。

利益や売り上げばかり考える人は、なぜ失敗してしまうのか



デザイン思考はプロセスだけでなく、人間の営みです。
既存の開発プロセスをかえないでワークショップをやっても
変わらないように、どういうエコシステムで変えようとしているのか?

顧客との共感を行う人々
多様な視点を持つ人々、
目的を手段を編集する人々
知識や知識を持つ手段を低居うする人々
社会的リーダー
外部支援者
初期の顧客やパートナー

人間の営みとしてイノベーションを起こすのです。
プロセスからイノベーションが生まれるのではく、
プロセスを説明することができる。

●デザイン思考の次にくるもの?

TechShop 日本だと FabLab , 3Dプリンタ、
自由に使える会員制のラボ、こういうところに来るには全くの素人。
代表的なのは Square, POS を買わなくてもビジネスができる。
これも TechSHop から生まれたイノベーションです。

普及期から現実の実戦期へ
テックショップ、ファブラボ(モノを作るのは素人)
「新しいデザインの基礎」の要請
IoT モノとモノ、モノと人のインタラクションをデザインすること

デザイン思考の次にくることは、より広いデザイン戦略、
シリコンバレー企業のCEOはセンスが良いですね。

2/26/2014

[&] schoo - Q&A (UX)

schoo で頂いたご質問への回答です。

■お勧めのUIの入門書籍はありますか?

入門としては、たくさんのアプリを見て、真似てみるのがおすすめですが、
網羅的に全体像をつかみつつ学ぶには、本はとても良い教材です。

まずは無料で読む事のできる iOS ヒューマンインタフェースガイドラインが、
iPhone アプリにも、Android アプリの開発者にも役立つ内容です。
https://developer.apple.com/jp/devcenter/ios/library/documentation/MobileHIG.pdf

UI 専門の書籍としては以下のものが概念的な事柄を知るにはおすすめです。
ただし、短期的にスキルがのびるという感じのものではありません。

●スマートフォンのためのUIデザイン ユーザー体験に大切なルールとパターン
●インタフェースデザインの心理学 ―ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針
●フラットデザインの基本ルール
●インタフェースデザインの実戦教室
●Smashing Android UI レスポンシブUIとデザインパターン

短期的な成果を求める場合、
また、ごくごく入門からということであれば、Photoshop など、ツールの使い方、
目的別のチュートリアル本などを見ながら学ぶと、作業の手順が想定できるようになるので、
基礎力を鍛えるのがおすすめです。そうすれば、他のアプリを一瞬見ただけで、
どうやって部品を組みあせて、どういう手順で UI部品を作れば良いのか解るようになります。

あとか、UIの部品集などを公開しているサイトから、部品ファイルをダウンロードし、
どういう構造で、どういう配慮をしながら作っているのか、細かく見て行くのも良い手です。

■よいUI/UXを考えるのには、最新技術や流行ネタなどは一旦横に置いておいたほうがいいものでしょうか?

その「最新技術、流行ネタ」が、サービスの主要要素であるならば、主軸に考えて、
横に置いておかずに、最大限力を入れて活用し、採用しましょう。

ただし、その「最新技術、流行ネタ」が一過性のものでしかなく、
これから作ろうとしているサービスの根幹では無い場合は、
まずはそのサービスの本質に力を入れ、流行ネタなどは
あとから味付けとして加えるくらいで良いかもしれません。

最新技術は、物珍しいですが、物珍しいのは最初の一回だけで、
多くのユーザーに受け入れられるまでに時間がかかる場合がおおく、配慮が必要です。
まずは、少数の先進的なユーザーに試用してもらい、意見を伺い導入を決めても遅くは無いでしょう。

また、流行ネタは、流行でなくなるのも早いことを忘れずに。
次々に流行ネタを繰り出していかなければ、いつかは飽きられたり、古くさいものになってしまいます。
キャンペーンで単発、短期間で終わるものでしたら、充分採用の余地はありますが、
長く使い続けてもらいたいものであれば、一時期の流行には流されず、
今現在と、少し過去の標準的なものに学び、少し先の未来を見据えた上で考えていくと良いと思います。

■アプリ作製する時にイメージとか何処からヒントやアイディアをみつけていますか?

日常の何か、ネットやデジタルでは無いことがらにヒントやアイデアがたくさん隠れていると思っています。
特にスマートフォンやアプリ開発(デザイン)は、歴史の浅い世界なので、
歴史の長い業種や事柄、商品などに学ぶと、いろいろなことがアプリ製作に生かせる事項が多いと感じています。
例えばアップルのスティーブジョブズが傾倒していた「禅」の持つ世界観や、心構え、
昔からある人によるサービスや、絵画や写真、雑誌など紙のグラフィックデザインのノウハウなど。
あとは、ネットや本で、画像を沢山みる。
その分野の本や雑誌を読む。人を観察するといったことでしょうか。

「その分野の本」というのは、スポーツ関連アプリの仕事であれば、スポーツ関連の本、
スポーツ好きの人のための雑誌というような意味です。

■UXとUIの違いを教えてください。

UX は、ユーザーエクスペリエンス、つまり使う人の体験のことです。
UI は、ユーザーインタフェース、(今回の場合は)デジタルデバイスを操作するための操作方法(ボタンや画面)です。

乱暴に例えると、木片に穴をあけたいという目的があった時に、
道具である「ドリル」が UI
「穴を開ける」という体験が UX
と考えると解るかもしれません。

またもう少し掘り下げて解説すると、
UI は、デザイナーや開発者が作って、使う人(ユーザー)に提供するものですが、
UX は、UXデザイナーやいろいろ考えて作り上げて提供したとしても、
使う人(ユーザー)は思ったとおりの行動をしてくれなかったり、
ユーザーがどのような体験をして、どのような印象を受けるかは、ユーザー次第となります。
UXデザイナーはUXをデザインするというわけではなく、より良いユーザー体験のために
UIを含め様々な体験が得られるよう配慮し、行動する人というのが使命だと思います。

■UXデザインを考える際、よく使われるフレームワークはありますか?

●SWOT 分析

SWOT 分析という手法を良く使います。4象限に分けた図に、
「強み、弱み、機会、脅威」を分析していきます。
真剣に作ると意外と気づかなかった強みや弱みが見えてきて、
どこに集中して素早く行動しなければいけないのかが解ってきます。
あとは普通にペルソナ設定、ジャーニーマップを作りますね。
このあたりはまた機会があれば、schoo で授業したいと思います。

以上です。その他、質問があればお知らせください!

2/14/2014

[&] devsumi 2014 - UX of Google Maps



モバイル版グーグルマップのUXはいかにして作られたのか?
石塚 尚之 〔グーグル〕
https://event.shoeisha.jp/devsumi/20140213/session/412
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Google Maps にたずさわったのは iOS版の開発が始まったときでした。
今回の経験で学んだことを皆さんにお話ししたいと思います。
東京オフィスで働いています。
東京の仕事はローカライズと思われていますが、そうではなくて、
Google の場合、どの場所で働いていても根幹の部分を開発できます。

どうデザインを決定していくのか、その場に関与できます。
どう、苦労しながら実現していったのかを紹介します。

多摩美術大学で、情報デザイン学科を卒業しました。
大学3年のときに、シリコンバレーに興味をもちました。
インタラクションデザイナーとして活動していくのであれば、
シリコンバレーを経験した方が活躍できるのではないかと考えました。

スタンフォード大学の先生を紹介してもらうことができ、
インターンで一ヶ月、客員研究員として、1年間はたらくことができました。
Persuasive Technology Lab では、例えば
運動不足の人に運動を促すアプリを作るときに、
コンピュータはどうモチベーションを与え、維持し続けられるのか?
どうメッセージをおくれば良いのか、ということを考える研究所でした。
1年という任期がありましたので、その後は
シリコンバレーでデザイナーとして働きたいと考えました。
就職活動を始めました。しかし、調度リーマンショックの時でした。
150社をトライした中で、面接にたどり着けたのは5社だけでした。
そのなかの一つは電話面接でした、へたくそな英語ながら面接を受けました。
面接の後、Webを見たら、その会社が500人レイオフしていました。そして面接もなかったことになりました。
アメリカに滞在できる日数があと3日だけになりました。
いろんな面接をしたけれど、結局日本に帰ってきました。
面接プロセスは続いていて、最後の最後に入れたのが Google でした。

Google に入ってから、Google 検索、iGoogle のリニューアル、Google 日本語入力のUI,
ショッピング検索を経て、現在の Google Map のプロジェクト担当になりました。

最近担当した乗り換え検索の機能です。
電車の乗り換えを検索するイメージがありますが、バスも路面電車も、船も歩きもあります。
それらを同じ画面で表示しなければならないのは大きなチャレンジでした。
開発期間がとても短かったので、1つの画面でデザインしなければ行けませんでした。
ソウルのようにバスが中心の街、路面電車が中心の街、
街の特長はばらばらで使う人もばらばらなのに、一つにしなければいけませんでした。

■グーグルのデザインの特長
■グーグルの開発チームについて
■グーグルマップのUXがいかに作られたか?

■グーグルのデザインの特長
原稿用紙5枚
何を想像しますか?
Google 検索した時の文字の情報量が 5枚分です。
意外と多いですよね。
どのくらい読んでいるのでしょうか?
だいたい 10秒で、次のページに飛んでいっています。
なぜそういうことが可能なのでしょうか?そこに Google のデザインの特長が生まれています。

フロチャートのデザインはあまりやりません。
ユーザーの考えることを的確に返し、
全てのプロダクトを作る上で大切にしています。
どういう情報を検索結果に載せれば良いのか?
すぐに見つかる、目のフォーカスが当たるように考えています。
実際はちょっと違って、
「渋谷 ラーメン」を検索している場合、
ラーメン屋の地図、口コミを載せます。

オバマ大統領を検索したら、最新ニュース
「白鳳」を検索したら、勝敗が載ります。
組み合わせることで賢く表示します。

グーグルUIデザインの特長
何を求めているのかを推測し、賢く答えを返す。

実際は難しいことです。
沢山の情報を返すだけではダメです。

■Google の開発チーム
プロダクトマネジメント、プロジェクトの管理
エンジニアリング、実際にアイデアを実現する人
ユーザーエクスペリエンスチーム
UXをとても重視しています。

他の会社では、プロダクトマネジメントチームが立案して、
エンジニアリングが話しをし、プロジェクトが決まってから、デザイナーが入る

Google の場合は、最初のアイデアを練るところから UXチームが参加します。
こいういう UI があれば、ユーザーが満足するよね?
ということが決まってからエンジニアが作業をします。

メンバー構成
UXデザイナー
ユーザーリサーチャー
調査参加者リクルーター
ウェブデベロッパー
ビジュアルデザイナー
コピーライター

ヨーロッパのユーザーが乗り換え検索に何を求めているのか調査してもらい、
その調査をもとに、デザインをします。
ヨーロッパに足を運べば、解るのではないのか?
と思っても、住んでいないし、短期間では旅行者のユーザー体験になってしまう。

これらのポジジョンの人たちが世界中に散らばっています。
これは UXチームに限ったことではありません。
一つの地域に固まっているわけではなく、コミュニケーションを取り合いながら
一つのチームとして働いています。

世界中のチームが協力して作っています。

■グーグルマップスの UXがいかに作られたか?

2012年にかけて、デザインを1から作り始めました。
12年の歴史のあるプロダクトです。
皆さんの生活が楽になるように、ひとつひとつあたらしい サービスを作ってきました。
それぞれのサービスは便利ですが、マップ全体としては使いやすいものではない
と考えるようになってきました。

サービスを追加し続けた結果、メニューバーが大量のメニューであふれました。
UXが優れているとは言えない状況になってしまいました。
いちど開発を止め、本当に求めているものは何か、精査しました。
その結果迷惑をかけてしまったことがあるかもしれませんでした。
決断が必要ということでした。
ここから残ったサービスを使って、本当に使いやすいマップを一から作ろう!

地図のアプリなのだから、地図を中心としたアプリにし、余計な部品は無くす、
最初は三つのボタンだけでいこう。反対意見もありましたが。
コンセプトが明確になったことで、他の画面でも明確になりました。

乗り換え検索でも欠けているもの、取り除いたものがあります。
ここからは、条件設定、何時何分に出発/到着 を設定するのを止めました。
目的地を入力することがまず最初にすること。
良く使う目的地を表示するようになったり、
検索しなくても、電車の発車時間を表示するようになりました。
ユーザーに目的地を入力してもらったら、何もしなくても表示するように。
携帯電話用なので、ほとんどのユーザーは外で使うであろう。
今の検索をし、将来の検索をすることは少ないであろうと考えました。

検索結果で不満足であったばあい、条件を与えて検索してもらうようにしました。

どうやって、採用するか、採用しないか決めたかと思いますか?
アイデアが一つ一つできるたびに海外のチームとコミュニケーションをとりました。
ビデオチャットでコミュニケーションをとりました。
エンジニアのリード、マネージャ、UXチームが参加し、
少人数ですが、特長がありました。
その特長はグローバルなチームだということです。
生まれ育った国が違うのです。
日本、アメリカ、ヨーロッパ各地、中東、アジア、様々な人があつまって
チームを造り上げていました。

乗り換え検索のアイデアを発表すると、いろいろなフィードバックが来ました。
この画面、明確に時間を表示していますが、
アメリカはそんなに正確に電車が来ないと言われました。
もっと目立たなく、薄くしてくれと言われました。
それはショックでした。
確かにロンドンでも正確に来ないけれど、目安があった方が良いといわれました。
どんなところで使ったら、どんなことが起こるのか
シミューレーションを行うことができました。

プラスの意見、マイナスの意見をどうやってまとめていったのでしょう?
リーダーが判断したこともありますが、
全員が良いと思うという、全会一致の時のみ、アプルーブが得られました。
これだけの人数で全会一致するのはどうしたのでしょう?

チームメイトを信頼する。
信頼するのが大切でした。

私は新参者でした。ある意味突貫チームで、どうやってお互いを信頼するのか?
世の中に出たときに何が起こるのか、わかりません。
このアイデアが機能する!と意見をまとめるためには
チームメイトを信頼し、まとめる必要があったのです。

信頼関係を築くのにも、デザインするのと同じくらい時間をかけました。

1。 直接会って、相手のことを知る。
10分でも良いので、チャットではなくて、実際に会うことが重要です。
もし直接会えるのえあれば、会うことを大切にしました。

そこで、私たちがとった方法は、
2.バーチャルコーヒー
テーマをとってビデオチャットをするのではなく、
仕事をしていて、コーヒーを飲みながら雑談するような、
雑談がチームを形成する上で重要で、たわいもない話しをすることが重要でした。

バーチャルコーヒーがすごく苦手でした、
英語がへたくそで、ビデオチャットごしに、聞きにくい声で。
どうしたかというと、
3. メールを頻繁に書くようにしました。
人間同士の距離を縮めるのは難しいですが、
メールを書くのはゆっくり考え、きちんと伝えられるのに良い方法です。

アイデアを深く考えていること、サポートして欲しいことを伝えるのが
信頼感を構築するのに大切なことでした。

もうひとつ大切だったことがあります。
たくさんのディスカッションが発生しましたが、
雰囲気つくりも大切です。Google 全体に言えることですが、
ミーティングの時はフラットな立場で意見が言える雰囲気があります。
年をとったひとも、若い人もいます。
ミーティングの時は、意見をリスペクトすることが根付いています。

上司に反対意見を言わないといけない時がありました、
上司はちゃんと意見をきいて、自身の意見を変えてくれました。

●ディスカッションが頻繁に行われた
●フラットな関係で意見を言い合えた
●上の二つにより、開発前に様々な氏ミュレーションができた。
●短期間の開発につながった

問題を発見できれば、つぎの日のミーティングまでに修正が可能です。
修正に修正を重ねた上で、短期間で開発が収まりました。

今日話したトピックをまとめますと、
Google は常にユーザーが求めていることへ正確な賢い回答を返す、
必要以上の情報は載せないようにしています。
二つ目、開発チームはプロダクトマネジメント、エンジニア、UXチームが
協力し、UXチームは開発の初期段階から参加してます。
グローバルなチームです。密にコミュニケーションをとりあいながら、
開発チームとして動いています。
三つ目、アイデアを出すのは責任者ですが、デザインをチェックするのは
プロダクトマネージャや、エンジニア、UXチームです。
問題をその場で発見し、その場で修正できたので、
大きな問題はおきませんでした。
意見交換できる信頼関係を結びました。

嬉しかったエピソード
スイスに出張する機会がありました。Google Tシャツを着ていました。
駅のプラットフォームで待っていました。
50代くらいの夫婦が、Google Map のこと知っている?と話しかけていました。
パリで、乗り換え検索に気づいて、話しかけてきてくれました。
一般の人が地球の裏側で使っていることが解りました。

その画面は、僕が考えた機能は反対されて、反対された機能が入ったものでした。
電車のアイコンだけか、電車の名前を入れたバージョンか、
乗り換えを何回すれば良いのかわかりやすい。
どれが便利な結果なのか解りにくい。
自分が主張したものではない機能
小さなデザインですが UXが大きく変わりました。
Google Map のチームは今現在も小さな修正を続け、
常に理想的な地図が提供できますように、開発をつづけています。
今後とも Google Map をよろしくお願いいたします。

2/13/2014

[&] ggg - Sense of Belonging



http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/
ggg「指を置く」展トークショー
「概念に触れるための技法」
渡邊恵太+齊藤竜也

齊藤:さっそく始めます。
今日は、タイトルは、概念に触れるための技法ということで、
渡邉さんをお呼びして話しをしたいと思います。
仮につけたタイトルで、いろいろ話しをしていたら、
タイトルからずれた内容になるかなと。
展示と関係してきますし、渡邉さんの研究と直結した話題になります。

これは、指を置く展の時に考えたものですが、
点線と実線の間に指を置くと、指先で概念を感じられる。

端っこの数字が含まれるか、含まれないか、
条件式に意識が及ぶ。
概念的なものを指先をとおして感じるもの。
概念や視覚的なものに関して話しをしようと思っていましたが、

そもそも指は何か?
語源は、「およぶ」
ものに触れたりすると、指先に力がおよぶ、
そういう作用を指が持っている。
そこから指ということばがでてきた。
道具だけでなく、概念や実体の無いものを、
指が及ぶということがわかってきました。

今日はお呼びしている渡邉さんは、インタラクション研究がんばっている方で、
今日の話題は、コンピュータのスクリーンの中に指先の感覚がおよぶとか、
メディア上に自己認知が生まれるという基礎研究をされていて、
応用研究をされていて、映像の中に指先の感覚がおよぶということで、
関連した話しをしていければなと。

実験道具を持ってきました。
鏡がありまして、裏側は何もありません。
ここに手をかざすわけです。
鏡を通して、鏡に映っている右手が見えます。
鏡の中の右手が、自分の左手のような感覚がしてきます。
ある種の錯覚ではあるのですが。

右手にペンを持って、左手に何も持っていない。
左手がペンを持っているような感覚が生まれます。
視覚情報にひきづがれて、強い思いとして生まれます。
簡単な実験なので、家でも鏡があれば、できます。

もともとは、幻肢、
事故で無くなった手の感覚が残ってしまう。
事故でねじれた腕をなくしてしまった時は、ねじれた記憶が残ってしまう。

右手の鏡像を見ながらリハビリをすると、脳の中、視覚情報と運動感覚を使って
治療していきます。

身体の境界
物理的な身体とは必ずしも一致していない。
視覚情報と体性感覚の統合で生じる。
道具、図版、映像の中へ入り込む。

紙の表面で起きることを探ってきたのですが、
図版の中の事物に関与していく図版が見つかってきて、
指を置くと、テコの先でヒモを持ち上げているみたいな、
指を置いている箇所でなくて、テコの先に指先の意識がいくものや、
テコの先にもテコがあって、その先の羊羹を切っているような、
テコの支点、力点に力を与えることで作用点に強い関心を生みます。

弓矢に指を置くと、同時に三つの的に関心が向かうなど。
複数の作用点を認識する例。

指を置くと、どの刃先につながっているのか気になる。
刃先で豆をつまんでいるような感覚になるなど。
自由に自分がつながっている先を切り替えることができます。

ハンカチをつまんで持ち上げている。
箸の先でつまんでいるような、自分の指が箸の先のような変な感覚がします。

水槽の中に金魚がいるところに指を置くと、自分が金魚になったような感覚。

弓矢の作品、弓矢の図版に矢を置くと、一瞬遅れて、反対側に手が出てくる。
ちょっとだけ遅れてくるので、事故認識が機能しなくて、
誰かの手かもしれないと、考えてしまう。
自分が離すと弓矢が放たれるのではないかという感覚が生まれる。
奇妙な三すくみ状態になる。

図像の中に身体感覚が入り込んでいくとか、
画面の中に自己認識が働くとか働かないとか、
そういった話しをして頂ければと。

■自己知覚とインタフェース
渡邉さん

SFCでした。佐藤雅彦さんの授業も受けていました。
五十嵐デザインインタフェースプロジェクトに所属していました。
現在は明治大学、総合数理学部 先端メディアサイエンス学科

まあ、考えていることをざらっと並べます。
これは10年近く考えていることですが、
ギブソンの心理学にはまり込んで、
そういう関係もあって、身体や知覚に興味をもって、
インターネットのブーム、情報が増えてきて、
いろいろ考える機会があって、
自己をメディア設計に生かせないかと、14年間ぐらい考えています。

最終的に何をしたいかというと、知識の外在化を
自分が覚えていることの代わりに保存していると思います。
いくらパソコンに情報を入れても自分が成長している感じはしません。
いくら Evernote に保存しても、
覚えることと保存するのはどう違うのか?
成長すると筋力になるように、
情報を肉体化できないかと考えています。

クラウドの情報が沢山ありますが、
無限に広がるストレージのポテンシャルを自分のものにできるのではないか?
インターネットのポテンシャルを自分の身体として活用できて、
今しゃべってることも、Google で検索しながらしゃべるようなことができるのではないかと。

VisualHaptics 2002
http://www.persistent.org/visualhaptics.html

フラッシュで作られていて、Webでも公開しています。
どういうシステムかというと、カーソルがあります。
普通のマウスがあります。テクスチャがあるのですが、
カーソルの方がプルプル震えます。
あたかもざらざらしているような感覚が得られます。
トタンをなでるとか、くっつくとか、
球体をなでるとか、カーソルが写真の中に入っていけるとか、
天井にくっついたりとか、

普通 3Dというと、画面側をダイナミックに変えて
リアルにして凄いですが、
これはカーソルしか変わっていませんが、
むしろこの方が体験的にはよっぽどこのほうが 3Dではないかと。

見ても雰囲気が解ると思いますが、
実際にやってみると思った以上にわかります。
デモでは面白い発見がいろいろありました。

水の中で慣性があり、はちみつの中。
2002年の段階でした。
これをやっていくと面白いのは、
出っ張っているような感じがしますが、
途中で止めて静止画で見ると、そう見えません。
動きの中で知覚するのです。ギブソンもそう言っています。

対象や対象の状況をカーソルからも表現する
途中で止めてしまうと意味がない
動きであらわにする。

ペンタブレットでできませんかね?
ペンだとスタイラスを使います。
フィードバックを与えるとペンを改造しないといけません。
実物のペンの先にビジュアルのペン。

http://visualhaptics.com/ajipen/index.html

書いている位置と、書かれる位置が微妙にずれます。
なので、長さを変えると、長い筆の感じになり、
厳密には違うのですが、書き味に注目したシステムです。
筆のは描画点と作用点が違うのに着目しました。

なんでそういう発想になったかというと、
「ボールをつかむ」時、ボールをつかむといいますが、
ボールをつかむとき、視野に手が入ってくるのが重要だとギブソンは言ってます。
ドアをつかむときも。
ボールが手を特定する。
手の変形がボールを特定する。
鍵と鍵穴のような関係で、
手があらゆるリファレンスになっていて、物がつかめるかつかめないかの
リファレンスになっている。
手が環境を特定する。

コンピュータに置けるては何だろうと考えました。
そこでカーソルというもの注目しました。
ミッキーマウスの手のような形になったりしますよね。
コンポーネントによってマウスカーソルの形が代わりますよね。
Window のはじに持っていくと、変わったり。
手の形が変わるという状況になっています。
何がおこるのかをカーソルで表現しています。
解りやすく使えます。



カーソルヒンティング
行為の可能性、
手(身体)+対象 = 可能の知覚
「可能のデザイン」

コンピュータでないと、なかなか出来なくて、
初めて身体がバーチャルになったからこそ、身体側のデザインができる。
実世界では身体側のデザインができなので、
ボタンを出っ張らせるといった手法が使われます。

身体行為と環境の相補足の設計。
これって、なにかに似ていると思いませんか?
ある時ふと築いたのですが、これは「パントアイム」だ
行為だけで環境を創り出す、
パントマイムを逆の意味で考えると、
このおじさんがカーソルです。
環境にある行為から環境を記述していると。

まあ、リアルに対処もあれば、
そこで可能が起きていることがわかります。
それを行為だけでやるので芸術として扱われると。
非常に自由度が高い変形するカーソルというパターンです。
壁のパントマイム。
ある種のカーソルです。

環境を身体から記述する方法としてのパントマイム。
パントマイムのすべて:クロードキプニス
パントマイムという手法が参考になると考えています。




連続的にダイナミックにしたものがビジュアルハプティックスです。
リアリティ高い体験を作るには 3Dではなく、
カーソルを変えるだけで体験が変わります。

二つのインタラクション
コンピュータを私たちというようなのを考えますが、
カーソルと物体の方が重要で、
そちらを変える方がインタラクションデザインとして重要だと考えました。

なぜ感触が発生するのだろう?

カーソルは手の店長ですよ。光学的身体と使っていました。
でも証明できませんでした。
シャラポアのテニスラケット。
道具は手の延長。物理的なものであれば、手の延長という比喩がわかりますいですが、
カーソルというと、手があって、マウスがあって、非物理的なものになり、
手の延長といっても説明できない。

Visual Haptics から 10年後
どうにかして評価ができないかと考えて、ある実験をすることになりました。
人はどのようにカーソルとして認識しているのか?

色や形の記憶?色や形
対応関係、対応性が自明だから、
動き、マウスの動き方と一致しているものが自分のカーソルであるとわかる。

動きが一番重要だという感じがして、
実験のために、GUIの中に複数のカーソルを表示し、
全てを同じ見た目にし、様々な動きのカーソルを作りました。
この環境からカーソルを見つけることができれば、
動きが重要な要素であることがわかりました。



こんな感じです。
一個だけ本物があるのですが、
特長があって、ハジッコに寄せて探す人もいますが、
画面でループしています。止まると全部止まります。

解るのか?と思いますが、実はわかるんです。



●カーソルカモフラージュ

http://www.persistent.org/cursorcamouflage.html

ああ、もう解りました。といっても。
認知的非対称性を発見して、
操作している人はわかりますが、周りの人は全然わかりません。
答え合わせします。あってますね!

そんな感じで、たいていはずれます。
この仕組みを応用して、
カーソルは身体の延長であるという実験だったのですが、
セキュリティの覗き見対策になるのではないかと、
こういうテンキーを作って、後ろから見られてもわからない。

という感じで、ほぼ一瞬といっていいくらい、すぐわかるんですよ。
だいたい、2-3秒、だいたいの人がすぐわかるんです。
ダミーカーソル数の数で解りにくくもなりますが。

重要な発見。
同じ画面を見ていても、操作者は発見できるが、観察者は発見できない。
「やってみる」とはどういうことか。
私があなたでは無い理由がわかります。

ログを取ってみると、いろいろな探し方をします。
非対称性の検証も、覗き見して検証してもわかりませんでした。
このくらいの数だと数十%の人はわかります。

アンケートとってみる。
マウスの動きとカーソルの動きを観察した。
クリックした時にキーの中心にあるものを押しているだろうとか、
方向を推測、クリックの時間差からその距離を推測し、入力したキーを推定する。とか。

GUIにおいて自己のカーソルは動きから識別できる
非対称性がある。
実験がシンプル、
いろいろやっていくと、
コンピュータで自分が操作している感覚はあたりまえのようになっていますが、
自分で操作している感じ、カーソルを発見した瞬間に自分が操作している感覚が生まれる。
なんとなく動かしていると体験が豊かなのかとおもいきや、
動かしているのが連動してないと、「自分が」感がうまれない。

脳科学の分野では、自己帰属感、運動主体感、
これらが人間には発生している。

自己帰属感が需要で、
ヒューマンインタフェースは需要で、
作用と効果が離れていっています。
ユーザーはどういうことが可能なのか解るのが難しくなっている。

使っている時は道具を意識しておらず、
情報機器でもそういうことがしたい。
自己帰属感を設計することが重要なのではないかと。

iPhone かなりスムーズに動くではないですが、
iPhone は画面そのものがカーソルだと思ってください。
非常にサクサク動く理由がわかります。
フレームレートが高い理由がそこにあります。

サクサクとか、ヌルヌルとか、重いとか。
感触を感じてしまうのは、
自己帰属感が減っている状態。
これがあまりに無くなっていくと、自分の体験で無くなります。
動きが無関係になってしまうと、何が起きているのか解らなくなる。
iPhone はそこの設計が良くできていて、非常に道具として良くできていると考察しています。

美観と、UIを混同しない。
自己帰属制をつけましょう。
美観が良くとも、身体の一部にはならない。
感性ともまた違う(道具になるか否か)
「体験」は身体で起きている。
「自分が」感をもたらす自己帰属感。
それらが体験の質を左右します。

iPhoneはなぜ気持ちがよいのか?
http://www.tel.co.jp/museum/magazine/human/120709_topics_02/

連動という話しをしましたが、実世界では連動が乱れようが無い。
コンピュータでそれを再現することができるようになった。
ハンマーを持っているということではなく、
持っていることではなく、連動して動くことが重要な要素だということがわかる。

Gibson の知覚論

見ていることの中に自己は含まれている。
地平線は目の高さ
常い自分の鼻が見えている
鼻の遮蔽がアイデンティティ
視野における手の参加
環境をもっとも隠しているのは自分である。

地平線、地平線の中に自己の情報が隠されている。
地平線と、ビルが交わっている部分は、ここの階に住んでいる人は、
同じ目線になっている、同じ位置高さなのです。
ある種、自分の目の高さが環境を見ることで解ってしまう。





あとは、エルンスト・マッハのセルフポートレート
自分の視野内からみた自分。
ギブソンはこういうものを視野とよんでいる。これが自己。

自我シールというのを作りました。
これを鼻に貼ると、自分の鼻を意識することができます。

カメラの自我
目としてのカメラがあります。
カメラの前に赤い玉を付ける。
亀rあに固定すると、カメラの一部になるというか、
見ている私たちが介入しているように感じないかと、最近思ったのです。
なので、指を置くではないですが、
手を置いたら、意外と、テレビの中に手を突っ込んでいる感があるんですよ。
テレビの前に棒が着いているだけで、凄い!
これ、メディアアートじゃね?とテンションがあがりました!
これは、単純にカメラに棒を付けただけですよ!
これはちょっと特殊だなと思って、
こういうテレビを開発しようかなーと思いました。

これこそ「指を置く」ですね。

メディア設計において、自己を巻き込んだ設計が弱い
インタラクティブメディアになったことでより自己を巻き込めるようになった。
体験が重視されている一方で知覚の仕組みから設計するメディアデザイン論があまりない
リアリティ = 五感だと思ってしまう。

情報を肉体化したい。
情報を持っている感覚を高められるのではないかと考えています。

----- ご講演は以上です。

齊藤:ファーストパーソンゲームで銃の先が見えるのと同じですね。
手を使わなくてもその場に介入できて面白い。
僕も映像を作っていたんですが、
iの位置に指を置くと、自分の指で四角形を塗っているように思える。
自分の指紋がスキャンされてみたいない。
指の間をワープしているみたいな。
インタラクティブと言うと、コンピュータやセンサーがあって初めて成立するように思えますが、
テレビだけでも操作しているという感覚を作れるんだなと思いました。

Q. 素人考えなのですが、4次元とか、クラインの壷とかを体験できませんかね?物理学者なら考えているようなことを。
A. 渡邉:そういう理論みたいのを体験に落とし込むのは面白いですね。
今回の指を置くのも、教科書になっていて、指を置くことで理解がすすむようなことがあると良いなと。
事前に打ち合わせで話していた段階のものでは、自分で作った料理はどこまでか?
カップラーメンは?どこから自分が作った料理と言えるのか?
ある人に話したら、キャンプで、水からカップラーメンを作ると料理したいもの。
ハッとする次元があるのでは無いかなと。少なからず解釈を変えるということ、
数学の問題でも、指を置くことで「わかった!」となれば面白いかなと思いました。

齊藤:そういうこと頭の中でやっているのだと思うんです。
滑車の中で滑車がつながっているような問題とか。体をとおして解釈する。体を通すことで理解が加速することは
自然とやっているのかなと。トークセッションの2回目、
人間の思考能力の重要なところ、身体感覚と、図式化する仕組みをうまくつなげるところ。
思考実験をする。図の中に手を置いてみる。想像するところから、相対性理論の着想につながったように、
単純に解りやすくするだけでなく、高度なところでも体や行為になぞらえて理解するのは本質的なことだと思います。

渡邉:カップラーメン、自分がどこまで関与できるかというところにあるんだと思います。
なんか自分が関与できる、趣味趣向、選択の余地があると変わってきます。
人間は知らず知らずのうちにやっていて、
宝くじは関与できないじゃないですか。どのお店で買うのかは関与できるじゃないですか。
そういう欲求はあるのかなと。

渡邉:カップラーメンの上に鶴を折って作業するとか、単純なんだけど、ものすごく関与したというものが
あり得れば、一瞬で関与できると考えてます。

齊藤:メイドカフェに行くと、オムライスにおまじないかけてくれたりするじゃないですか。
そのおまじないをかけることで、帰属するものになる。

渡邉:神社とかも、何も儀式がないと、関与がないとありがたみも無い。

それをしっくりこさせるための、原理、念じるとか、なんか関与できないものに関与する
そういう技を生み出してきたんだと思います。

Q. 自己帰属感のところで、視覚と聴覚から触覚を味わっている感じをうけたのですが、
五感の中で、味覚、嗅覚に影響するインタフェースはありますか?

A. 渡邉:ヘッドマウントディスプレイで大きなクッキーを見て、小さなクッキーを食べるという研究はあります。
普通は一致しているものをずらす、錯覚が起きることは研究としてあります。
嗅覚もあったと思います。

Q. 鼻の話しが興味深かったのですが、脳が鼻を消しています。
多義図形が立体に見える。直接指で触らなくても、脳で形作れるものは?

A. 齊藤:Before/After も、目線の動き。漫画の表現でもいろいろ言われていることで、
目が見ているだけで、何も行為をしていないかというと、そうでもなくて、
視線の動きが動きを創り出しているのかなと思います。

渡邉:多義図形じゃなかったとしても、通常ものを見るときにも、あらゆる角度がありますよね。
多義図形の時は、錯覚を生み出していて、錯覚を意図的に創り出しているのは好きじゃない、不自然、
それを入れると概念が難しくなるので、考えないようにしている。
まとまらないです。

Q. 素朴な疑問。自己帰属感は人間はどう知覚しているのでしょうか?

A. 渡邉:よくわからないというのが正直なところですが、
視覚情報でやっているのですが、音であれば、音が自己帰属するしないというのがあって、
楽器で自分で鳴らした、コンサートホールで鳴らした時に反響していると
暗闇だと、歩いた音がしたら、その反響から自分が居るということを確認するという
自己帰属感があります。あるいた足音で、ホールみたいな場所だと、その自己帰属感、
ダミーカーソルのようにダミー足音があっても、解ると思います。
うそかほんとかわからないですが、しゃべりながら操作していると、解りやすい。
声と操作の帰属関係から解りやすい。わかんないですけど。実験してみたいです。

Q. iPhone が気持ちいいのは自己帰属感という話しがありましたが、パララックス効果、
自己帰属感、どういう意味があって、どういう時に使うべきか?

A. 渡邉:WebDB という雑誌に書いていて、iPhone にもパララックス効果が使われていて、
画面の向こうにも画面があるという感覚を想起させます。
後ろが隠れたり、表れたりすることで、よりエッジが目立つようになります。
パララックスが重要という意味。
例:動いていると見えますが、止まると見えません。
パララックスという使いどころという意味では、わかりにくい情報が
重なっているので説明する、きらびやかなエフェクトではなくて、空間を広くみせたり、
際を際立たせる意味で使うのが良いのではないか。
より手で持っている感触はパララックスで生まれるかな。
実際つかってみると、気持ち悪くなる、自己帰属感を変にいじると、気持ち悪くなる。
気持ち悪さの研究は VR学会でもやられているのですが、
自分で自分でなくなる時に気持ち悪くなる。パララックスは自己帰属感と関係すると思います。

Q. 自己帰属感という話しを聞いていて、他者に感じてしまう感覚はありますか?
自分の行為が自分のものでないと思える。

A. 渡邉:統合失調症、脳の一部が損傷があったりすると、自分でやったことが自分がやったように思えないことはありえません。
自己帰属感を、ダミーカーソルをどう他の人がわかるように考えれば共感。
ビデオゲームも、見ているだけでもある程度解るように何らかの方法で出来れば、
見ている人も共感がえら得るゲームができる、共感を設計する意味でも、今回の研究は重要だと思ってます。

Q. 藤井先生のSRは、どういう風に解釈しますか?
SR System http://www.riken.jp/pr/press/2012/20120621_2/

A. 渡邉:自己帰属感をうまく使われている研究だなと。僕がそれを説明するのはおこがましい。
ヘットマウントディスプレイをすると、自分の鼻が見えなくなる。鼻を表現してあげる。
SRを見破るのは自分の手を見るという方法。非常に面白いですよね〜

渡邉:カーソルから自己帰属感に至ったので、答えられないこともあります。

齊藤:体が自分と連動するものが自分として認識されるとか、
動きの中で自分を認識するのを原理的なところ、応用研究までされていて、
感銘を受けた。
その一方、指を置くのは、何もしていなくて、
頭の中で動きが作られる。自分が何かに関与している。
自分がやっている感じがする。違う手法なんだけれども、
結果的に、自分の関与の仕方が考えら得る。
今回のトークはそのへんがオーバーラップしていく。

渡邉:静止画に指を置いてというのは自分には出来ない。
僕の場合は、新しいテクノロジーとして研究としてやろうと、
テクノロジーの流れを考えながら研究するので、
なかなか紙だけという発想にはならないのですが、
静かなインタラクションだと思っていて、
僕の場合は情報機器との絡み合いで、
お風呂の中に入った時に自分の輪郭が解るような静かさですね。

2/12/2014

[&] schoo * Paper Prototyping Q&A



■schoo で 1/29 に頂いた質問への回答です。
http://schoo.jp/class/346

環境や状況によって必ずしも最適な回答では無いかもしれませんが、
一つの方策として、生かせる部分を活用して頂けると幸いです。

■----------------------------------------------------------

Q.
UXのアウトプットはどのような形なのでしょうか? エクセルに届けたいユーザー体験をまとめてるのか、プレゼン資料のようにしてまとめるのか?どのようなUXであれば、チームへの共有がしやすいのでしょうか?

A.
大きな企業はプロジェクトでは、UX担当はUX分野に注力しますが、
小さなプロジェクトや小さなチームの場合、UX以外にも、UX以外の事柄を色々と担当することになると思います。

一般的には、ユーザー人物像を想定したペルソナ設定、
サービスを使うポイントポイント(タッチポイントと言います)の体験を全方位で描いたカスタマージャーニーマップ、
などいくつか資料を用意することになります。
場合によっては画面設計やワイヤーフレーム作成までも担当する場合もあるかもしれません。

一番重要なのは、
メンバーやクライアントを含めた関係者全員の意識と目的の共有です。

解りやすく作りやすく、クライアントを含め、
チーム全体の意思を統一できる良い方法は、
アプリを作り始める前に、Apple Store や Google Play Store に掲載される、
宣伝文句や、アプリの紹介文、アプリ紹介のためのスナップショット風のものを
あらかじめ作ってしまうことです。
そうすると、完成イメージや目標がはっきりとします。

ブランドイメージとして、色がはっきりしている場合は、
マテリアルボックスや、コンセプトボックスと呼ばれる、
アプリの雰囲気を集約した現実世界にあるモノを箱に詰め込んだものを作って、
色合いや質感、世界観を共有すると、イメージがぶれなくて良いです。

また、UX担当は何か資料としてアウトプットを出したから終わりということではなく、企画から、実装中、テストや品質管理の段階など、
どの段階でも常にプロジェクトに深く関わり続けているのが理想です。

■----------------------------------------------------------

Q.
ペーパープロトタイプでアイデアが固まるまでは、モックアップ作成はしない方がよいですか?

A.
はい。モックアップの制作はペーパープロトタイピングの後の工程です。
モックはインタラクション、動きを考えながら作ります。
動くモックの場合もあれば、動かないモックでも制作の意味があります。
モックを作っては、やり直し、気づきがあれば、ペーパープロトタイプ作業に又戻ってくるのです。
モックとペーパープロトを見比べて、違いを見つけ、
その差分が良くなってきているのかチェックしつつ、モックアップを作ります。

ペーパープロトタイプでやることやらないこと。
モックでやること、やらないことを明確にしておき、
あまり時間と手間をかけないのが理想です。
モックでは動きは、一連の操作の流れを検証することに注力し、
細かなビジュアルデザインは、モックを元に、後から細かなところを調整していくのが得策です。

■----------------------------------------------------------

Q.
美しいUIにブラッシュアップするために、使いやすさ以外に注意した方がいい点はありますか?

A.
ここでいう「美しい」は、グラフィックデザイン的に美しいということです。
アプリの良さは必ずしも見た目だけではないですが、
第一印象は大事です。さらに美しさを気に入って使ってもらえればうれしいです。
ブラッシュアップの観点としては以下のような点があります。

●色とコントラストとフォントの選択が重要です。
●位置も重要ですが、空き(隙間)がとても重要です。
●色もフォントも種類を使いすぎないことが重要です。迷ったら白黒で確かめる!
●グリッドデザインに則っているか、配置がずれているものがないか?
●にじんでいるもの、ずれているもの、歪んでいるものが無いか?
●画面の中に配置しているものの重心は安定しているか。不安定な配置は無いか?
●色味は実際に画面で試し、調整するのが良いです。
●配色のルール、ブランドカラー、基本色とプラスする色を考える。
●ブランドイメージにあった共用カラーパレットを作り使い回す。

また、あなたが思う「美しい」とは何か?を自問自答してみてください。
美しいと思うアプリがあれば、そのアプリがなぜ美しいのか、
細かく分解して考えると、
良い意味でエッセンスを真似することができます。

実際のアプリで美しいものを分析する他に、
Dribble や Pinterest で似たものを探して、その似たものとの差分を見つけるのも良い手です。

完成に近づいている段階では、パソコン上で画面のスナップショットを2倍、4倍のサイズに拡大して見て粗を探したり、
逆に 1/2 に縮小して見て印象が弱まらないか、確かめるのも良い手です。

■----------------------------------------------------------

Q.
仕事として取り組んだ経験がない初心者、いちから始めたいと思っている人は何からすれば良いかアドバイスをください。

A.
よく使うアプリの画面を真似してスケッチするのが効果的です。
画面を見ながらペーパープロトタイピングするつもりで描いてみるのが良いです。
始めのうちは無駄なことしているように思えるかもしれませんが、
ある程度数をこなすと、何も見なくてもスラスラと描けるようになるでしょう。

気に入ったアプリ、新しくリリースされて話題になったアプリなどの、
画面の移り変わりを全部書き出してみるのも良いでしょう。

iOS ユーザーインタフェースガイドラインや、
Android Design ガイドラインを熟読し、
UIとしてどんな部品があるのか、把握し、調べてみる、
それらの部品が使われているアプリを探して、どのような場面でどのように使われているのかを調べる。

主要なアプリがバージョンが出たら、どこが変わったか違いを調べ、どこを改善したのかを把握する。
いいアプリ、良いデザインを感じたら、そこで終わらずに、
なぜいいのか、どの部品が良いのか、どの要素が良いのか、細かな要素に分解して考えてみるのが良いです。

■----------------------------------------------------------

Q.
特に自分ではプログラムを書けないのですが、トランジションをうまく開発側に伝えるにはどのような手法があるのでしょうか?ペーパープロトタイプが有効になるのでしょうか?

A.
よくあるタイプの動き(トランジション)であれば、
例となるアプリを見つけておいて示すのが良いです。
これ風な動きで、これより速い、これより遅いとか。

擬態語擬音語を駆使する。
言葉の定義を合わせる「シュっと」とは?
「びよーん」とは、言葉の定義を正確に共有します。
例えば「シュッと」は最初素早く動き始め、そのままスピードを保ったまま目的の位置に移動するなd.
動き始めから、動き終わりまでのスピードの遅い速いをグラフで示すと正確です。

予算や時間が潤沢にある時は、
いくつか単機能の動きの部分だけを確認するサンプルを作ってもらって、
パラメータを調整できるような仕組みで追い込むと良いです。

参考となるサイトとして、
下記のサイトにあるサンプルで動きを確認するのもおすすめです。
http://www.ui-transitions.com/

これら、さまざまな動きは、ディズニーの10のアニメーションの法則に沿っており、
書籍「モバイルフロンティア」のアニメーションの 10パターンで詳しく紹介されています。

■----------------------------------------------------------

Q.
僕はpg(プログラマ)なんですが、uxデザイナと作成物がずれることがよくあります。
特に動作部分なのですが、そういった部分の共有にはどういった部分を意識するとよいですか?

A.
一口にUXデザイナといっても色々あって、ユーザー体験を考えるUXデザイナーと、
動きや動作、操作を考えるインタラクションデザイナー、
ボタンや部品の色を調整したり、作ったりするビジュアルデザイナーの仕事があり、
一人のデザイナーが全部をかねている場合もあります。

制作物がずれない方法の一つとしては、
画面表現をピクセル単位で指定してもらう、指定するのが一つの方法です。
その際、目的のデバイスで最適な画面解像度を考え、2の倍数、4の倍数単位での
ピクセルを考えた方が良い場合もあります。

実装の都合で、想定どうりの見栄えが難しい場合は、単に「出来ない」ではなく、
理由や効率も含めて相談しましょう。
構造が複雑になって遅くなるからとか、機種ごとに見栄えが変わってしまうとか、
描画スピードが遅くなるとか、アプリのファイルサイズが大きくなってしまうとか。
(実際に触ってみて、指で隠れるところに気づいたので、修正しようとかも)

それらの理由を含めた上で、最適な調整をしていきましょう。
始めのうちは対立したり納得してもらえないことがあるかもしれませんが、
経験を積むうちに双方とも、何が最適解なのか肌感覚で解るようになってきます。
それぞれの部品が、どういうパラメータがあって、どういう調整ができるのか解ってもらうと良いです。

また、ビジュアルデザインを担当する人に、出来るだけ使いやすい形で
デザイン部品のファイルを用意してもらえるよう、あらかじめ調整しておきましょう。
ファイル名の付け方一つでも、双方の効率が大きく違います。

いろいろ工夫して作業を進めても、
どうしてもズレる部分はでてきます。
ですから、修正して意識合わせする時間を作るのも大切です。
その際、譲れるところと、譲れないところ、優先順位をはっきりしたうえで
全部かなえる、全部を理想形にするよりも、素早いスピードで優先順位の高いものに対応するのが効果的です。

■----------------------------------------------------------
Q.
ユーザは、現在のデザインに慣れていると思われますが、斬新的なデザインは、どのように作れますか

A.
一つの方法として、一般的なユーザーを想定するのではなく、
エクストリームユーザーを設定する方法があります。
エクストリームユーザーとは極端な使い方をするユーザーのことです。
例えば、一日中そのアプリを使い続ける人とか、
○○のプロの人がこのアプリを使ったらとか、
全く初心者の人がこのアプリを使ったらとかを想定します。

また、デザイン会議と、実装会議をわけるのも良い方法です。
実際に作ること、いまあるライブラリやAPI、今ある技術を知っていればいるほど、
その範疇で簡単にできること、
実現できることしか考えなくなってしまう場合があります。
アイデアはアイデアとして、実現性はいったん無視して、発想を膨らませ、
その中で良かったアイデアを実現する方法を工夫したり、無理してやりくりしたりするのが良いです。
他分野の人、その分野の専門家を連れてくるのも良い手です。

また Pinterest で、UI デザインではなく、その分野のデザインを見るのも発想を広げるのに良い方法です。
例えばスポーツ系のアプリを作ろうとしているのであれば、
スポーツ系のアプリを調べるだけではなく、
スポーツしている画像、スポーツグッズなどをたくさん見てみるのです。

一方、斬新だからといって必ずしも良いものでは無い場合もあります。
斬新さと、慣れとが両立するのが大事です。
斬新なものは受け入れるのに時間がかかるので、
その受け入れの時間が許せるくらいのものなのか、
最初は受け入れにくくとも、慣れた後は楽に素早く使えるものなのかを考えましょう。

斬新と考えた他のアプリが会った場合、斬新と感じる根本的な要素は何かを自分自身で分析してみましょう。
XY軸を書いて、ごく普通の事柄である中心からどちらかに大幅に振ることを考えましょう。
最初の印象が強烈とか、ものすごくゆったりと動くとか、どこか一点、今までに無いものを取り入れるといったことです。

■----------------------------------------------------------
Q.
ハンマーをもったらすべてが釘にみえるではないですが、
WEBの開発リテラシーやツールはとても研究・優秀で、他分野でも応用がきくのではないかなと。
いかがですか?何か事例などご存知であれば知りたいです。

A.
Web開発のリテラシーやツールが他分野で応用されている例としては、
シビックハックと呼ばれる、公共事業などをITの手法やツールでより良いものにしていこうという動きがあります。

アブラハム・マズローの名言、
"金槌しか持っていないときは、すべての問題が釘のように見える。"
"If all you have is a hammer, everything looks like a nail." by Abraham Harold Maslow
この言葉の真意は、常に自分の知らないもっと良い手段があるのでないかと考えるということです。

そもそも Web や、モバイルの分野は歴史も浅いので、他の分野から学べることが多いと感じています。
雑誌作りの際は、全てのページを壁に貼り出して印象や全体の流れを検証しますが、
モバイルデザインの分野でも同じような方法が効果的に使えると考えています。
そう考えると、他の分野の手法を習うのも大変おすすめです。

グラフィックデザイン、タイポグラフィーの分野など、
現在のタイプグラフィーもデジタル対応し始めていますが、本来は活版印刷でにじむことを前提にデザインされた文字です。
過去に学びつつ、現在に適した形で新しい解釈が必要です。
禅の精神とか立ち振る舞い、経営学、建築のマネジメント手法など、少し違うと思われる分野でも学べる部分は多いでしょう。

■----------------------------------------------------------
Q.
UI設計の際に、遷移画面数が少ない方が良いと聞くのですが、 何画面位に抑えて設計をすると良いでしょうか。

A.
画面数がすくないにこしたことは無いのですが、必要な画面を省いてまで1画面に詰め込むのは良くありません。
画面数という、数の多さだけではなく、
その画面をパッと見渡して、全体が解るか、
自分が今どの位置に居るのか解るか、前の作業に戻れるか、先に進めるか?
何かを覚えておかなければ使えないのは辛いが、覚えておかなくて良いか?
といった観点で、考えます。

まあ、結局のところ画面数が多すぎる場合、上記の要件も複雑で使いにくなっている事象が多いでしょう。
また、メニューの構造によっても、画面数が多くても許せる場合と、
画面遷移が深すぎて解らなくなる場合もあるでしょう。
また、画面数はすくなくても、階層ではなく、縦スクロールで多くの情報を埋め込む場合も考えられます。

複雑さを検証する方法としては、
画面の数よりも、操作数を数えると良い場合があります。
手の操作の回数を細かく分解して考える。

画面数の少なさを気にしすぎて1画面に要素を押し込むよりも、
1画面の要素をすくなくすることを検討しましょう。
Android アプリありがちな、全てメニューの奥に操作が押し込まれているのも個人的には好みではありません。

肌感覚で言うと、ある目的を達成するまでに画面遷移が 4画面を越えたら危険信号、
何か明確な理由が無い限り見直した方が良いかもしれません。
(アプリ全部の画面数が 4ということではありません)
■----------------------------------------------------------
Q.
アプリを初めて作るさいに気をつける事は何かありますか?

A.
酷なようですが、初めてのアプリは大抵なにかしら失敗します。
今では人気のアプリ Path の CEO Dave Morin 氏も、そう言っています。
Path も今でこそ人気ですが、初期バージョンの UI はひどいものでした。

Path CEOが断言 - Mobileアプリの初期バージョンは必ず失敗する その理由
http://blog.btrax.com/jp/2012/07/11/path-ceo/

初めて作るアプリが仕事で、納期もタイトで、複雑なものに挑戦するよりも、
個人プロジェクト、社内プロジェクトなどで、いくつか締め切りの無い環境で、
簡単なアプリを作ってノウハウを蓄え、あらかじめ失敗を沢山しておくのが良いでしょう。

少しでも、失敗を避けるために気をつけることとしては、
世の中にすでにリリースされている人気アプリ、
沢山のアプリを見る、実際に使う。
最初のアプリを作った後に、直すこと、
改良することに時間と予算を用意しておくこと。
どんなに完璧だ!と思っても、何かしら直すところがあるハズです。

Webサイトの構築の場合、完成したら、残りのテスト工程はわずかだと思いますが、
モバイルアプリ(サイト)の場合は、出来上がった!と思って、やっと道半ばです。
そこからのテスト、不具合修正や、改良にとても時間がかかることをあらかじめ予定しておきましょう。

■----------------------------------------------------------
Q.
facebookのスライドメニューなどの革新的なUIはいかにして生まれると考えますか!?

A.
ごく稀に天才が突然革新的なUIを生み出すことはありますが、
大抵の場合は、模倣と、改良の中から生まれるものがほとんどです。
情報の構造をUIとは関係ないところで整理し、現実世界の何かを模倣したり、
今ある他の UI を改良したしするものです。

Facebook のメニューも、始めはボタンの集合でした。
スライドメニューを実装したのも、Facebook アプリが最初というわけではなく、
Facebook 以前にスライドメニューを効果的に使っていた Android アプリもありました。

How Facebook Mobile Was Designed to Write Once, Run Everywhere
http://readwrite.com/2011/09/29/how-facebook-mobile-was-design#awesm=~ovDITi2alhbNRo

今は死に体になっていますが、
Webデザインで、Flash の時代に、革新的なものがいっぱいありました。
それらを見直して、再び活かすのも一つの手でしょう。
現在の UI で革新的なもの、エポックメイキング的なものがまとめられたサイトが参考になります。
http://www.uxarchive.com/

Twitter のタイムラインを引っ張って下げたら更新する仕組みも革新的で、
Apple が標準メールアプリに取り入れたり、APIで準備されたり、特許取得されたりと話題になりました。
この引っ張って更新の仕組みも、突然思いついたものではなく、
最初はごくごく普通のありがちな機能で、それが様々な開発者によって進化し、
突然変異し、品種改良され、今に至ってます。
遺伝のようなプロセスで、いまの UI が生まれたのだと語られています。

インタビュー記事:5 Minutes on The Verge: Loren Brichter
http://www.theverge.com/2012/3/23/2893884/loren-brichter-interview-5-minutes-on-the-verge

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Q.
画面遷移ではなく、インタラクションを試作するためにいい方法はありますか?


A.
いくつかのインタラクション作成用のツールがあり、便利に使えますが、どれも完璧ではありません。
時間や予算に余裕がある場合は、
プログラマと相談しながら実際に部品やアプリの断片を作ってしまう方法もあります。
UI部品のサンプルコードをビルドしてもらって、その UI 部品だけのアプリを見ながらインタラクションを調整していく手です。

ツールとしては、以下のようなものがあります。

Framer.js http://www.framerjs.com/
Facebook origami http://facebook.github.io/origami/
AfterEffects または Flash ←得意な人が居る場合は良いですが、結局二度手間になってしまいます。
Objective-C(iOS) または Java(Android) ←実際にアプリを作ってしまうということです。

Objective-C や Java で実際にアプリの断片を作って試す場合に気をつけなければいけないのは、
その断片のコードを再利用して完成版のアプリを作ることはせず、
検討用のアプリのコードは一端捨てる覚悟で、完成版のアプリ用には新たにコードを書き始めるのが良いです。

■---------------------------------------------------------
Q.
モバイルが登場したことにより、UXにはどのような変化があったのでしょうか?
モバイルUXが他のUXと一番異なることはなんですか?

A.
いろいろありますが、一つ大きなことは、始まりもなく、終わりもない、
何か目的を達成するだけではない体験が主流になったことです。

細かく言うと、以下の 10項目です。

●モバイルならではの体験が重視されるようになった。移動しながらとか。
●素早く使って、素早く表示されないと使われない
●画像や文字で表現する情報量が1画面の中では限界があるので、少ない。
●シンプルな操作
●大きくて触れるボタン
●テキスト入力は面倒。テキストメッセージングが主流だとしても。
●簡単にやりたいことが見つからないといけない
●縦スクロールか、横スクロール、どちらか一方
●自動で色々できたり、操作や入力が少なくてすむ
●シンプルが全て。操作も体験も全てシンプル。

■----------------------------------------------------------
Q.
ユーザーからのフィードバックを反映させるためのコツはありますか?

A.
ユーザーからの要望やフィードバックを、全部鵜呑みにしないことです。
要望を検討し、要望そのものに優先順位をつけ、
改良は改修のための手間を考えた上で、さらに優先順位を考えます。

そうやって各項目の対応に優先度を付けるます。
作業が簡単なもの、重要度が低いものは、要作業リストに積み重ねておいて、時間のある時に一気に直します。
作業が大変だけど、優先度が高いもの。最優先にします。

ユーザーのフィードバックに、直接的な答えが無い場合もあります。
その背景には何があるのか。
単に慣れていないだけなのか、開発者が気づかなかった指摘なのか、
不具合やバグなのかを考える必要があります。

まずは開発者自身、デザイナー自身が、そのアプリの最大の利用者でなければいけません。
普段から使い込んでいれば、おのずと不具合や、不便さが浮かび上がってくることでしょう。

■----------------------------------------------------------
Q.
プトロタイプ作成の時には技術的な難易度はあまり気にせずにアイデア優先で作っていますか?

A.
アイデア優先で考えます。
アイデア会議と、実装会議を分けるのが良い方法です。
実装のことを考えてしまいすぎると、アイデアに広がりが無くなってきます。
だからといって実装を無視することもできません。

実装に時間がかかるか? 優先度が高いか? コアバリューか?
代わりの案をいくつかだして、それと差し替え可能か? この機能が無いと豊かな体験が失せるか?
最初に実装せず、後から実装しても受け入れられるか?難しいか? といった観点から考えます。

技術的容易さ、難易度で、アイデアにリミッターがかかってしまうのは良くありません。
けれど、実現不可能なアイデアはいつまでたっても実現しません。
実現に費用と人的リソースがかかりすぎることも実現しません。
技術を知った上で、限界を責める姿勢が大切で、
そのためにはアイデア会議と、実装会議を別に分けるのが良い方法です。
アイデア会議では、実装のことを考えずに斬新なアイデアも受け入れ、アイデアを広げ、
実装会議では、どだい無理なのか?アイデアをどう実現するのか、工夫を凝らします。

また夢物語のような、とっぴょうしもないアイデアも、
ハードウェアや、コンピュータリソースで 100% とまでは言わないまでも
実現可能な事柄も工夫次第ではありうるでしょう。

■----------------------------------------------------------
Q.
ペーパープロトタイプの段階でのジェスチャーはどのように表現していますか?また、ジェスチャーは積極的に採用していますか?

A.
ペーパープロトタイピングの段階では、ジェスチャーは表現しきれないので、
既存のジェスチャーに何があるか、書き出しておいて、それをあてはめるのが良いです。
紙に書いたものを、「スワイプする」とか書いておいて、想像してもらうのです。

ジェスチャー一覧(スワイプなどの操作が絵で書かれたもの)を壁にはっておいて、
一緒に見ながら考えると良いです。

■----------------------------------------------------------
Q.
スマホアプリよりもスマホサイトの方が良い場合はどういう場合でしょうか?

A.
スマホアプリ、スマホサイトを比べる場合、ネイティブアプリ vs. モバイルWeb と言われる場合もあります。
多くの場合、素早く動作するスマホアプリが理想型ですが、
モバイルWebの方が向いている場合もあります。

モバイルWebが向いているのは、
改変が頻繁になされるときや、多くの機種で使われる時、
社内利用など想定ユーザーが決まって場合などです。

また、社内のみで使うものは、ユーザー層が想定済みで、何かあれば説明することができ、
ユーザー獲得や、ユーザーを拡大させる必要が無く、使ってもらえるものだからです。
ただし、人件費はコストに跳ね返りますから、あまりにも使いづらいアプリになってしまうと、
そこで目に見えない膨大なコストが失われているかもしれません。

またネイティブアプリと、モバイルWebのいいとこ取りのハイブリッドアプリという形式もあります。
画面表記はHTMLで行うWebコンポーネントを使ったネイティブアプリで、
ハイブリッドアプリと呼ばれますが、長所も短所も 2倍になるかもしれません。

ネイティブアプリで作るか、モバイルWebで作るかで、
いくつかの観点があります。

●UIにどれだけ凝る?完全オリジナルのUIか標準もしくは標準の延長線にあるUIか。
●アプリの動作スピードをどれほど重要視するか
●一般向けのアプリか、特定ユーザー(例えば社内利用のみなど)向けか?
●開発者のスキルや、人員の確保(バージョンアップも含め)。開発費用に直接影響。
●出来ること、できないことで判断する。カメラ機能や、動画再生、各種センサーなど
●ネット接続が最重要なサービスか?オフラインでも使えなければいけないのか?
●どれぐらいの種類のデバイスに対応しなければいけないのか?
●今後出てくる新機種にどのくらい対応しなければいけないのか?
●マネタイズの方法をどうするか?有料アプリとして販売するのか広告収入なのか?
●アプリストアに出さない場合は、ユーザーの流入を別途考えなければいけない。
●アプリの配布方法、アプリを広める方法はどうするか?
●リリース後のバージョンアップ、メンテナンス対応をどう進めるのか?
●頻繁なアップデートを予定しているのか?
●サーバーのアクセス負荷、求められるレスポンスに充分対応できるか?
●コンテンツや中身や機能の更新頻度に対応できるか?

以上の条件から、どうしても譲れない部分があれば、それを理由に選択し、
どちらでも良い場合は点数を付けて合計でどちらが良いか検討すると良いでしょう。

費用があるなら、ネイティブアプリも、モバイルWebサイトも両方やる。
資金がすくないベンチャーや個人がスピード感をもってサービスをローンチしなければいけないならアプリから。
社内利用や、長期的に超多機種対応しなければいけない場合はモバイルWebを検討するのが得策でしょう。

■----------------------------------------------------------
Q.
アプリUIを確定させるため、プロトタイプにかける時間はどのくらいですか? 例えば、1時間ほどのMTGを3回程度はやるとか。先生の経験上、どれくらいの時間をかけているのか教えていただきたいです。

A.
集中力が続かないので、30分〜60分くらいが適切だと思います。
これは、チームのスタイルに合わせると良いでしょう。
30分雰囲気の張りつめたミーティングの後に、雑談する時間を設けると
意外なアイデアに広がる場合もあります。

また、短い時間でも良いので、日をまたいで何回もやるがおすすめです。
ずっと考えていて、リラックスした時に、アイデアや、課題の解決策がひらめくことが多いからです。
その際は、打ち合わせの途中で止めるのがコツの場合もあります。次に再開しやすいからです。
エンジニアはきちっと何事も決まらないと、満足しないことが多いですが、エンジンがかかりやすい状態に保つのも良い方法です。
途中で止めたとしても、ミーティングで決まったこと、決まらないこと、課題をタスクに積んでおくのは重要です。

一方、他にいろいろ忙しくて、後回しになってしまう、集中できない時などは、
メンバーを集めて、他の事を遮断して、
半日または1日まるまる考えることだけに時間を使って、集中して考えるのも良い方法です。

ミーティングの際には、まっさらな状態ではなく、
事前にいくらか考えてくる。極端な例だと、100本案を出すなど、脳に負担をかけるのも一つの方法です。
リラックスだけでなく、脳に負担をかけた中から斬新なものが生まれる場合もあります。

■----------------------------------------------------------
Q.
スワイプやフリックをどのように活用すべきか、考え方はあるのでしょうか?

A.
スワイプやフリックは、
コンテンツを直接操作するものに向いています。
触る前にそうすべきと解っているかが重要です。

子供、高齢者が対処となる場合は、スワイプやフリックは慣れてもらえない場合もあるので、
良く考えて利用する必要があります。
その際や、スワイプでしか出来ないとせず、他の方法でも操作できると良い場合もありますが、
一概には言えません。

気をつけるのは、左右の操作なのか、上下の操作なのか、混乱しないように、
画面のどのくらいの距離を触れば良いのか、実際に触ってみて考えることです。

■----------------------------------------------------------
Q.
プロトタイプで作る上で"作り過ぎない"為に特に心掛けていることはどのようなことでしょうか?

A.
動きに関しては、どんなにじっくりと考えても検討しきれないので、
動きの検討は後回しにし、作りすぎないようにします。
また、色や、必要の無い部品、設定画面なども、そのアプリの主要機能で無いかぎり、後回しにします。
一方、案が出し切れてないと感じるときは、作り過ぎと思われても良いぐらい、作ります。

■----------------------------------------------------------
Q.
今から作成の勉強をしたのですが、参考になる本はありますか?

A.
手前味噌ですが、書籍「モバイルフロンティア」の6章がおすすめです。
書籍「ペーパープロトタイピング」もおすすめですが、
モバイル向けの本ではないので、自分で読み替えて活用する必要があります。

■----------------------------------------------------------
Q.
プロトタイピングは、何名で行うほうがいいのでしょうか?あまり人数が多くないほうがいいですか?

A.
多くの違うタイプの人が集まることで、アイデアが広がったり、思いもしなかったひらめきがやってくる場合もありますが、
一人でじっくり考えてプロトタイピングするのも重要な時間です。

複数人数の場合は、3人、5人、など奇数の方が意見が二つに割れず調停役が現れるので良い気がしています。
とはいっても、7人くらいが限界で、それより多くなると、参加せずに傍観者になる人が現れます。
人数が多い場合は、少人数のグループに分けて、グループ内で作業し、途中でメンバーを交換するなどの
方法が良いでしょう。

複数人数で作業する場合は、ブレインストーミングと同じで、否定せずに、いろいろな可能性を探りましょう。
また、だまったままで発言しない人を作らない、またはその反対で、しゃべりすぎる人を作らないのも重要です。

人の発言を遮らないで、順番に発言する方法として、
ぬいぐるみとか、缶とか置いて、それを持っている時だけ話していいというルールを作ると良いです。

■----------------------------------------------------------
Q.
先生は、画面遷移の組合せを、どういう方法(視点)で決めていますか?

A.
画面の遷移ではなくて、情報の提示の遷移として考えています。
情報の抽象度が上がったり下がったりした時に、画面が移り変わるように。
情報の一塊が変わった時に画面が移り変わるとか、
画面が移り変わると、どんなに素早かったとしても意識が分断します。

その前後の情報が少し記憶から離れ、連続性が薄れます。
前の画面は忘れて見えなくなり、全部は覚えていられません。

画面と画面を分断する線引きをどこに置くのか?置かないのか?
記憶が続けられるか、1画面ではなく2画面に分けた方が良いのか良く無いのかで考えます。

場合によっては、設定画面のように、1ページの縦スクロールにする手もあるので、
臨機応変の対応が必要だと思います。

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以上です。ここに載っていない質問は第一回目の中で口頭で回答しています。

2/10/2014

[&] LeanUX - ShibuyaUX



#ShibuyaUX - LeanUX
http://kokucheese.com/event/index/144061/

■出版経緯。オライリージャパン高さん。
1月に LeanUX という本を出版しました。監訳を坂田さん。
出版前に増刷りがきまりました。
出版の経緯は、2冊目の本です。
2013年に Leaning UX , エリックリースが、
Lean シリーズを立ち上げました。
プロダクト、開発、さまざまな側面に Lean 的な側面を
反映させるか、いろいろな分野に適応させるためのシリーズです。
日経 BPからの Lean 本は考え方が書かれた本で、
それだけ単体だと、そういうのがあるんだなという本ですが、
LeanUX をどうやって実践するの?というための本です。

構築、計測、学習というループをまわしていくことによって、
よりユーザーのニーズを反映させること、
顧客インタビューをどうするのか?
Lean StartUp を実践するための本です。

Lean Analytics が春くらいに出版の予定です。
こういう本も企画中です。
計測分野をどういう風にすれば良いのかが書かれた本です。
非常に重要な位置づけの本です。
引き続きご期待ください。


■コンセント 坂田 さん
もし UX な人がドラッガーを読んだら。
原書を読んでいて、
言葉を何度か著者と言葉をかわしたことがありました。

Agile UX NYC2012 名前が変わって Lean UX になっています。
一人で乗り込んだのですが、
NYの真ん中で3日間、そこでジェフ・ゴーセルフの発表がありました。

Jeff Gothelf: Demystifying Design from Interaction Design Association on Vimeo.


Demystifying Design
デザインやっていることを打ち明ける。
ブランド価値をどう高めるのか?
かつ、従来の問題提起していたのは、UXデザインはブラックボックスで、
中身が見えないものでした。
UXデザインを通過すると全くわからないものがでてくる。
職種に関する作業やプロセスの透明性を維持しなければ、信頼が得られない。
もともとこういうことを訴えていた。
Lean UX というのも出版を初めていて、告知をされていました。

Lean UXが出版され、それをテーマとしたカンファレンスになりました。
今回の主題である UXですが、様々なフィードバックを得ていまして、
読んでいて一番感じているのは「何本ですか?」という質問でした。
書店によっては、VBの設計のところに置いてあったり、
ビジネス本のところに置いてあったり、フィットするカテゴリがなく、
様々に応用のきく本なので。
本質的には特定のカテゴリに属するものではない。なぜか?

LeanUX は MindSet であるといえます。
考え方を紹介します。

●1. Collaborative,Transparent, and Demystify.
コラボレーション、透明性、打明かすことを重要視します。
チームから離れて働くことはなりたたない。
デザインできたから、組こんでおいて!とかはもうきかない。
共通言語が無いので、お互い何をやっているのかわからない。
議論する共通の話題がない。組織の断片化がおきている。

●2. Documents don't solve customer solutions
ドキュメントは解決策では無い。
美しい画面設計とか、そこに時間をかけるのはナンセンス。
Lean UX でもそのことを訴えている。
どういう機能を作ろうか?どういう資料を作ろうか?
何を作るために我々をやっているのか?
自分のリソースの投資がかわってしまったり、フォーカスが変わってしまうので、
ミニマムにおさえる。

●3. Building the right 'it' before build 'it' right.
人間中心設計の目的は、問題解決。
ユーザーがかかえている課題を解決する。
解決する質によって、ソリューションの質が変わる。
ただ問題を解決するのではなく、解決する問題の質を上げる。
課題のステートメントの抽象度が高すぎて、
もっと根深い課題があったりする。
問題解決に時間を使う。

楽しく物を作ろうという、プロセスに依存しない開発ができるようになる。
まずユーザ調査しましょうとか、段取りはできているが、
プロセス道理にやっても違う自体に陥った時に、
プロセス依存になってしまって、正しい意思決定ができないでいる。
人間中心設計をやることが目的になってしまうと逆効果になってしまう。

●4. Every design is a bypothesis . experiment!
全てのデザインは仮説である。という前提で始める。
会社によって前提はことなる。
作っているサービス、価値、価値を感じる人、
それぞれ違う場合である。前提が揃っているのはまれで、たいてい違っている。
前提が違う。前提を固めていて、仮説としてとらえ、
検証に動きが生まれる。すべては仮説であるということを認識し、
正しいか正しく無いかは、検証して確かめる。
実験は大切で、科学の実験は、なぜそれが起こったのか追求すると思います。
数字の意図がみえないのではなく、実験結果を掘り下げていくのが重要。

実はこの考え方は、ドラッガーの MBO に沿っていることがわかりました。
昔の本なので、読まれている方はすくないと思います。
Management by Objectives の略。目標による管理。
ここでいうマネジメントは人の管理ではなく
共通の目標に到達するためのマネジメント
これがチームビルディングにも良い影響を与えます。

本人の自主性に任せることで、主体性が発揮されて結果として大きな成果が得られるという
人間観、組織観に基づくもの。

MBO in Lean UX
の思想に当てはめるとどうなるのか?

●チームから独立して働かない。
文節化している企業の縦割り組織のあり方及び個々人の
自主性や責任感を問いただします。

●何を作るか、ではなく何が効果的か
チームで到達したい共通目的ないしは目的(オブジェクティブ)が何かを問いただします。

●正しく、ではなく正しいものを
共通目標ないしは目的に対してメンバーの仕事への取り組み方法(マネジメント)を問いただします

●全てのものは仮説であり、実験する
すべての行為における動機づけ、および達成感とは何かを問いただします。



Lean UX はMBOに属している。
ドラッガーを読んだら、LeanUX に近づけると思います。
考え方、マネジメント、目的の管理。
50年前から語られているもの。
つまり、内容を実践するためにはドラッガーを読むのが近道かもしれません。
経営と現場とはちょっと違いますが....

LeanUX は様々なカテゴリに小用可能な普遍的なマインドセットである。
なぜ Lean UX をすすめるか。
Lean UX は日本企業が抱えている潜在的な課題を表面化し、
本来のモノづくり、コトづくりのあるべき姿に気づかせてくれる本です。

あたりまえの観点かもしれませんが、実際の企業にあてはめたら
当たり前でないことのギャップを感じて欲しいと思います。

週末の各種ハッカソンイベントにみる、協業の重要性はそろそろ認められるべき。

2/01/2014

[&] Super Flying Tokyo 2014 * Aaron Koblin

Super Flying Tokyo - Aaron Koblin 
Art + Data

東京は大好きな街なのでうれしいです。
では、過去数年のプロジェクトについてお知らせします。

人間らしさをテクノロジーで強化していくのに驚異があります。
バイナリなシステムと、実際に使ったらどうなるか?
人にどんなことがもたらされるのか興味があります。

テクノロジーには側面があります。
私たちが利プレゼンテーション、できるようになる、シミュレーションできるようになる。

データのビジュアライゼーションをやってきました。
北米の飛行機をマッピングしたもので 2005年のものです。
夜行便の様子です。ヨーロッパから飛行機が飛んできます。
ハワイにいっている便もわかります。
こういったのはメタストーリーになるのですが、
人がどうインフラを使っているのかがわかります。
色分けしたものです。上昇と下降、高度で色分けしています。

国際通信をビジュアライズしたものです。
遠距離の電話の通信、IPの通信、そしてニューヨークの人口で、
誰がどんな話しをしているのか。
年末年始のテキストメッセージの様子です。
街に人が集まってきているのがわかります。

空港のインスタレーションです。
ディスプレイ、硝子を使いながらデータをビジュアライズしています。
硝子のパネルが、カトマンズの様子を硝子で表しているものです。
抽象的なバーチャルクラウドの様子を硝子に投影していきます。

もう一つのカテゴリです。
協業する、インターネットを使ったプロジェクトです。
先ほど、Kyle さんが、メカニック仕掛けのトルコ人という話しですが、
これは結構有名な話しです。

これは Amazon Mechanical Turk のプロジェクトです。
皆で強制的に同じ仕事をさせられるのかもしれませんが、オンラインで出来るようになっています。
羊を書いたら2セントあげますというプロジェクトです。
1万匹の絵が集まりました。
バルクで購入できるようにしたしりました。

Webサイトをスクロールしていくと、どういう手順で描いたのかがわかります。
テクノロジーが人間と交差するところです。

あまり羊らしく無くて、取り除いたものもありました。
最短4秒、最大46分。
「なんぜ羊を描くのですか?」という質問がありました。
初のクローン化された動物。
星の王子様の引用でもあります。

こちらはチャップリンのモダンタイプスの1シーンです。
もともとの映画のワンシーンを描いてみてくださいというプロジェクト。
100ドル紙幣を 10,000個のわけて、一人が 1/10000を描いています。
これは、10000cents.com というサイトに載っています。
どのように書いたのか手順もわかります。
勝手に描いた人もいます。

コンピュータに歌を歌わせようというプロジェクトです。
2001年宇宙の旅 HAL が停止される時の歌と対比するものです。
人がコンピュータのように動いているもの、
コンピュータが人のように動いているものがわかります。

このピュータの歌を人間が真似するプロジェクトです。
1音一音真似した音を集めました。
これをスタックしたらどうなるか?に興味がでてきました。
集合的に歌ったらどうなるか?
集団の知恵は個人の知恵よりも、優れている。
Bycycle Built for 2,000 というプロジェクト
インタフェースで分析してみていくことができました。
多くの人が貢献してくれました。

レーザースキャナーからのイメージが実に複雑で面白いもので、
インスタレーションを作りました。
この方法で、RedioHead のためのミュージックビデオを作ることになりました。



スキャンのテクノロジーはいろいろなものを作りました。
データを集めて、レンダリングします。
Google の車で作られているのと同じものです。
センサーで現実世界を描きます。
360回っているスキャナーで常にアップデートされます。
このプロジェクトで一番気に入っているのは、
ツールとともに、Google code で公開したそころです。
人々は実験できることになります。
レゴのレンダリングをしたものとか、自分で楽しめる。3Dプリンタした人も居ました。

このアイデア、人々が共同して実現する。
クリスミル、ポルトガルのカンファレンスで会ひました。
一人一人がポートレートを書いて、ミュージックビデオを作れないかと考えました。

THE JOHNNY CASH PROJECT
http://www.thejohnnycashproject.com/
皆がアップロードすると、最終的にミュージックビデオが出来上がる。
軌跡をたどることもできます。
システムを同時に構築しているのです。
分類もできます。

ドキュメンタリーもクラウドソーシングしました。
それぞれの皆が映像を記録しました。
本当に息を吹き込んでいるような感じでした。
最初は理解できませんでしたが、いろいろ問題を解決しながら、自分のフレームを作って
理解できたのです。何をやっているのかが解ったのです。

AT FIRST NEW MEDIA IMITATES THE PAST

全ての新しいメディアは過去に基づいている。
過去を土台にどう肉付けしていくのか。
こういった新しいテクノロジーのポテンシャルは、
新聞、テレビを模倣して付加価値を与えている。
コンテンツのパーソナライズに価値があり、
それを探求していくことにクリエーターの価値がある。

リッチデータセットを活かして、それぞれカスタマイズできる方法を探した。
16:9にこだわるのではなく、GOogle Map, Street View から映像を持ってくる。
地名を入れると、
the wilderness downtown
http://www.thewildernessdowntown.com/

dat.gui
Tailbone
Thee.js

いろんなところとコラボレーションしています。
Chrome Experience というフォーラム。実験的な試みをシェアできます。
WebGL というものが公開されています。
今まで Processing みたいなのでやっていたようなものが WebGL で、
ブラウザだけで再現できるようになります。
www.ro.me
リアルタイムで生成されているものが見ることができます。
こちらもギャラリーになっています。

こういったものを作りはじめました。
ポケットにパワフルなデバイスを持っています。
見ているだけの人を参加者に変えていくことが面白い。
オリジナルの動画にスマートフォンでエフェクトをかけられます。
セルフポートレートを撮った人がいて、投稿していく流れになりました。
参加していく動きが面白かったです。
スライダーを使いながら面白い映像にしていけます。

クリスと私はオファーを頂いていて、データモダンに話しをもらっていて、
違う実験をしたい、コラボレーティブにしたいと考えています。
github 的なプロジェクトです。
人の作業を引き継いで進化させていくもの。
ストーリーの木といてコラボレーションしていく様子が木になって
違う方向性に広がっていき、
自分たちの個別個別の木になる。
世界的なアーティストとコラボレーションしながら広がっていきます。
ミュージックエディタも作りました。
フィジカルなインスタレーションもあります。

これは線を描くというプロジェクト、
いろんなストーリーが出てきました。
タイポグラフィーや単語をつかったもの、キャラクタもの、
サイケデリックな色使いとか。
人が参加することで面白いアイデアが広がってきます。

最後のプロジェクト、
昨年の話し、電車を待っているとどうしますか?
このプロジェクトではコpニュータ制御の、
ランドスケープの上にマッピングされます。
こういったサイトスペシフィックなプロジェクトをやってみたいです。

インターフェースはストーリーになりうる。
テクノロジーはマインドを伝える伝達物として使っていこう!
テクノロジーは重要ですが、人類が人間らしくあるプロジェクトで、
それぞれが自分たちの人生に投影していくようなものだと思います。

@aaronkoblin

[&] Super Flying Tokyo 2014 * Ivan Poupyrev

Super Flying Tokyo - Ivan Poupyrev
Experience Technology or Why I Don't Bother Making Anything Useful.
テクノロジーを体験しよう もしくはなぜ私はわざわざ役に立たないものを作るのか?

経歴を紹介します。
ウォルトディズニーイマジナで、5年間働いてきました。
あまりにも素晴らしすぎるので、モトローラ、グーグルに移りました。
モトローラで働いていてうれしいなと思っていたのですが、
レノボに買収されてしまいました。
宙ぶらりんな段階ですが。。。。。

SONYでのプロジェクトです。
触覚フィードバックのスクリーンです。
このデザインをした時、実際に押したような物理的にクリックするような
触感のアクチュエーターをタッチスクリーンの間に入れます。
クリックすると触感が得られます。
ボタンを押しているような感覚が得られます。
一年くらい、工場で扱っていました。

アメリカ市場向けのリモコンとして開発しました。
デザイナーとケンカしました。
物理的なボタンも残ったまあでした。
ボタンが無いデバイスは受け入れないと言われました。
でも、iPHone が出現しました。

ある意味正しかったのです。
アップル以前は全て失敗したのです。
The Net 1995 の映画の中の悪者役が使っているのしか見たことがありません。

キーボードの方が早くタイプできます。
どしてキーボードよりもタッチスクリーンが魅力的になったのでしょうか?

fanction < experience 機能は体験よりも重要では無くなってきたのです。 ブラックベリーをまだ使っている人はいますか? ですから、もう使いやすいとか、ユースフルということだけでは 充分ではない、新しいテクノロジーにともなった体験が得られるのが重要です。 着ぐるみに人間が入っているだけでも素晴らしい体験です。 問題は、テクノロジー的には制約がある。 テクノロジー的には限界があります。 テクノロジーを発見して、新しい体験を創り出そうというものです。 ここから、いくつかのプロジェクトを紹介しようと思います。 有用性のあるテクノロジーももちろんあります。 こういったテクノロジーを使ったプロジェクトをやっています。 日々の環境の中に、日々の環境を変えずに体験をもちこむののです。 ここに新しい体験を持ち込むために Touché 2012 に発明されました。

ドアノブに一本の指で触っているのか、握っているのかわかり、
ドアノブがインテリジェンスになります。
テーブルをセンサーにしてインタラクションを起こすことができます。
肘をついているのか、手をおいているのかわかります。
テクノロジーは全く一緒です。拡張性が非常にあります。
水でも良いわけです。水をタッチスクリーンにすることができあます。

水をいっぱいもっている池など、いろんなことがわかります。
体も使うことができます。ユーザーが手をどうにぎっているのか、
開いているのか、他のものを触っているのか。
どの体の部分も、インタラクティブセンサーになります。
どのように機能するのか簡単に説明しましょう。

人が触ると、電子の通り道ができ、シグナルの周波数を変えると、
体の違ったところを通っていくようになり、シグナルを調整することでわかります。
マシンラーニングで、ジェスチャーやいろいろな設定を学ぶことができます。
ですから、インタラクションを起こすこともできます。

植物にセンサーを入れたもので、植物のどこに触っているのかがわかります。
これを音にマッピングすることができます。
これも近接するか?どれくらいの強さで握っているのかで、
反応が変わってきます。
カレンダーも作れますよ。
なんでこんなことするのか?そういう質問は受け付けません。

面白いことに、植物は属性をしていて、同じ構造を持っています。
ベルリンのスタジオ NANDが作ったものです。
触らなくても藍とインタラクションすることができます。
他の植物だと違うものです。

これは私のボスなんですが、(ミッキーマウス)笑
このインタレーションをディズニーランドに持っていきました。
人はこれであそんでくれるんだろうか?
子供は、説明書きもつけなかったんですが、皆楽しんでくれます。
大人はどうか?大人も楽しんでくれます。

この鉢植えは使い道がない?
リモコンになります。
葉っぱ一枚一枚がリモコンになります。
枯れてくると、ショッピングチャンネルしかみられなくなります。

エレベーターのボタンをサボテンにします。
階段を登ってエコ生活ができます。

2. こうやったエクスペリエンスを発電に使えないかと考えました。
電力とか作れないか?と思いました。
発電だけではなく、グリッドが大事です。回路を作るのです。
人間も発電すれば良いのでは? 映画マトリックスでやっていましたよね?

探したらありました。パイロットが海に落ちた時、GIBSON GIRLという機器
Paper 2013
タップすると発電されます。500-2000v くらい。
タップすると、LEDが光ります。電池が無いんです。人が叩くだけで、光るのです。
バッテリー無しで遊べます。
紙でこすると、絵が出てくる。同じように音が出てくる。
表現力としては乏しいですが....
モーターも使えます。紙をこするとロケットが飛んでいくわけです。

これは印刷してみたらどうか?
これは印刷しても使えます。
シンプルですが、後ろの理念は複雑です。
これは魔法だと言いたいのですが、電子の威力です。
電子の違う電子雲になっている、例えば床を歩いている時、
足が離れる時に、摩擦電気、静電気が生まれます。
このようにして充電していくことになります。
これは体の中を移動していきます。3000V のショック、静電気が生まれます。

なので、我々は、エネルギーの海に囲まれているとも言えます。
燃料を燃やさなくても私たち自身がエネルギーになれるのではないか?

3. バーチャルリアリティをもっとリアルに感じるためにはどうすれば良いか?
スクリーンから、いろいろなイメージが飛んできますが、
リアルではありません。こういった体の感覚を
もっとかんじるにはどうしたら良いのか?
こういった実際にリアルに触れるためにはどうしたら良いのか?

空気にインスピレーションされました。
空気を遮っています。密度が高い部室です。
スモークをたいてみるとわかります。
渦も空気です。
渦をシミュレーションして、渦を作るのは難しい工程です。
空気砲を使って、手に感覚が呼び起こされます。
Aireal (2013)



手にヒットしてきます。
カメラが察知します。手に向かって空気砲を飛ばします。
3Dプリンタで作りました。
そこで空気を圧縮して空気を飛ばしていきます。
これを実際のテレビの前で使ってみましょう。
こういったイメージと、手にあたる渦、実際には目には見えませんが空気抵抗を感じます。
実際に視覚的なイメージをあわせます。
テクノロジーを使ってインスタレーションが作れます。

窓に近づけるとチョウチョが飛んでいく感覚、2-3分の体験ですが、
ビジュアルと手の感覚を合わせたものです。

タッチは非常に重要な感覚です。
触る感覚をより利用したエクスペリエンスを作ろうと考えています。

4. タッチを活用するには?
Ishin-Denshin (2013)
指を触ると音が聞こえるようにするプロジェクトです。

マイクがシグナルを録音し、シグナルに変換されます。
体を通して伝わっていきます。
体を通してささやいたように聞こえます。
これは SONYとかドルビーの音とは違い、ちょっとした音が聞こえるだけです。

電気ショックを起こして痛いときもあります。
ひとつわかったことは、耳を触らなくても、オブジェクトを撫ぜるだけでも
振動で音が作れることがわかりました。環境や体のコンディションで音が変わります。

Electrical Kiss 1750
人体を通すのは昔からある考えです。
女性が立っていて、静電気を貯めていて、キスをすると電気ショックが生じます。
良い子は家でやらないでsください。

触覚というのはマジカルなものになります。
触ると音が聞こえる。
非常に不思議なものです。

テクノロジーは、有用性があって、効率があって、安くないといけません。
もともとは作るものとしてとらえられてきました。
特定の目的がありました。
テクノロジーが暴走するのではないかと思われてきました。
有用性が無い、無用のテクノロジーを作るのはどういうことか?
有用性が無いテクノロジーの有用性は何か?

@ipoupyrev
http://ivanpoupyrev.com

[&] Super Flying Tokyo 2014 * Jussi Ängeslevä

Super Flying Tokyo - Jussi Ängeslevä
Aura of the digitally fabricated

デジタルで製造されたものについて。
いくつかポイントを話していきたいことがあって、
なによりアナログな中にあるデジタルについて。
フィンランド出身で、ここ数年ベルリンに住んで働いています。
大学で教えているのと、デザインチームを率いています。
80年代後半くらいから、あるんですが、ここ 10年活動をすすめています。

ART+COM は、コンピュータコミュニケーション、
サイエンティスト、ハッカー、映像制作者などが、協力して、
インタラクティビティの新しい可能性を探っています。
今も、当然ながらスクリーんメディアが媒介となって
機能していますが、デジタルとアナログをどう合体させるか?
コンテンツが非常に重要です。
どうやってコンテンツが落とし込めるか。
LEDディスプレイ, 建築物のようなものもあります。

こういったフォーマットは、コンテンツとその物理的な空間とに
わかれます。ここ近年、こういう物理的な制御、
物体をデジタル制御するものが増えてきています。
我々が、BMWの美術館、2008年に作ったものなのですが、
これはミュージアムですが、
ここれでの課題は、デザインプロセスをどうメタファー的な
表現をするのか?
物理的なスケッチを表現しました



どんなストーリーを語れるか?
こういうプロトタイプを作って、どうやって
媒介を発展されられるのかと、
バーチャルなプロトタイプと、物理的なプロトタイプを
シミュレーションをかけながらやりました。
こういうプロトタイプを作るというのは、
メディアが何なのか、媒体が何なのかを理解してくれます。
テクノロジーだけではなく、
テクノロジーを一つの表現として表します。

こういうクライアントと仕事をする時、
ありがちなのは、予算はあるが、時間が無いということです。
オープニングの日に間に合わせるのがとても難しい。
プロトタイプを作り、長期的に組めれば、
ニュアンスを細かいところまで作り込める。
一般公開されて、イミテーションと良いてよいのか、
オマージュ的なものが、世界中でみられましたが、
何かが不足しているのです。

僕は自分をデザイナーだと考えていて、
マテリアルをどうデザインするかに時間をかけている。
ソフトウェアにバグがあったとします。
コンピュータではUNDO とタイプしますが、
物理的なプロトタイプだと、壊れてしまったり、ややこしいことになります。

これはオープニングまで数週間の失敗でしたが、
結局うまくいきました。自信を付けました。

ドイツ銀行から依頼をいけて、動的な彫刻を作る、
メカニカルポジションコントロールをどう活用するか?
ロゴをどう具現化するか。
ライティングとか、影もあります。
実際に稼働するまえに、
ソフトウェアシミュレーション、バーチャルな世界で
同じ世界を作るのですが。
投影されたアニメーションの方がはるかに具現性があります。

それでは、BMWの仕事でコツを得たと。
ドイツ銀行はさらに複雑でした。
振動を避けなければならないなど。すこしやり過ぎたかと考えました。
プロジェクションマッピングもあったので、かなり複雑でした。
ハードウェアをオープニング数週前にヒモを付け直すとかいう作業がなくてよかったです。

ドイツ銀行の壁、鏡を正面から見ると、顔を模様が見えます。
多面性がある、多面的な特長を活かしてある。
エントランスから入るとイメージが浮かび上がる。
デザインした後、全て固定されています。
自分だけが動いています。すなわち、言い合いことは、
あれが動いて、これが動いてと心配する必要がありません。
アナログな鏡と、デジタルとをこのクライアントでは体験することができました。

進化する考えは、いろんなプロジェクトで提供することができます。
これは一つの方法です。
私たちのやり方は、それぞれのプロジェクトに依存しない発見があり、
時間が重要になってきます。

ミニマリズムからインスピレーションを受けます。
ここではドイツの薬品会社から、チャレンジを表現してくれないかという依頼を
受けました。
そして、光と鏡を扱ってきた私たちは、非常にコミュニケーションの基本的なやり方を
反映しようと考えました。
かがみ義手に持たせて、モーターで動きます。
物理的なイメージを越えた作品ができます。
この手を並べて正しい位置に調整すると、反射した光が漢字を表現します。
こういった動く文字を一瞬で造り上げる、
物理的な複雑なものの組み合わせで、一つの文字を作る。
多くの人に見ていただけるだけで、10秒伝えることができる。

汎用的なものではなく、特殊なテクノロジーでした。
これまでの作品を結集させたものが、この作品です。
韓国の河川に関するおおきなプロジェクトです。
サイトにあった川に関する委託をされ、光と反射のプロジェクトをやってきましたので、
水の反射を使うことにしました。
いろいろなプロトタイプを作っていきました。
アイデアとしてはシンプルなものでした。
反射するオブジェクトの反射をとおして、ある一つの形を作る、
光線を読める絵にすると、コンピューター上ではうまくいくんじゃないかというところから
始めて、どうやったら物理的な作品になるのか。

心理的に水といったクオリティをみたしていないものが出来てしまい、
有機的な表面をつくり、どうやったら、できるか、シルバーコーティングを施しました。
心理的にも私たちが思っているようなものができました。
和が広がって反射する、それを制御しているわけです。
こういった様々な光が動きますと、空間の中で、3Dのこの宇宙のようなものが出来上がります。
3Dのエンジンのような役割を果たします。
この RIVER という作品ですが、考え方としては、
映し出されて、ビジターの人は、映し出されたものから意味を読み取り、
彫刻的な作品でもあります。
意味とメディアを分離させることのできない作品となっています。
映像として残しました。
こういったインスタレーションから、一つのストーリー、ナラティブ、
空間の中の構成要素を見てとることができます。
商業クライアントのためのデザインでした。物理的な商業的なストーリーに合わせたものでした。

いろいろなプロトタイプを作り、自分たちの考えを反映したいと思いました。
ギャラリーに展示で、ひとつのイベント、
何年もかけて作ったプロトタイプ、我々のプロトタイプをパフォーマンスとして作ったわけです。
非常に協力、パワフルな時間となりました。
クライアントのためのクオリティではなく、内在的なクオリティを表した作品となっているからです。

プロジェションマッピングは使わず、光だけで演出しています。
私にとってこれは、こういった作品を見て、我々の作品と、コンテキストのためにつくったのですが、
後でプレゼンテーションすると、
作品のクオリティを確かめる良い機会になりました。
MADE-BLOG.COM

デジタルに製造されたものが、はらむオーラということであれば、
どう使っていくのか、
コンピュータ、バーチャルワールドを作って、
彫刻的な作品にして、現実の空間とインタラクションさせる。
これを小さなレベルに落とし込んで考えたいと思います。
予算も大きなプロジェクトでしたが、学生と組んでやっているプロジェクトも紹介します。
どやってデジタル制作の中に持ち込めるのか?ということを問いかけています。
7年前に始まった、小さなラボでやっていたことが、
3Dプリンタがあり、昔は、実験室しかできなかったことが誰でもできるようになったが、
それがどういった意味を持つことになったのか、
デザイナーとアーティスト、

VALERIAN BLOS という
工芸品がデジタルクラフトと、手の作品が出逢う。
クオリティが大事です。作品として作っていく、最終的なオブジェクトとして。
硝子をカスタマイズして、作ります。
自動的にコップの上にはめ込める花瓶。
デザイナーがデザインして意味をもたらしたもの。

BEYOND REPAIR
これは物を修理できるもの、アンプのノブが無くなったら、
他のものと似たものを目指すよりも、全然違うものを作ってしまっていい。
大胆にデザインしてしまうのも良いでしょう。

デジタルアイデンティティーをどうやって守るか?
パスワードの動きを作り。
そのネジを回せる、唯一の道具が用意できる。

デザイナーがそういった設計やデザインをするのですが、
最終的な大衆によってカスタマイズされるもの。
3Dでテーブルに刻みこんでいるのですが、
触ってボコボコ感じることのできる地図テーブルです。
これはベルリンですが、
どこでも良いのですが、
デザイナーが決めるのではなく、ユーザーが決めるものですよね。
無駄なレイヤーをなくして、20分とか、短い時間で制作して、
効率的にユーザーに役立つものを作ります。

もっと小さなものでいきますと、リングです。
パターンをメタル加工した指輪を作り、正しい方向から見ると
時間が見ることができます。
例えば文字とか数字とか、出せるようになります。
これもオーダーかけた人にとっては有意義なものになります。

まったく別々のデジタルの関係性についてお話ししてきました。
ものを直したり、物を作ったり、さらにデザイナーとエンドユーザーとの
関係性を作ることのできる次代になりました。
デジタルは常に予測不可能なことも起きる。物理的なことだけではなく、
バーチャルレイヤーでインタフェースが実現できることで、
シンガポール空港の例。下にセーフティーネットを引かなければいけなかったので
残念でした。
セイフティーネットに登る人がでてきました。完全に予測不可能なことです。

@jangesle

[&] Super Flying Tokyo 2014 * Kyle McDonald

Super Flying Tokyo - Kyle McDonald
Do it with everyone

コード描くひと?スケッチ書くひと?
github 使うひと?プログラマーは?ディレクターは?
プロデューサーは?学生は?

アートについて僕が学んできたことを話します。
やめて、プロジェクトのことから話します。
友人と仕事をしていて、その他、会社とも仕事しています。

アマチュアとして仕事もしています。
「愛」と同義なんです。情熱をもってやっている人たちがアマチュアなのです。
アマチュアのコミュニティとしては、
openFrameworks は教育用のツールだったのですが、
いろんなことを書いくと、多くのディスカッションが出てくることが
私の仕事で大切なことでした。これが OpenFrameworks フォーラムですが、
いろんなコンセプトやアイデアを皆で共有していきます。

試したものを公開すると、いろんな人から、動画が送られてくるようになりました。
私が好きだったからやりたかったものを共有したら、いろんな人に広がってきました。

もうひとつは FaceOSC というツールです。
顔を認識してアプリケーションで利用するツールを作ったら、
眉毛でツイートするとか、顔でキータイプするとか、
いろんなものを皆が作り始めました。
顔だけで DJするツールとか。
フェイストラッカーを混乱させたり、
一日の表情を追ったり、自分が想像も着かないようなこと。
そういう一つのカテゴリは「アマチュア」です。

カテゴリ「友達」
カストロさんという友達。
顔を代替したり、そういうアプリを作りました。あれ?動かない。
ほら。他の人の顔になったでしょう?
こういくことをやっていると、「顔」をいろいろ使えるなと思って、
いろいろな顔を使ったものを作りました。
一人で作っていて、コラボレーションしなければ、10年くらい
思いつかなかったけれども、いろんな人とやることで一瞬で
考えてもなかったいろいろなことが思いつきます。

OpenFitLab はリーチャーとのコラボレーションです。
ファッションのこと、ジーンズって体にあったものが無いので、
3Dスキャンでカスタムジーンズを作ろうと
2時間で6ペア作ることができました。

もう一つ、こちらはまだ好評していないのですが、
conversnitch という、
マイクが仕込まれていて、それを認識してツイートしてしまうものです(笑
勝手に盗み聞きしてツイートしています。

カテゴリ「フォロアー」
もっとフォロアーといろんな関係性を持ちたいと考えていました。
@Keytweeter というのを作りました。
2009年から2010年の間、
プライベートとパブリックなものは何かがわかりました。
@kcimc
個人的なアイテデンティティを止めて、
DMが来るたびに、誰かにツイッターアカウントを明け渡すのです。
面白い実験でした。2000ツイートの後、
アカウントを取り戻しましたが....

カテゴリ「大学」
カーネギーメロン大学と、コラボレーション。
eyeshine というプロジェクト。瞳の反応をアート化しました。
暗闇、の森の中にいる動物を想像してみてください。
部屋に入っていると、目の動きだけを記録したものが再生されます。
山口 YCAM 、山口大好きです!
何も起こらない素晴らしい街です。

小さなプロトタイプです。
Processing ベースで作った、スキッドルというアメリカのキャンデーで
どこに置かれているかで、リズムが決まります。
二ヶ月ぐらい、いろんな人たちに楽しんでもらいました。
リソースが揃っていれば、機関と協力して、
自分だけではできないプロジェクトも出来るようになります。

YOKO ANDO という日本人のダンサーとコラボレーションしたものです。
コミュニケーションをどう発展させるかというものでした。
始めて、英語をしゃべらない人をやったプロジェクトでした。
凡ミス がバカな間違いという日本語を覚えましたよ!

カテゴリ「フェスティバル」
いろんなインタレーションを体験するのも大好きです。
exr3 というフェスティバル。
空間の中に鏡を確度によって、映る画像が変わる。
こういう部屋に住んでいないので。

Light Leaks
デンマークで行われたものです。
プロジェクタでボールに反射して、
投影されたイメージというよりも、投影されて反射されたものがイメージで
とてもマジカルな空間になりました。光に包まれるような。

顔を共有するプロジェクトです。
バージョンが二つあるのですが、
そもそものアイデアは、日本から韓国へ移動した時に、
共通点も多く、違いも多いと思ったので、
両方に友達がいる私として考えました。
スクリーンの前に立つと、誰かが映るのですが、誰だか解らない誰かが映る。

カテゴリ「企業」
企業とのコラボレーション。意図的なものと、そうでない時があります。
あるコードを書いたら、諜報機関に捕まってしまいました。
ある顔を認識すると、Tumbler に投稿するというプログラムなのですが、
どういう顔でコンピュータを覗き込んでいるのか?
NY のアップルストアに組み込んでみたら、
皆無表情だということがわかりました。
そうしたら、ちょっと君困るんだけとという連絡が来ました。
三ヶ月後、PCを変えてしてくれました。
これは秘密情報機関とコラボレーションできたんだ!と思いました。
その前と、後では違う物体に思えました。
仕方ないので、動画ではなく、画家とコラボレーションして水彩画にしました。
これは意図的じゃないものです。

宝石をうっているメーカーのウィンドウディスプレイで、
箱の前で手をかざすと箱が開くものです。
面白いと思ったんですが、
センサーの可能性が面白いと思いました。
ofxSick というもので、完全にオープンになっています。

カテゴリ「自分が愛する人」
自分が愛する人と何かプロジェクトをやったことがありますか?
ローレンマッカーシーがソーシャルパーカーというプロジェクトをやっていて、
ブラインドデートをやっていて、20日間、人と合うのですが、
部屋にカメラを置いておいて、どうやったら出会いが良くできるのか、
アドバイスをいちいち受けられるようなものです。
彼女は全部それに従って、お見合いデートが上手くいきました。
彼女と一緒にプロジェクトをやっていました。
一番のリファレンスとしては、「電車男」です。良かった!
ローレンスさんと私はソーシャルスペースの活かし方で合致する。
ツイッターに表せる人を勝手に入れかえてしまうプラグイン。
面白いですよ!

最近の USPLUSというプロジェクトを紹介します。
テクノロジーで会話する、会話と相手の表情を読み取って、
次に会話すべき話題をアドバイスしてくれます。
ビデオ会議で、相手が話し過ぎと感じることはありませんか?
全然話しかけてくれないとか。
もっとボジティブなことを話せとか。
これで2人の関係性が良くなるのであれば使いたくなります。
コードはすべてオープンです。

ローレンとサンフランシスコで Noodle というプロジェクトを始めています。
コンピュータのインプットアウトプットがありますが、
大きな音がしたら写真を撮ってと設定し、
デバイス自身が学んでいきます。
メカニカルタークを使っていて、怖い人だったら、
見ている人が決断を下せます。そのことに関する描写をしてくれたりします。

カテゴリ「みんな」
メールって破綻していませんか?
だから、会った事も無い人からもメールが来て、FBフレンドでもない人から
メッセージが来て、知らない人からメッセージが来る関係性って変じゃないですか?
だから、メールのプロジェクトをいろいろやっています。
inbox zero residency というプロジェクトをやりました。
ツイッターが常にどれだけメールがあるのかを可視化するボットを作りました。

皆さん茶室はご存知ですよね。
山口にいる時に茶道の本をもらいました。
私がアーティストとしてやっていることと、茶道の関係性を考えました。
茶室は建物自体はかりそめのもの、臨時のものだと考えていました。
私のコードもそうだと思いました。
かりそめのものだ、なのでツールとかコードとか、これらはかりそめじゃないですか。
この感じを凄く理解しています。
茶室の入り口は小さいですよね。ひざまついて、こうべをたれて入らなければいけません。
github も茶室ですよね。みな平等ですよね。
これに一つ足したいのですが、
茶室はシンプルで飾りがない、花は飾ってあるかもしれませんが、
西洋はすごく部屋を飾るんですよね。茶室はシンプルです。
茶室に入ってくる人が空間を作る、ポテンシャル、存在を見る、
環境を作っていく課程であるというのが面白くて、
コードも同じ。常に作っていくもの。

いろんなセンサーのプロジェクトをやっていました。
センサーをつけて、ファビオというエンジニアがコードを書いてくれていて、
このセンサーってどういう風に機能するのかとおもって、
同じような質問があって、
残念ながら、ファビオさんは 27際で残念ながら死にました。という投稿がありました。
非常に寂しいとかコメントがありました。
コメントをたどっていくと、もともとのコードの答えが書いてありました。
故人を越えるようなコミュニティになっていって、続いていって、
皆でプロジェクトを続けていこうという気持ちになりました。

アートはすでに死んでいるんです。
なんですけれども
ひとりひとりの中で生き続けていて、
皆の心の中にあるのです。
モノ自体は、短命ですが、作っているコネクションは、どんどんつながっていく。
沢山の人とコラボレーションしてください。

@kcimc
kylemcdonald.net

[&] Super Flying Tokyo 2014 * Filip Visnjic

Super Flying Tokyo - Filip Visnjic
Connecting the dots

ピクセルに関するひらめきを紹介します。

人文科学と、自然科学、理系と文系が分断されている形です。
過去は分断されていて、アーティストと科学者ば別でも良かったのですが、
現代は違います。
プロフェッショナルであれば、二つが融合してなければいけないと考えています。
理系と文系に分かれていかなければいけませんでしたが
世の中を想像していくのであれば、
我々を取り巻く世界を理解していかなければいけません。

これを見てください。Amazon の倉庫です。
複雑さを解明するのではなく、注文してから家に届くまでを占めてして、
これは魔法のように思えませんか?
もちろん魔法では無いですよね?

我々の環境というのはテクノロジーだけではなくて、
全てが環境を形作っています。
私はまったく新しい世代に入っています。
世の中は変わり続けています。
あたらしいシーンの集合体を育てていかなければいけません。

私のバックグラウドを紹介します。
主にやっているのは教えることです。
2000年から建築デザインを教えています。
建築、デザイン、デジタルテクノロジーが中心になってきています。
製図はビジュアライゼーションはデジタルが支配してきています。
リサーチ、イノベーションで教育、実践に大きく影響を与えています。

私が教えているこちらのコース、ツールに精通している学生達に、
より広い領域に適応させて、デザインに当てはめていく仕事をしています。
新しいテクノロジーがどうデザインプロセスを変えていくのか?
では、教えているプロジェクトを二つほどお知らせします。

ジョーミ、建築に置ける空間のプロジェクトです。
人が都市という刺激を受ける時のものがリズムです。
継続的い連続するものに社会の活動が反映されます。
空間の経験が、都市の空間の質が表現されます。
この移動が、空間を創り出すわけです。
都市のリズムを制御する装置を認識します。
さまざまな複雑性を対峙し、
物質的な現象として書かれています。
寓話、インスタレーションとして表現されます。
理想的な空間の理解をこえて、はかない空間が表現されます。

THE CLOUDS HAVE FALLEN TO EATCH
建築がクラウドのメタファーを使うということは
私を取り囲む存在を取り囲む、エコロジカルシステムを含むのクラウドです。
物性を研究することで、活用されています。
流れを表現したプロジェクト。
物理的な空間に存在しているデバイスを紹介しています。

クリエイティブアプリケーションネット CAN
学生の作品を集め、アーカイブするものです。
影響力の大きい、アートブログとなりました。
プロジェクトのカタログや、実験的な試みをしていて、
2500のプロジェクトを5年間で集めました。
いろんなイベント教育内容が載っています。

MIT カイコと絹のドーム。
ドイツの原っぱにアルゴリズムを適応し、
Google の地図から顔を探すというプロジェクト。顔認識アルゴリズムです。
ベンフェリックスのプロジェクト、言葉を探したときにでてくるWebをまとめたもの。

非常に驚くべき全体像を見ることができます。
アーカイブは素晴らしいです。
もう少し系統だった形でできると良いとかんがえ、
HOLOという物理的な雑誌です。
トロント NY, ロンドンの情報を集めています。
もう少しで出版されます。
ここで簡単にページを紹介しておきます。

Webと雑誌の他にも RESONATE というイベントを開催しています。
レクチャーやワークショップなどのフェスティバルです。
こちらの CAN としては学習プロジェクトが大切です。
重要な柱になっています。世界中の参加者がいます。
インタラクションを取ることもできますが、学術、研究を進めることもできます。
一日で短いのであれば、そのあと追求していくこともできます。

私はセルビア出身です。学びたいという人が学ぶ機会がすくないのが実情です。
学ぶ機会があるのは有益なものです。
世界中から人が訪れました。2014年は4月に開催する予定です。

私にとって一番大切なことは、プロジェクトは考えを広める手段です。
オンラインを通してやっていくのが私の関心です。
では、アートやデザインにたいして、何が変わってきたのか考えてみましょう。
「ソフトウェアは場である。」
アート、芸術は進化してきています。
アートだけではなく、開発環境、Processing, xcode にまで広がってきます。
家でも仕事場でもカフェでも想像でき、コラボレーションの場として github があります。
アイデアは、プロジェクトは誰のものでしょうか?
アートのプロジェクトはどういうものでしょうか?
コンセプトそのものでもあります。

プロジェクトとは、客観的ではなく、伝達手段です。
伝達手段として考えた時、コンセプトとして皆さんに伝わっていきます。
プロジェクトに関して、二つ、辞書に載っています。
プロジェクトは、ものごとをやるだけでなく、
予測して、希望を載せるものです。我々は実際にそういくことをやっていますよね。
ただプロジェクトといった時には、視覚的な情報に頼りがちです。
ネコの動画や写真は全インターネットトラフィックの 15% になるそうです。
で、芸術というのは非常に複雑ですが、これを客観視していくには有効な手段だと思います。

インターネットは、アイデアを並存化します。
これは否定的なことではなく、事実です。
消費できる内容であれば、「いいね」がつきます。
どうやったら、5分以上みてくれるのか?

リストを作ると、見る時間が長くなります。
プロジェクト、アイデア、実現させるために、
創造的な問いかけには違うアプローチがあります。
アートデザインの論文があります。リサーチに基づいたものです。
アートは世の中に問いかけするもので、その一つに普及、繁栄があります。
いろいろな形で、会話をとうしてコミュニケーションがはかられます。

伝統的なコミュニケーションは送り手、受けてがいて、
普及というのはコミュニケーションの半分にしか当てはまりません。
情報を発信して、返事がなくてもかまいません。
情報を出して、一人のためではなく、多くの人にメッセージを出します。
種をまくというのが普及になります。オーディエンスに話題をまく、
種を作るプロセス、美的なものではなく、プロセスを考えなければいけません。
完成させ、文章化させ、作品に反映させていきます。
作品に先駆けとして価値を持つことになります。

プロセスは自動車とは違います。
自動車は機能がなくても使えます。
デジタルツールは、オペレーションすることができ、
この中で普及は重要なことになります。
真にハイブリッドな集団は、ソフトウェアを作るのと同じくらい
ビジュアルを作ることです。

[&] Super Flying Tokyo 2014 * Byeong Sam Jeon



Super Flying Tokyo 2014
----------------------------
Creative Convergence
Art + Technology + Business
Byeong Sam Jeon

まずはアイスブレイクです。
小さな紙に、名前、メールアドレス、電話番号を書いてください。
紙切れを風船の中に入れてください。
紙の角が尖っているのを丸めて。
会場がどんよりしているので。
では、風船を膨らませてください。
もし膨らませられない人は、隣りのひとにお願いしてみてください。

サムソン、ヒュンダイでも同じことをやりあしたが、
喜んでもらいました。そして、50%以上の人が Facebook Friends になってもらいまいた。
風船を持ち上げてふってください。
全員が風船を持つようにしてください。
皆、一斉に立ってもらえますか?

右側の人は、左側に、左側に右側に、皆で風船を動かしてください。
数分後に、自分のではない風船をつかんでいるようにしてください。
皆、自分の名前を叫びながら、風船を移動させてください。
Are You Ready ? Are You Ready ?
どれか一つ、風船を手にしてください。角の人にも風船を送ってください。
風船持った方は座ってください。
なんでこれをやったかと言うと、これはプレゼンの最後に示します。
それまで割らないように、持っていてください。

僕のレクチャーなんですが、
クリエイティブの集積についてです。
アート、テクノロジー、ビジネスについてです。
クリエイティブコンテンツを作っています。
皆さんの多くが、同じ希望をもって いませんか?
自分が作りたいものを作りたい。
財務的な問題もかかえたくない。
解決策を差し伸べることはできないのですが、
事例を紹介します。

僕は、さすティナぶるな幸福を手にしています。
新しい友達、知り合いの方々とあえて、エキサイティングです。
このような夢をどうやって手に入れたのかw紹介します。

KoIAN
ロボット、アート、カルチャーにフォーカスしたものを作っています。
40cm くらいのロボットもあれば、5-6m のロボットもあります。
音楽パフォーマンスロボットです。
モーショングラフィック、3Dグラフィック、4Dアニメーション、ARを
作っています。

アート、ショー、パフォーマンス、誰もが見た事がないものを
新しいテクノロジーを利用して作ります。
製品やサービスもつくります。
この4年間、100以上のショー、展示を繰り返してきました。
チームメンバーが35人います。
経済的にもトップで、クリエイティブな会社であり、
ASIAN GAMES, ファイヤーパフォーマンスをメインパフォーマンスとしてやります。
この4年間いろいろありましたが、
4年前さかのぼると、米国から帰って来て、米国には10年住んでいましたが、
何も持っていませんでした。情熱はありました。

KoIAN は Apple と共通性があります。
Apple にダイアモンドを知あば瀬田ようなもの。
210メートルの屋外 LEDディスプレイ、40のスピーカー、
700フィートの長さ。宙から舞ってくるようなもの。

多くなプロジェクトなんで、たくさん働いていますが、
夜は早く帰るようにして、おおいに遊んでいます。
沢山食べます。
こういったロボッティックハンズ、義手を作ったりしています。

多くの人から、この分野でどうやって成功したのですか?
と聞かれます。どうやったら、共有して、それぞれのありかたで
幸せになれるのか、考えてきました。
自分の経験をまとめてみようと思いました。
こういったクリエイィブコンバージェエンス。

私の子供のころの経験を共有します。
テレビ付けの毎日を送っていました。
一日が終わるまでずっとテレビを見ていました。
小学校をさぼってテレビを見ることもありました。
父は大工だったのですが、凄く心配して、
テレビを取り上げないといけないと考えました。
ある日、テレビを押し入れの中に入れてしまい、
ケーブルを切ってしまいました。

テレビ身たければ、この家から出て行けといわれました。
すごく落ち込んでしまって、テレビを見たいと思いました。
数日たって、居間にバスケットがあることに気づきました。
林檎が入っていました。
WATCH 注意深く観察しました。
このビスケットは非常に細い電線を編んでできている。

理科の先生の話しを思い出して、
このバスケットを分解して、電線を持って、押し入れに近づきました。
やった!テレビを見れると思いました。
プラスとマイナスにつないで、壁のところまで行って、コンセントを
つないだわけです。どうなったと思います?電気ショックが来て、爆発しました。
壁が焼けこげてしまいました。
私の部屋は真っ暗闇。
怖くなりました。
外にでていって気がつきました。
村が全部真っ暗だということです。

WATCH 注視する
No see it, but WATCH IT!

友達が車を運転しているとして、窓から見るのは SEE
観察するというのは、考えながら、見るのが WATCH
子供の時、赤ちゃんのとき、「どうしてどうして」と
聞いていたと思います。

CONNECT は関係の無いものをつなぐ。
関係のあるものは簡単につなぐことができます。
まったく違いものを綱鵜、まったく関連の無いものをつなぐ、
絵を描く、描画する、この二つの言葉は関連性のある言葉です。
絵画と食べる、絵画と切断する、絵画と殺す、
絵画と運転する。

Painting to DRIVE
絵筆で描くのではなく、ミニカーで絵を書くことができます。
現在、このプロジェクトは、プロモーションツールとして、
車会社に使われています。
Driving と Drawing のコマーシャルが作られています。

次、三つのものをつなげてみましょう。
ロボットと、楽器と、虫です。
これをつなぐとどうなるか想像できますか?
この作品は2年前に作られた作品です。
44本の手のあるロボット楽器です。
人間が演奏するのには劣りますが、さまざまな形で、
人間よりも多彩な方法で演奏します。

三つ目の言葉は ACTUALIZE 実現するという言葉です。
頭の中だけでなく、考えを現実化するのです。
いつですか?「今でしょ!」

革新的なアイデアを持っていて、それを軽蔑しないのであれば、
それは良いアイデアでは無いのではないか?
ばかばかしいアイデアでなければいけない。
人々にとってばかばかしいアイデアでないと、良いアイデアではない。
いろいろやってみて欲しい。
失敗したとしても学ぶことがある。

私の電気ショックの話し。
そこでいろんなことを学びました。
それを実際、自分で経験したからです。
テレビは完全に壊れてしまいましたが、
学び、経験をもとにここまできました。
皆さんもこれに習って欲しいのです。

大学に入っても、教授は、同級生がいいました。
二頭を追うものは1とうをえず。
31アイスクリームが好きです。
一つ選べといわれても、選べません。
いろいろな異なった興味を持っていると思います。

ひとつではなく他の領域にも興味を持っている人もいるでしょう。
成功したければ、
おすすめしたいのは、
この境界線を掘って欲しいということです。
複数の領域の境界線を掘って欲しいのです。
このいろいろな領域の境い目、境界線に
皆さんの夢、皆さんの幸せが発掘できるのかもしれません。
皆さんの金鉱を掘り当てるかもしれません。

クリエイティブコンバージョンの時代です。
最後に皆さんにメッセージを贈りたいと思います。
4年間、さまざまなおおきな プロジェクトを手がけてきましたが、
これはその一つです。

音とビジョンの間には、何か共通点、つなげるものがあります。
参加者の声が、ビジュアルウェーブとなって表れます。
グルグルと音とビデオ、ビジュアルイメージが繰り返されます。

もっと面白いエキサイティングなものをお模せします。
一時間のパフォーマンスです。
すごく簡単で楽しい、ロボットが悪い奴らをやっつけます。
子供達が参加して、一緒になって倒します。
拍手をしたり、叫んだり、足踏みをしたりして、
システムがデータとして集めて、悪いモンスターをやっつけます。
100回、この2年間で上演しました。
日本でもパフォーマンスしたいと思っています。

韓国の伝統的な歴史にも目を向けていて、
Webサイトで見てもらえます。

メッセージをうまく具現化しているものです。
CIrcle VIsion
伝統的な絵画を 3Dで見せています。
そして、これは、トルコイスタンブールでも見せられました。
2012年のEXPOで。
皆さんにとって内容は新しくないのですが、
60cm の小さなロボットが扇子を持ってパフォーマンスを繰り広げてくれます。

MARI:
楽曲を演奏します。
この MARI の楽器の値段、だれか解りますか?
最初MARIを制作しはじめた時、楽器と、もうひとつをくっつけたら
どうなるのだろう、くっつけたのがこの作品です。

パフォーマンスだけでなくて、WOrld ITShow でのブースです。
FLip dot kinetic display
小さいプラスティックのディスク、白と黒、電気で開店し、
モノグラフィックのイメージが作られます。

SMART FLIPDOT というスマホを利用したものを作っています。
DIALOGUEYE対話する目、
通常目は見るものですが、何かを訴えるものです。
つながっていないものをつなぎあわせることで、
こういった表現ができます。

NANO Color Animation
韓国の研究機関、ナノサイズのカラーアニメーション
髪の毛の1/100の小ささ、数ヶ月後に完成します。

おそらく今日紹介したのは、全部の 10% にもみたないです。
世界中には有名なクリエイターがいます。
彼らになるにはポイントがあります。

●新しいテクノロジー、次のトレンドを深く理解する。
●新しいものを造り上げる、プロセスを楽しむ。結果だけではない。
●人々が何を欲しがっているのか観察する。友達が何を欲しがっている?
●片ほうの目には顕微鏡、片方の目には望遠鏡、同時に二つの思考回路があること。
●ペン、ブラシ、金槌を両方野てで抱える。沢山勉強しなければいけないということ。周辺分野の学問を学ぶ。
●マルチコミュニケーションスキルを学ぶ。一人ではない、人とデートするようなこと。

最後に、風船を持ってましたよね?
この風船の中にはどなたかの連絡先が入っています。
皆さんと今まで関係無かった関係をつくるきっかけです。
関係の無いコネクションを通じて、世界中で何か面白いことが
できるかもしれません。
来年の Super Flying Tokyo を通して、何か。
最後のお願いは、大きな声で自分の名前を良いながら、風船を割ってみてみください!
3,2,1 !

byeongsamjeon